恋愛ワクチン 第百話 善と悪(4)

3時から大切な商談だ。
しかし菜緒ちゃんは全裸のまましゃがみこんで、フェラを止めようとしない。
憑りつかれたようだ。
マックさん「さすがにもう出ないと仕事に遅れちゃうよ。服着ようね」
そういって無理やり立たせて下着を履かせて上着をかぶせる。
菜緒ちゃんは不服そうな嫌そうな表情で一応従う。
紅茶のカップも片付けなくては。
マックさん「ボタンは自分で留めてね。ぼくはちょっと洗い物するから」
そう言って菜緒ちゃんに背を向けた。
片付けを始めてすぐに、菜緒ちゃんがまた背中から抱き付いて来た。
全裸である。また服を脱いでしまったようだ。
マックさん「しょうがないなあ・・ちょっとだけだよ」
少しだけもう一度ハグして首筋にキスする。
そして、ちょっとだけ躊躇したが、思い切って口にもキスしてしまった。
全然嫌がらない。
行きの車内で「今日は混浴温泉、ファーストキスは次回ね」と言いはしたが、フェラまで教え込んでしまったのだ。まあいいだろう。
マックさん「はい、今日は本当にここまで」
今度はしっかりと服を着せて、もう洗い物なんてどうでもいい、とにかく早く出発しなければ。
不服そうな菜緒ちゃんの手を引っ張って車の助手席に座らせた。
時計を見ると、これはヤバい。全速で飛ばさなければ。
エンジンをかけて一般道をいきなり加速した。
菜緒ちゃん「△さん、触っていてもいいですか?」
菜緒ちゃんが股間に手を伸ばしてきた。
マックさん「それはいいよ。なんなら出しておこうか?」
ジッパーを下げて、まだ勃起しているペニスを取り出す。
菜緒ちゃんはシートベルトを体で引っ張って運転席の方に体を寄せて、股間のそれを愛おしそうに掴む。
少しスペースが空くように、運転席を後ろに引いてあげた。
頭が入るようになったので、菜緒ちゃんは顔を埋めてフェラを始めた。
マックさん「ここは田舎の一般道だからまあいいけど、高速に入ったらさすがに危険だから、おとなしく助手席で座っててね」
実際、運転はしにくい。とくに左のミラーが菜緒ちゃんの体で隠れてまったく見えない。
運転しながらフェラさせるって話を聞いたことはあったが、こういう感じなのか。
ちなみにマックさんが運転しているのは軽自動車である。
別荘に上がる道が細いので、いつもカーシェアで借りて行く。
軽自動車って、運転席と助手席の間が狭い。
ほとんどベンチシートに近い。
車幅が狭いので、普通に座っていても二人の距離が近くなる。
運転しながらフェラさせるのに向いた構造だ。
車は高速道路に入った。
マックさん「いや、本当に危険だから、もうちょっと止めよう。体起こして」
菜緒ちゃんはマックさんの腕で起こされてしぶしぶフェラを止めた。
しかし手コキは続ける。
菜緒ちゃんの体で遮られて左のミラーが見えないので危ない。
それに何と言っても気が散る。
急いでいるので、140kmは出ている。アクセルはずっとベタ踏みだ。
追い越し車線で距離を縮めると、前の車はどんどん道を空けてくれる。
しかしこれでも商談に間に合うか微妙である。
都市部に近付くにつれ、車も混んできた。
菜緒ちゃんは手コキを続ける。だいぶ慣れてきてコツを掴んだのか、緩急をつけて時折こちらの表情を確認もする。
自分はいったいどんな顔をしているのだろう?高速で運転しているので緊張はしているが、股間は気持ちいい。そこは否めない。
きっと苦しそうな表情をしているのじゃないだろうか?
高速を飛ばして40分足らずで戻ってきた。今思い出しても冷や汗が出る。
一般道に降りて会社の近くまで来ると、ちょうど桜の季節で花見客の歩行者が多くいた。
細い道の左右を人が歩いている。
しかし菜緒ちゃんはフェラと手コキを止めない。
もう40分以上、ずっと続けている。
マックさん「疲れない?手とか口とか」
菜緒ちゃん「手や口は全然大丈夫です。腰がちょっと不自然な姿勢で苦しいですけど我慢できます。△さんに喜んで欲しいから」
マックさん「だけど、周りに人もたくさん歩いているし、もしも見られたら何してるのか丸わかりだよ」
菜緒ちゃんは何も言わずに手コキとフェラを続ける。
会社近くのカーシェアの駐車場に着いた。
急いで車を降りようとするが、菜緒ちゃんが股間を離してくれない。
菜緒ちゃん「もっとしたいです。△さんに気持ち良くなって欲しいです」
マックさん「いやごめん、ほんともう無理だから。また連絡するよ。じゃあね」
振りほどくようにして車を降りて、助手席から菜緒ちゃんも降ろす。
菜緒ちゃん「最後にハグしてください」
そういえばこの子、(私のファーストキスを買っていただけませんか?)とは言ったけど、(男の人とハグするのは初めてです)とは言わなかったな。
菜緒ちゃんを紹介してくれた知人男性には(男性と初めてハグしました)と言ったと、知人男性が教えてくれた。
ということは、ファーストキスも嘘では無く本当ということか。
そんなことを考えながら、少し離れた会社まで全速で走ったのだった。

最後になりましたが、今日のお勉強。
「性化行動」について。某書からの引用です。
―性的虐待を受けた子供は、誰かに性的な近付き方をすることがある。これを性化行動と言う。性化行動は再被害を招きやすくする。そして性的な関心を向けられたことがトリガーとなって、性的虐待を受けていた頃に引き戻されてしまうこともある。「体を求められている」と思ったとたん、解離を起こして無防備なまま性被害を受けたり、性的なモードに切り替わって、自分から求めるような形で自ら性被害を受けやすくしたりもする。―
(続く)

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