語学学校でパパ活する人たち(フランス編)

海外の語学学校で有効なパパ活アプローチを情報共有するコラムです。先回はメキシコが誇る「世界最高の街」サンミゲル・デ・アジェンデの小洒落たリゾートハウスを拠点にしたアメリカ人を紹介しました。今回はフランスの古都ブザンソンで静かにパパ活していたアブダビ出身のアラブ人を取り上げます。

《筑波大女子学生行方不明事件の舞台》

2016年に筑波大学の女子学生が突然姿を消し、当時交際していたチリ人が殺人容疑で国際手配された事件、覚えている方も多いでしょう。最後に生存が確認されたのが、フランシュ・コンテ大学の学生寮。そして同大学のフランス語教育センターCLAは、世界有数の語学学校だったりします。

毎年夏になると、何百人もの生徒が世界中から集まり、創立1958年の伝統あるCLAでフランス語を学びます。大半は夏の休暇を兼ねた欧州の大学生ですが、フランス支社に転勤を命じられた会社員や語学研修で派遣されたホテル従業員なども普通に見かけます。アブダビさんと知り合ったのは、ある夏のCLAのことでした。

《観光地にある語学学校とCLAの違い》

メキシコ編でお伝えしたように、観光地の語学学校は小さくてアットホーム、クラスみんなが自然と仲良くなる雰囲気が醸し出されています。他方CLAは、あまりにも規模が大きいため、学校全体の一体感はありません。フランスの大学は、卒業が初夏、新入学が秋。夏休みは学年一つ分の人数の学生寮が空室となり、語学学校に開放されます。安くて長期間滞在できる場所が確保されているので、若い学生がたくさん集まるのです。社会人はさすがに学生寮には住まず、街中でアパートを借りますけど。

生徒が多いと行動がクラス単位ではなく世代単位となり、住む場所も物理的に離れているため、パパ活プレイヤーの中高年と若い女性が自然に知り合うシチュエーションが激減します。このような状況でアブダビさんはどのようにパパ活していたと思いますか。

《ターゲットは臨時教員》

結論を先に書くと、彼は語学学校の臨時教員を狙ったのです。

アマゾン川の釣りは乾季がシーズン、雨季になって水かさが増すと魚があちこちに分散してしまい、目の前にエサを垂らすことが出来ないから。語学学校パパ活も同じで、観光地の語学学校はいわば乾季のアマゾン川、その土地に魅せられた女性が数少ないクラスに集中するからヒット率が高くなります。一方で巨大なCLAは雨季のアマゾン川、生徒の数が多すぎて、パパ活対象が普通の女性の中に紛れて見つけるのが非常に困難。

でも狙い目があるのです。CLAでは夏に急増する語学講師の需要に間に合わせるため、臨時教員をフランス各所から集めます。バカンスよりも薄給の臨時教員を選ぶ若い女性は、「彼氏よりもお金」、「遊びよりも生活」なので、パパ活ターゲットと判断したのでしょう。アブダビさん、目のつけどころが「コロナ禍に増える風俗嬢」で炎上したナイナイ岡村さんと共通しています。

臨時教員にも当たり外れはあり、担任が外れた時点でパパ活が不成立になりそうですけど、そこは大丈夫。夏期教室の登録日は実質2日間くらい、その間に訪れる大量の生徒をさばくため、クラス分けは受付での会話に基づいてエイヤで決められちゃいます。語学能力と授業レベルを完全に一致させることは絶対に無理、なので最初の授業で難しくて付いていけないとか、優しすぎるとか感じた場合、別のクラスへの変更を申し出ることができます。もちろんまったくの初心者はいちばん下のレベルしか無いので変更は利かず、中級者以上だけに許された選択肢。フランス在住のアブダビさんはそこそこ話せたので、クラス(担任)を選べる立場にあったのです。

《アブダビさんのアプローチ》

アブダビさん、おそらく40代、170cmにやや欠ける身長と四角い体型、顔つきは角が丸まった四角、掛けているのは樹脂製の黒縁めがね。物腰は柔らかく、言葉遣いも穏やか。膝の上に毛足の長いネコを抱かせると似合うタイプです。授業は決して休まず、積極的な参加では無いけれど、どこかで必ず全体を和ませる発言をします。

夏の語学学校では定番の課外イベントも、授業と同じく目立たない感じで参加。クラス担任の小柄なフランス人女性と話しているのをよく見かけ、気に入っているのだろうとは思っていました。そして7月の終わりに、彼が滞在しているホテル近くのカフェで親密なビズ(フランス風の軽いキス)が交わされるのを見て、おやおやと思った訳です。

もちろん年齢(とルックス)の格差を越えた恋愛とも解釈できますけど、経済力で格差を越えるのですから、パパ活そのものですよね。

《テキサスとアブダビさんの共通点》

アクティブなテキサスと静かなアブダビさん、人種もルックスも違うけれど、一つ明確な共通点がありました。それは、クラスの全員と仲良くしていたことです。例えばテキサス、自腹のパーティーなんだから身近な人だけ呼べばいいのに、隣のクラスにまで声をかけ、来訪者にはきちんと一人一人挨拶して回っていました。

アブダビさんも一つエピソードがあります。わたしのいた中級クラスでは、フランス語を綺麗に響かせる訓練として、歌を使っていました。自然な流れで、それぞれの携帯端末に入っている自分の国の音楽を聴き合おうということになったのですが、アブダビさん、どの曲に対しても必ずひとこと褒めるんですよ。わたしはたまたま聞いていた中島みゆきの「歌姫」を流したところ、“声の伸びが美しいですね”と言ってくれました。それも実に自然な感じで。

中高年男性と若い女性の組み合わせ、目立ちます。これは海外でも同じです。それでもクラスが自然と受けとめるのは、普段から分け隔て無い態度で皆に接している人だから。誰にも平等に応対する余裕のある姿勢と経済力を持ち合わせた男性は、中高年になっても異性を惹きつけます。このような男性に若い女性と自然に出会える場を提供する、それが語学学校パパ活なのです。

「語学学校パパ活フランス編」はこれでお終いです。次は「失敗編」を書いてみます。

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