A氏の初デートと、好みの交際タイプ
1.女性をスクリーニングにかける
女性をスクリーニングにかける・・。王様気分である。
ユニバース倶楽部のページにログインし、「女性会員一覧」を表示させる。全国では8000人以上の登録者がいる。
重複があるかもしれないので、地域別「東京」だけで表示させると、それでも2400人以上の登録者がいる。
1ページ100人で表示にしても、24ページになる。夥しい数である。
鮮明なお顔写真・全身お写真をもとに、スクリーニングにかけ、200名程度に絞る。絞るというのは、「お気に入り」に追加していくことを指す。
更に、動画による様々な角度から容姿を再確認し、声の調子などから、より実物に近いイメージを脳内で構築し、プロフィールやスタッフのお勧めポイントをもとに、すでに「お気に入り」となっている方の「お気に入りを」外し、50名程度に絞る。
A氏は毎夜この作業に没頭した。楽しい時間である。
とうとう、20名程度まで絞った。この20名は三次審査通過者ということになる。
美人(自分の好み)+アルファを備えた、選りすぐりの20名である。
何だかんだいって、上位クラスの女性が殆どになる。ランク付けしているスタッフの眼は正しい。
これらの女性に、オファーを入れたからといって、必ずデートが成立するわけではないが、経験的には半分程度はOKが出る。
選び抜いた対象のうちの半分って、結構高確率なのではないだろうか。
クラブにとっての顧客は、男性である。ここでは、客が利用料を支払うことで、男性が選ぶ側に立つことが許されているのだ。
2.不遇の青春時代(回想)
A氏は中高生時代を振り返っていた。
A氏は、中学校から高校まで、男子校に通っていた。女子との出会いは少なかった。というか無かった。
世はバブルであった。若い女性というだけで、チヤホヤされていたのを、通学の電車内などからA氏は間接的に感じ取っていた。
ブルセラ、テレクラ、後の援助交際。
A氏には姉が居る。ブスだが、駅ではまだ高校生の姉に、おじさんが「○万でどう?」などと声をかけてきたと聞いた。
生殖年齢に入り、どんどん綺麗になっていく女性。洋服・バッグ・靴・化粧・アクセサリー・髪型。
一方、男子中高生である自分はニキビに悩まされ、体が臭いのではないかと気にして一日何度もシャワーを浴びる。自分のムダ毛が気持ち悪い。電車の座席で隣に誰も座らなければ、自分が小汚いせいではないかと気にする日々。
A氏は、「女はずるい」と思っていた。
大学に入り、社会人になっても「女はずるい」と思っていた。
世間では誰もが、若くて綺麗な女性をチヤホヤする。若い女性には、様々な選択肢が用意される。
少し遠くから見守るだけで、決して接点をつくることができなかった、華やかな世界で生きる女性たち。
CA、モデル、レースクイーン・・。
自分がCA、モデル、レースクイーンとして生きていたら、どれだけ人生イージーモードだっただろうか。
足を組み替えただけでチャンスが生まれるのだ。
しかしA氏はもはや、「女はずるい」とは思っていない。
A氏側に、彼女らに対する選択権があるからである。
3.初デート
A氏の初デートは、交際タイプCの方であり、あまり良いものでは無かった。
女性を交際タイプ別(A~E)に分けるシステムはとても優れている。
この情報を直接あるいはメールなどで聞き出すのは、かなりハードルが高い。予め明らかになっていることで、お互いに無駄なコストを大幅に削減できる。
交際タイプCとは、当日フィーリングが会えば大人の関係いいわよを、女性が表明していることを示す。
A氏は、まずゆっくりと食事をし、流れでその後どうするかを判断するつもりでいた。
しかしながら、女性によっては、大人の関係の存在が前提にあり、その前の食事は前座程度に考えている方がいらっしゃるようであった。
A氏が予約している店は出会って数分で即座に却下され、ホテルのラウンジでのお茶だけを提案されてしまったのだ。
結果、A氏の気分は盛り下がってしまい、お茶と表面上の会話だけで解散することになった。
ただ、その後も含めトータルでの実入りを期待している女性に申し訳無く思い、少し多めの交通費をお渡しした。
根本的な原因は、初デートゆえに、A氏のプロフィールの読み込み方が甘かったことによる。
8000人からきちんと選んだ20名にオファーしていれば、初回デートであっても、心躍るような時間を過ごせる美点を必ず備えているはずである。
この経験を通し、A氏は、クラブに必ずしも即時的な性愛体験を求めているわけではないことに気づいた。
A氏は、恋愛がしたいのだ。性愛への欲求は、恋愛体験の延長に出現するかもしれないし、しないかもしれない。状況による。
ただし、性愛への欲求が出現する可能性のない恋愛をしたいわけではない。
ちなみに、二人目以降のデートは、いずれも素晴らしい恋愛体験をA氏にもたらしてくれた。
4.A氏の好む交際タイプについて
まず、ユニバース倶楽部における交際タイプを列記する。
交際タイプA お食事デート
交際タイプB 2回目以降
交際タイプC フィーリング次第
交際タイプD 積極的
交際タイプE 恋愛・結婚志向
交際タイプEは、そもそも絶対数が少ないので、評価が難しい。8000名の会員のうち、30名も居ないのである。
考えようによっては、意外に面白いデートができるかもしれない。
交際タイプAには、A氏はオファーしない。
セックスはするつもりがないが、お手当を貰って食事をする、という女子がやってくるものと考えられる。
「若い私がおじさんと食事をしてあげるのだから、コストかかっても、充分有り難いでしょ」というわけである。
かなりムシの良い話である。超A級美少女とか、女子アナとか、アイドルとか、共に食事をするだけの時間に稀少価値を見いだせる女性であれば許されるかもしれない。
それを喜ぶ男はいるかもしれないが、A氏のような立場の者にとっては有り難くない。
A氏にとって交際タイプAの需要は今のところ無い。食事だけならば職場の女の子を誘えば済む話だからである。
交際タイプDには、A氏は今の所オファーしたことがない。
当日の大人の関係が前提になっており、ここに進まないことは暗黙の了解を破る事になるからであり、失礼に当たるからである。
A氏がオファーする中核群は、交際タイプBとCである。
交際クラブ登録している女性の中には、「要はヤリたいんでしょ」と考えられている方がおられるかもしれない。
それは、男性によって様々であることを知ってほしい。
A氏の場合は、要はヤリたいわけではない。
男性が交際クラブを利用するということは、「ヤル」以外の何かを同時に例外なく求めていると考えた方が合理的である。
男性が、単に「ヤル」のであれば、空いた数時間で手軽にヤレる店が、趣向に応じて様々な業態で無数に存在するのだから、そのようなお店に行ったほうが色々と(価格・内容・手間)良い。
そのような店には、ロクな女がいない、私たちのほうが上、と考えている方がおられるかもしれない。
あなた方は女性で(仮にに性風俗店で勤務していたと経験がある方であっても同じである)、そういった店を利用したことが無いのだから、知らないのは無理もないが、間違いである。
容姿はもとより、性格・人間性・技術、いずれか、あるいは全てを備えた優れた方が沢山いらっしゃることを知るべきである。
世の中は広く、複雑で、人それぞれの事情があるのだ。
有名店からは、誰もが知っている女性芸能人が多数輩出されている。
優れた方でなければ、誰もが知っている女性芸能人になどなれるわけがない。
話を戻そう。
A氏は、交際タイプBとCには、本質的には大きな差が無いと考えている。
ただし、前述のように交際タイプCの場合、女性側の事前の期待を裏切ることになる可能性があるので、慎重に振る舞う必要があるかもしれない。
A氏の中で、最もテンションが上がるのは、交際タイプBである。
なぜならば、リアルな恋愛に近い疑似恋愛体験が最も実現しやすいのが、交際タイプBであると考えているからである。
許されないのは、本当は交際タイプAであるのに、オファー欲しさにBを申し出る行為である。
これについては、面接や男性会員からのフィードバックにより、厳密に管理してもらいたいと考えている。