恋愛ワクチン 第五十九話 不倫のワクチン
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詩織ちゃんがユニバに入会したのは、お金のためではない。
不倫から逃れるためだ。
交際クラブを不倫の温床のように思っている人にとっては、まるでパラドックスだろう。
どういうことなのか、まあ以下を読んでみてください。
詩織ちゃんは、高身長で足が長い。
小顔でいつも笑顔を絶やさない明るい性格だ。
初デートの時にはお菓子をわざわざ手土産として持ってきてくれた。
気配りも欠かさない。
プライベートでもさぞかしモテることだろう。
しかし、話を聞いてみると、過去の男性経験は必ずしも多くない。
大学一年のときに初Hした彼氏とは二年くらい続いて、そのあと、二人目の彼氏と四年くらい。
OLになってからその彼氏とも別れて、一年ほどブランク。
二年ほど前から始めた趣味のダンスにハマっている。
自分をストイックに磨き上げることに夢中だ。
根がすごく真面目なのだろう、男性関係も、ダンスも、一途である。
そんな詩織ちゃんが、なぜユニバに登録したのか?
上司との不倫から逃れるためだ。
二人目の彼と別れて一年、年ごろの若い女性なので、性欲はある。
一年ご無沙汰だと、もやもやする。
そんな時は、真面目な詩織ちゃん、ダンスの練習に精を出す。
普通なら、一人エッチして慰めると思うのだが、そこは性格なんでしょう。
肉体を酷使して疲れ果てると、落ち着くらしい。
あるとき、一回り年上の上司から誘いがあった。
それまでの同年代の彼氏とは異なる、頼もしさがある。
向上心がある娘なので、高いところに自分を導いてくれる、そんな雰囲気に惹かれてしまった。
しかし、妻子持ちである。
真面目な詩織ちゃん、本気で悩んだ。
結婚願望はあまりない。
三人姉妹の真ん中で、お姉ちゃんに結婚願望があるので、将来はお姉ちゃんの子どもの姪や甥を可愛がればいいかな、くらいに考えている。
だから、妻子持ちの男性が彼氏でも、詩織ちゃんは構わないのだが、相手の家族を不幸には出来ない。
ほんと真面目な娘だ。
そこで思いついたのが、交際クラブである。
素敵な年上の男性との、割り切りの関係であれば、自分が引きずっている上司への気持ちを、精算できるかもしれない。
ここまでの把握にかけた時間は、マックさん、詩織ちゃんとの初デートで会ってから30分ほど。
二人で親子丼を食べながらのプロファイリングである。
相手の引き出しを開けて聞き出すのは、マックさんの得意技なのだ。
まして詩織ちゃん、マックさんの書いたコラム記事のファンである。
会う前から、信頼関係が底上げされている。
マックさん「詩織ちゃん、よくわかったよ。僕に任せておいて」
詩織ちゃん「はい、よろしくお願いします」
マックさん「このあと早速ラブホ行こう。お手当は〇で大丈夫?」
詩織ちゃん「もちろんです」
さて、責任重大だ。
年上男性の代表選手になった気分である。
詩織ちゃん、いつもマックさんがオファーするクラスよりも高めのクラスの娘だ。
マックさんは、詩織ちゃんとデートするために、わざわざクラスアップまでした。
なおかつ、そのクラスでもオファー殺到の人気の娘である。
登録から二日間で8人からオファーがあって、対応しきれないので支店の判断でいったん非表示になったくらいだ。
スタイルがよくて足が長く、性格の明るいカネカネしていない美人。
親子丼を食べながらも、詩織ちゃんがマックさんを見る眼は、このあとの展開を期待してキラキラと輝いていた。
その圧に、どうもマックさんの体が堪えられなかったのかもしれない。
ラブホに入って、服を脱ぎ、フェラしてもらって手マンして、までは良かったのだが、いざ挿入となって、委縮してしまった。
まずい・・
焦るマックさん。
気持ちを集中させて、頭のどこかに格納されている、Hなイメージを掘り起こす。
こういう事態に備えた記憶だ。
男なら誰でも持ってるよね?
詩織ちゃんも察して、喘ぎ始めたモードから転じて、マックさんのものを咥えてフェラを再開する。
再起動。
立ち上がってくれ・・
何とか立ち上がった。
ただちに挿入。
挿入したあとは良かった、相性の良さそうなマ〇コだ。
これなら大丈夫。
硬さを維持できる。
5分ほどピストンして射精。
ミッションコンプリート。
ああよかった。
安堵するのも束の間、マックさん、これでは詩織ちゃんの期待に十分応えていないことに気が付いた。
マックさんは年上男性の代表である。
少なくとも、一回り上の不倫上司よりは、性技に長けていなければならない。
途中でふにゃチンになった口先スケベな爺さんでは困る。
そうだ、詩織ちゃんをハプニングバーに連れて行こう。
あそこには、常連のテクニシャンが誰かいる。
マックさんは、もう数十回通っているので、顔なじみだ。
ちょっと手伝ってもらおう。
マックさんとのHの直後に、ハプバーの常連さんのテクを追加することで、詩織ちゃんの記憶に、あたかもマックさんとの絡みが素晴らしかったような錯覚が残るだろう。
そういう姑息なことを思いついた。
ちょうど、昨日のデートで使った残りのマイクロビキニがある。
アマゾンで購入したものだが、色違いの2セットなので、片方が新品のままだ。
これを詩織ちゃんに着せて、ハプバーに乗り込もう。
さて、タクシーでハプバーに移動。
マスターが出迎えてくれた。
マスター「おおっ、今日はまた一段と綺麗な娘ですねー」
マックさん「そうでしょう、ところで今日は〇さん来てる?」
マスター「いますよー」
ラッキー。
〇さんは5秒で潮吹かせる手マンの名人だ。
詩織ちゃんを連れて部屋に入る。
「おおっ」というどよめき。
これが堪りません。
居合わせたのは、20代か30代の男性三人と50才位の例の名人。
あと30才くらいの単独女性さん二人。
全員が詩織ちゃんに目が釘付け。
まるでレースクイーンみたいな美脚なのだ。
マックさん、名人に詩織ちゃんのだいたいの事情を説明する。
マックさん「今日はハプバー初めてだし、膣は使わないで、○さんの手マンだけ体験させてあげたいんだけど、お願いしていいかな?」
名人「もちろんいいですよ。今日は舐めの△君も来てるけど、舐めるのはいいですか?」
マックさん「詩織ちゃん、舐められるの大丈夫?」
詩織ちゃん「マックさんがいいなら、私はいいです」
マックさん「じゃあお願いします」
△君「△です。よろしくお願いします」
ハプバー行ったこと無い人多いでしょう。
お店によって多少違うけど、この店はいつもこんな感じ。
礼に始まり礼に終わる。
道場みたいなものです(笑)
名人「じゃあ、女の子こっち来て。そうそう、脚開いて。ビキニやっぱり邪魔だな・・脱いじゃおうか。△君、まず舐めてくれる?君たち二人は左右から乳首担当ね。僕は頭と首持つから」
慣れたものである。てきぱきと若者たちに指示を飛ばす。
どっかの現場みたいだ。
△君が這いつくばって舐め始める。
マックさんは、女性二人と鑑賞する。
△君の舌の回転は、さすがに速い。
詩織ちゃんが喘ぎ始めた。
名人「どう?△君、濡れてきた?」
△君「とろっとろっですよ」
名人「了解。じゃあ交替しよう」
名人の指技が始まる。
詩織ちゃんの喘ぎが一段と強くなる。
名人「どう、こんなの初めてだろ?」
詩織ちゃん「はい・・すごい・・ああ・・あっ」
いやあ、いい酒の肴だ。
チューハイ片手に、今宵も良いものが見れて、マックさんはご満悦である。
一戦終わって、休憩。
詩織ちゃん、全裸のまま、マックさんの傍らに座る。
人懐っこい猫のようにしがみ付いてくる。
マックさん「気持ち良かった?」
詩織ちゃん「はい・・とっても・・マックさん有難う」
マックさん「これで、不倫してた上司のこと忘れられそうだね」
詩織ちゃん「はい」
きっと、脳内では、マックさんと名人とがごっちゃになってるに違いない。
しめしめ。
詩織ちゃん「本当に、上司のこと吹っ切れました。マックさんは、交際クラブは男にとって、不倫で火傷しないためのワクチンみたいなものだって、それで『恋愛ワクチン』ってお題でコラム書いていらっしゃるけど、男だけでは無く、女にも『ワクチン』有効なんですね・・」
マックさん「そうそう。これからも、定期的にワクチン接種しようね」
詩織ちゃん「是非・・」
再びしっかりとしがみ付いてくる。
気持ちいい。
いや、本当言うと、女性のワクチンは、交際クラブじゃなくて、こういうハプバーなんかにいる、テクニシャンの名人おじさんなんだけどね(笑)。
マックさんと名人おじさんのイメージが、詩織ちゃんの脳内で重なって記憶されたら、大成功。
これにてミッションコンプリート。
じゃない、始まりか(笑)。