恋愛ワクチン 第六十三話 瑠璃色の花(3)
―(2)からの続きー
さて、ハプニングバーのデビューも済ませて、マスターに頬叩きの達人を呼んでもらうお願いもした。
しかし、達人、なかなか忙しいようで、次に来れるのがお盆過ぎになるという。
まあ、お楽しみは取っておこう。
その間に、マックさんの周りの女の子たちの間で、お部屋で宅配ピザを頼んで女子会をやりたい、という話が持ち上がった。
発端は27才のOL二人。
二人とも、1Kの小さなアパートを見て、大学時代の一人住まいを思い出したらしく、懐かしいと言う。
ぜひ、あの頃の気分に戻って、ワイワイやりたい。
もともと、ジオラマとして作った部屋だ。
そういう使い方をしてくれれば、お部屋にさらに風合いも出るだろう。
折も折、大学4年生の子が、年下の部活の後輩の彼氏(というよりセフレ)に、別れを告げられて、落ち込んでいた。
質問箱回答者のパプワさんである。
パプワさんの恋バナを酒のさかなに、皆で盛り上がろう。
ちなみに、パプワさんが、その男性を捕まえた方法が面白いので、質問箱で紹介した。
下記ご参照ください。
https://universe-club.jp/help/questions/view/4337
さよちゃんは、最年少だが、ちょっと大人びたところがあり、意外とお姉さまたちと話が合う。
後日ノートに皆の似顔絵を描いていた。
お姉さまたち皆に可愛がられていたので、さぞかし楽しかったのだろう。
また、別の日には、パパ活で貯めたお金で留学中の女の子に、さよちゃんを会わせた。
コロナで留学先から一時帰国中で、パパ活からは、ほぼ足を洗っているのだが、マックさんが癒し系のゆるキャラだからだろう、数か月毎に、マックさんに連絡を寄越して、デートが続いている。
さよちゃんがパパ活をしているのは、留学費用を工面するためだ。
さよちゃんより、はるかに貧しい境遇から這い上がろうとしている、その留学中の娘の話は、参考になり、励みにもなったようだ。
一方で、さよちゃんは、パパ活も続けている。
最初に書いたが、現役のユニバース女性会員である。
新規オファーも来るし、マックさんと出会う前からの、アプリの継続男性もいる。
マックさんは、さよちゃんを飼育はするが、拘束はしたくない。
野鳥が可愛いからと言って、籠に閉じ込めてしまうのはかわいそうだ。
餌をやるだけでいい。
だから、他の男性との大人デートの日でも、「病気には気をつけないといけないよ。ゴムはしっかりつけてね」と
言って、送り出す。
慣れてない頃に、痛くなるので生でしたこともあるというので、性病検査も受けさせた。
幸い全項目陰性だった。
そこまでしてあげて、マックさんは良いのか、独占欲は無いのか?と問われれば、やはりちょっとだけせつない。
ハプバーと違って、相手の男性が見えないという点が大きい。
実はさよちゃん、マックさんと居るときよりも、ずっとずっと幸せそうな顔をして、その男性に抱かれているのではないだろうか?
若かったら、自分がそんな道化師を演じるのは絶対に嫌だ、と思っただろうが、この年になると、そういう気持ちは薄まる。
可愛いさよちゃんの好きにさせてあげたい。
仮に、さよちゃんを、自分と同じように可愛がってくれる男性がいるのなら、それはそれで良いことじゃないか。
そして、さよちゃんが留守の間に、冷蔵庫の食料を買い足しに行く。
この作業が、意外と楽しい。
「飼育」っていうのは、お世話をすることだ。
物理的に飼育されているのは、間違いなくさよちゃんなのだが、精神的に支配され、拘束に近い状態にあるのは、むしろ自分のような気がする。
面白いものだ。
さよちゃんは、一日のほとんどを眠って過ごしているので、食べ物もあまり摂らない。
果物が好きなようだ。とくにブドウ。
シャインマスカットを入れておくと、すぐに無くなる。
マックさんは、嬉々として果物屋さんにシャインマスカットを買いに行く。
この話を、知人にしたら、「マックさん、それって『愛』ですよ」と言われた。
そうなのかなあ?
これまた質問箱で皆さんに聞いてみた。
よかったら読んでみてください。
https://universe-club.jp/help/questions/view/4299
その一方で、マックさんもまた、他の女の子とのデートも続けていた。
皆、コロナの収入減で大変なのだ。
本当に困っている娘には、なるべく会ってあげたい。
さよちゃんは「どうぞお気になさらず、行ってらしてください」と言う。
しかし、お盆休みに三日ほど、前から決めていた避暑の旅行から帰って来た時には、さよちゃんが、少し体調を崩していたこともあって、寂しかったのだろう、「ただいま」と訪ねていった時には、「本当に会いたかった」
と言って抱き付いてきた。
迷惑をかけるといけないから連絡は控えていたが、本当はとてもとても会いたかったとのこと。
裸にしてしっかりとセックス。
お盆を過ぎて、いよいよハプニングバーで、頬叩きの達人にプレイしてもらう日が近付いてきた。
その前日、一緒に夕ご飯を食べていたら、別の女の子からラインが入った。
みきちゃんという。
みきちゃん「いま、質問箱の回答者のカズさんといるの。今日私、ユニバの人との初デートなの知ってるでしょ?質問箱の話題になって判りました。すごくない?(笑)」
マックさんはもちろん驚いた。そして次のようにラインを返した。
マックさん「カズさんなら良い人そうだし、4人で会おうか?遅いし、ハプバーでどう?別々に行って、向こうで落ち合おうよ」
さよちゃんに事情を話して、食事を早めに切り上げて、タクシーで移動。
タクシーの車内でも、いつものようにイチャイチャ。
マックさんの肩にもたれかかってきたり、さらには膝に顔を埋めたり。
さよちゃんの浴衣の身八つ口から手を入れて、乳首をさわってぴくっと反応するのを楽しんだり、ズボンの上からペニスを撫でさせたり。
ハプバーに着くころには、さよちゃんは、すっかり出来上がって、足取りが心もとないくらいになっていた。
ハプバーというのは、セキュリティーがしっかりしている。
ドアには鍵が掛かっているので、呼び鈴を鳴らして、開けてもらうまで待つ。
少しの時間だが、二人とも、堪え切れずに、抱き合ってキスを交わしていた。
そこに、カズさんと、みきちゃんが到着。
その先の展開は、これまた質問箱の回答欄に書いた通り。
https://universe-club.jp/help/questions/view/4353
みきちゃんの嫉妬心に火がついてしまった。
みきちゃんは、このコラム記事の最後にまた登場するので、覚えておいてください。
その日は、そんなことがあって、さて、翌日が頬叩きの本番。
さよちゃんに、先回と同じ、おっぱいとあそこ丸出しの白いレオタードと浴衣を着せて、ますは「京の四季」を一曲舞わせる。
ハプバーが、にわかに京都のお座敷に変わった。
次いで、頬叩きの達人登場。
頬を最初は軽く、さよちゃんの様子を見ながら、徐々に強く、叩き始める。
叩きながら、首を締める。
髪の毛をつかんで頭を持ち上げ、さらに頬を叩く。
叩く音がだんだんと大きく激しくなる。
さよちゃんの頬がピンク色に染まる。
達人によれば、女の子の耐えられる限界というのは、皆違うので、そこを見極めるのが大切らしい。
片手で叩いて、もう片手で手マンを始めた。
これがまた容赦なく激しい。
大丈夫だろうか?さよちゃん。
達人は、叩きながらも、ときどき確認している。
達人「気持ちいい?」
さよちゃん「気持ちいです」
達人「『気持ちいです』の次に『ありがとうございます』が抜けてるだろ、コラ!」
さよちゃん「ごめんなさい、ごめんなさい、ありがとうございます」
言葉責めも半端ない。
本当は、手マンに加えて、ペニスも挿入すると、さらに脳イキしやすいそうだ。
しかし、さよちゃん、既に足先が突っ張り、腰がぴくぴくと痙攣を始めている。
明らかにイッている。
あとで達人に聞いたら、5回は確実にイかせたそうだ。
頬叩きは止まらない。
そして首絞めと手マン。
10分以上続いている。
太腿のあたりを拳で打ち付けたり、足で下腹部を踏みつけたりもする。
最後は、さらに激しいガシガシの手マンで潮吹き。
終わった後には、さよちゃん、本当に息も絶え絶えだった。
さよちゃん、当初は8月いっぱい、飼われる予定だったのだが、大学の寮のお部屋の引っ越しの関係で、少し早く帰ることになった。
それで、最後にまた温泉旅館に泊まって、まったりしようということになった。
いつもの浴衣姿。蝶結びの帯。
マックさんが買ってあげた下駄も履いている。
三週間ほどだったが、この娘の19才の夏休みに、しっかりとマックさんは爪痕を残した。
その満足感と、心地よい温泉のお湯に浸りながら、さよちゃんの柔らかい体をしっかりと引き寄せて、感度の良いおっぱいを撫でまわす。
マックさんにとっても、60余年の人生の中で、いちばん幸せな夏だった気がする。
そんな感慨にひたりながら、ふとスマホを見たら、みきちゃんからラインが来ていた。
何だろう?
みきちゃん「マックさん、いま温泉旅館にいるの?」
マックさん「うん。ひょっとして、みきちゃんも来てる??」
みきちゃん「さっき、ロビーですれ違ったの、気が付かなかった?」
みきちゃんには、実は長くお付き合いしているパパがいる。
そのパパ、遠方に住んでいて、月に一度くらいしかみきちゃんを構ってくれない。
それで、みきちゃん、慢性的に欲求不満なのだ。
だから、先日、ハプバーでさよちゃんといちゃいちゃしているマックさんを見て、思わず嫉妬してしまった、そういうことだ。
今日は、そのパパと温泉に来ているので、情緒は落ち着いているだろう。
マックさん「面白いから、屋上の混浴で、4人で会おうか?」
みきちゃん「それ面白い。ウケる(笑)」
みきパパさんは、あとの三人が面識があることは知らない。
悟られてはいけない。 自然に、カップル同士、話が弾んだことにしなければならない。
マックさんは、その気になれば、こういう演技は得意だ。
積極的に愛想よく声掛けして、あとでお部屋で御一緒に一杯、という運びになった。
四人で歓談。
みきパパさんのことは、みきちゃんから前から聞いている。複数プレイも全然平気で、むしろそういうのが好きな男性らしい。
マックさんは、さよちゃんを引き寄せて、感度の良い乳首をまさぐりながら、みきパパさんと話をする。
さよちゃんはぴくぴくと反応して、体をよじらせる。
マックさん「僕は、こうやって女の子を露出させて喜ぶ変態なんですが、そちらさんは、どんな性癖でいらっしゃるんでしょうか?」
みきパパさん「僕は、寝取られですね」
マックさん「寝取られ・・」
それは聞いてなかったぞ。
複数プレイが好きって言うのはそういうことだったのか。
マックさん「寝取られということは、この綺麗なお連れの女性を、誰かが犯すのを見て楽しむってことですか?」
みきパパさん「まあ、そういうことです」
みきパパさんは、にこにこしながら返事をする。
うーん困った。
このあとの展開として、マックさんが、みきちゃんとするのを、みきパパさんがお酒を飲みながら鑑賞したいという話になっていきそうな気がする。
マックさんは、さっき、さよちゃんとHして射精したばかりだ。
みきちゃんのラインに気が付くのが、もう少し早かったら何とかなったのだが。
さよちゃんが、会話に加わってきた。
さよちゃん「私で良かったら、おつとめしましょうか?」
えっ?
さよちゃんが・・みきちゃんとプレイするってこと?
みきちゃん、実はドMで、頬を叩かれたり、足で踏みつけられるのが大好きだ。
その話は、さよちゃんにもした。
だから、みきちゃんの性癖を、さよちゃんは把握している。
マックさんは驚いた。しかし、面白そうだ。
マックさん「お姉さん、すみません、うちの子がこんなこと言ってますけど、お姉さんお嫌じゃないでしょうか?」
みきちゃん、戸惑いながらも返事する。
みきちゃん「え、ええ。私は、その方さえよろしければ、構いません」
マックさん「みきパパさん、いかがでしょう?大丈夫ですか?」
みきパパさん「もちろんです。これは面白い」
マックさん「それじゃあ、すぐに始めよう。さよちゃん、早速お姉さんと、隣に敷いてあるお布団に行きなさい」
その後のさよちゃんの活躍は素晴らしかった。
昨夜、自分にされたことを、まだ少しぎこちない手つきではあるが、みきちゃんで試している。
さすがに、頬叩きや首絞めはしない。
もっぱら手マンと、太腿叩きや、下腹抑え。
そして言葉責め。
さよちゃん「気持ちいいの?『気持ちいいから、もっとしてください』って言ってごらん、うふふ」
悪魔が楽しんでいるような魅惑的な声。
マックさんは、さよちゃんのこんな声、聞いたことが無かった。
19才の夏。
さよちゃんを、ついにこの高みにまで連れてきてしまった。
ここから先は、マックさんはガイド出来ないかもしれない。
なぜなら、マックさん自身、登ったことの無い山々が広がっているからだ。
マックさんは若くはない。
いつまで出来るか分からないけど、こうなったら、ご縁の続く限りご一緒に探検いたしましょう。
(完)
追記
さよちゃんがいなくなって一週間経った。
ある程度のさよちゃんロスは覚悟していたが、けっこうきつい。
これだけこたえるっていうことは、一緒にいる時間が、自分で思っていたより楽しかったってことだろうなあ。
この辛さは、そんなに長くは続かない。
60年も生きていれば、経験的にわかる。
疑似恋愛ならぬ疑似失恋のような感覚だ。
さよちゃんが、髪飾りの代わりに付けていた瑠璃色の花が二輪、部屋のコップに活けてある。
枯れかけているが、まだ綺麗な花弁も残っている。
もう数日すれば、完全に枯れてしまうだろう。
それまでの時間を、余韻のように楽しもう。
さよちゃん、有難う。