ユニバース奥の細道 旅立ちの前(2)
愛人を持った話
あるとき、銀座のクラブの社長から紹介された怪しげな紳士から、面白い提案を受けた。その怪しげな紳士、仮にX氏と呼ぼう。
X氏は様々な業界に顔の利くブローカーのような男だ。一般企業の買収や投資案件から、ソープランドの営業権(もちろん不動産とセットである)、不動産、なんでもござれのよろず屋ブローカーである。そのX氏の提案は、タレントの卵の子を愛人にしないかというものだった。
X氏は仕事のできるブローカーである。ふんわりとした提案ではなく、こういう援助を求めているこういう女性が居てこういうことまでならしてくれるというものだった。
まぁ具体的には都内某所の立地がこのくらいでこのくらいの広さのマンションというかアパートを借りて欲しいというものである。対価として提供されるサービスも、大枠は提示された。凄いぞX氏。
応諾の旨を告げた翌週にはレストランの個室でX氏を交えた三者面談がセットアップされた。
女の子の口から、X氏の持ってきたオファーと同様の内容が提示される。女の子にコンサルして女の子のご希望をまとめさせているX氏の仕事に舌を巻く。
面談のあと、女の子からはホテルの部屋でデモンストレーションを受けた。デモンストレーションを受けた僕は、その日の小遣いを渡してホテルを出るとすぐ、不動産屋に電話をして希望にマッチする物件の資料を揃えてもらっていた。
女性の希望する条件の家賃は大して高くもないが、一般的に賃貸できる物件の審査を通るには家賃が月収の30%以下でなければならない。
援助を必要としている女の子に借りられるような月収があるはずも無いので、僕が代わりに契約をした。
この女の子とは1〜2年続いた。シャワーで頭を洗ってくれるなど、かいがいしく世話を焼いてくれる良い子ではあったのだが、あそこの香りが好みではなく、マンネリ化してしまっために他のスポンサーを探すように促して別れてしまった。彼女の名誉の為に記しておくが臭かったわけではない、好みでなかっただけである。
その後の僕は風俗店に通い、ときどき出会い系でめぼしい女性を捜すという生活を続けていた。
交際クラブに入ろうかと思った話
愛人を持った話から10年近く経ったある日のことである。
出会い系で知り合った、定職を持ち性的探求に付き合ってくれるという大切な女性に会って「仕事がコロナの煽りを受けて暇だ」というボヤキを聞いていた。
たしかに某タレントのコロナ風俗嬢発言もあった。サポートを求めている女性は増えてきているだろうと思った。
話は前後するが、僕にとっては女性が「定職を持っていること」がとても大切である。好奇心旺盛で社会の仕組みを知らずには居られない僕にとっては、異業種の話を聞くのがものすごく楽しい*。
仕事は多くの人にとって成人後の人生の3分の1の時間を費やす大切な構成要素だ。(起きている時間であればなんと半分である。)
また、今さらノウハウのない業界に出ていくというバクチを打てない身としては、自分の知らない世界に触れることはとても刺激的な体験でもある。
真剣にするセックスと同じくらい面白い。この思いは、ユニバースの女性会員がたまに書いている「経営者の方が多いので、学ばせていただきたい」というものに通じるものがあると思う。
だから出会い系でも職業欄を見たりしていたのだが、出会い系サイトのアレは概ね全数が嘘であろうと思っている。
※他にも理由はあるが、定職を持たない人にとって不愉快な話であろうから割愛する。
そんなとき、なんとなくネットを見ていてパパ活の話を見た。
僕はパパ活ってお茶とご飯でお車代を貰うアレでしょと思っていたので、いつもは読む価値も無いとスルーをしていたのだが今は違う。
また話が飛んでしまうが、食事のときに賑やかしで来てくれる女子大生の存在は知っていた。
六本木での仲間内の食事などに、仲間の男性がそういう女子大生のグループを呼んでいたりしたからだ。
つきあいで車代は出していたが、知性も十分とは言えず話も面白くないうえ、セックスも風俗嬢のそれには及ぶわけがないと思っていたので相手にしたことは無い。
僕にはキャバ嬢や銀座のホステスとの話のほうがずっと面白いし、彼女らが相手でももしかして寝ることができるのではという期待感がある。
ここで思い出して欲しいことがある、前回紹介したS男性からの薫陶「素人のほうが金がかかる」である。
彼女らはまぁセミプロだろうと思っているが、一応素人である。セミプロ相手に金をかけるのは馬鹿馬鹿しい、僕はそう思う。
話を戻そう。そのパパ活の話は僕の知るパパ活とは違った。がぜんその気になってパパ活について検索をする。
まず、パパ活アプリの類は出会い系サイトとの有意義な違いが見うけられないのでスルーである。
つまらん女子大生になど用事はないし、僕にとって大事な要素である職業の信頼性も担保されていない。そこで知ったのは交際クラブの存在である。
愛人バンクというものの存在は知っていた。僕のイメージする愛人バンクというのは、お見合いじいさん(ばあさん)みたいなもので、入会すると男性の希望をふんふんと聞いて女性のプロフィールを紙で出してくるというものだった。しかし、どうも今時の交際クラブは違うらしい。当たり前か。
リサーチを続ける。そこで斎藤さんのコラムを読み、いやいや斎藤さんは自己紹介に「収入は中クラス」って書いているけれども、これは相当なお金持ちがすることだろうと内心ツッコミを入れたりした。
マックさんのマジックミラー号もどきの話を読み、胸を躍らせた。さらにリサーチを続け、匿名質問箱( https://universe-club.jp/help/ )に出会った。
おお、みんな楽しそうだ。代表らしき木田さんの放言がすごいな、ロマネさんの扇情的な回答ヤバいな、そんなことを思っていた。
してユニバース倶楽部だ。会員数も多いみたいだし、地方支店もある。現在でも地方都市に住んでいる僕にとっては、地方支店にも力を入れている交際クラブが良い。
特にコロナで人の移動が難しくなった現在、地方支店の存在は大切である。
職業はフェイクとのことだが女性会員の紹介 https://universe-club.jp/newladies/ を見て、モチベーションを上げた。
しかし、交際クラブというのはどうやら身分証を提示しなければいけないものらしい。
これがちょっと引っかかって5月に登録するならユニバース倶楽部にしようと思ったところで、申込を棚上げしてしまった。
ちょうどコロナで荒れた株式市場で荒稼ぎをするのに忙しくもなっていたからだ。