第6話 誕生日を高層ホテルで…
〜前回まで〜
モテないチビの29歳男が、ユニバースの門を叩きパパ活に挑戦!非正規で苦しい生活の足しにするため活動しているD様は、受け身でこちらとしても気を使う関係を続けており、いよいよ僕の30歳の誕生日が近づいていた…
今回は自分の誕生日を女の子に祝ってもらうチャンスだと思い、D様とぜひ誕生日祝いになんか行いたいなと思っていた。
ちょうどその頃、世間では緊急事態宣言が終わり、その期間停滞していた観光業への救済も兼ねて、『GO TO』キャンペーンが行われていた。
かといって、旅行に行くのはまだ抵抗ある風潮だし、何よりD様が乗ってくれるかどうか…
じゃあ、東京の、少しリッチなホテルで過ごすのはどうだろう??
タワーホテルの、高層階にあるレストランやバーで、夜景を見ながらロマンチックに…
部屋からも夜景を楽しんで、部屋のベッドの上で楽しんで…
最高じゃないか!!!
D様のプロフィールにも横浜はOKと言ってたし、横浜の高層ホテルで楽しんで、泊まって次の日は帰りつつ横浜観光を楽しめたら!!ただ、懸念されるのはD様がそのプランに了承してくれるかどうか…
断られたらどうしようという思いが募り、なかなかこの話を切り出せずにいたが、ある日のデートの時、ついに勇気を出して彼女に提案してみた!彼女の返答は、、、
「非正規で掛け持ちで働いてて忙しいし、横浜は遠いからダメ」
とのことだった。
プロフィールは横浜OKって書いてあったのに、実際は違うじゃん…
話が違うと思ったが、僕はしぶしぶ了承した…
ダメになった自分の誕生日の計画をどうしようかと考えていると、ふと思いついた…
GO TOキャンペーンは東京のホテルも対象になっているから、東京の高層ホテルで誕生日を過ごすか!!
調べて、わりかしリーズナブルで(笑)、高層階にバーも兼ねたレストランのあるホテルが見つかった!実際には日程の関係で誕生日の数日後となったが、行くことを再度D様に提案し、今度はOKをもらった!
そしていよいよ当日の日、初めてデートでスマートカジュアルな服装をして、彼女と待ち合わせしホテルへと向かった。
D様とはあいかわらず距離感があったが、いざ、まず高層階にあるレストランに行くと、あえて照明を落としたムードある店内で、席からは東京の夜景が一望できた!!
僕たちは、まずその夜景にずっと見とれてしまった。
ムードある店内にのせられ、また、お互いカクテルを飲みながら酔いにつられて、いつになく楽しく話をすることができた!
また、出てくる食事はおしゃれだったし、あらかじめD様に、店の方に俺の誕生日ケーキを"〇〇お誕生日おめでとう"とメッセージプレート付きで頼んでおいてと、自作自演でお願いしていたので(笑)予定通りに誕生日ケーキも出てきて食べることができた(笑)。
また、周りの客の中には、お金持ちそうな男性と、谷間から豊満な胸の見えたセクシーな服装をまとった女性がペアで歩いていて、自分もこんな女性を連れ添えたらなぁと羨望の眼差しで見ていた…
そして、宿泊する部屋に入り、先に僕がシャワーを浴びて、その後彼女が入れ替わりで浴びた。D様がシャワーを浴びている間、僕がベッドでまどろんでいると、バスローブ姿のD様が僕に近づいてきて、それからはひたすら行為に没頭した…
そのホテルを予約する際、ベッドをダブルにするかツインにするか迷ったが、関係を続けていて、もうすでにD様の受け身なスタンスを感じていたので、そのままダブルで一緒に寝ても気まずいだけなのではと予想し、ツインで予約したが、実際にその通りで、行為が終わった後はお互いあまり会話もなく、それぞれのベッドで寝て、寂しい夜明けとなった。
また、次の朝も、起きてから特に会話もなく、朝食の時も全然会話がなく、ついにはホテルを出て駅で解散するまで会話もない感じでその日は終わってしまった…
そんな感じで、ラインでやりとりしても、もうあまり彼女からの心を感じなくなってしまっており、また、実は新たな女性も並行して探す中で、愛嬌あるE様という方を見つけ、その方に乗り換えようと決心したのもあり、D様とはそこで会ったのを最後にお別れをすることにした。
ラインで、お別れしたい旨を伝えたところ、D様からは
「連絡全然取らなかった私も悪いけれど、急にそんなこと言うなんてひどすぎる!」
と言われたが、お互いの気持ちの中で、僕はもう彼女とまた会いたいと思えるような誠実な対応をそもそもしてもらえなかったし、ある意味サービス業をしているようなものなのだから、それに対し、受け手の自分が満足できないだけだと思った…
ちなみに、D様は現在も活動を続けているようで、時折プロフィールを確認していたが、その後、お金が必要だったのだろうか交際タイプをCからDに変えていたが、つい最近交際タイプがDからAと大幅に変化していた。
身体の関係を求められる中で何か嫌なことがあったのだろうか…と思った。
そうして気分一転、E様との交際に向け動き出した結果は次回のコラムにて!