交際倶楽部を知った夜

1,「交際倶楽部」を知った夜

平成30年8月。とあるホテルで、ぼくは女性の到着を待っていた。

いわゆる「高級デリヘル」と言われるものを利用したのだ。
最低でも90分8万円~という業者で、ぼくは「スペシャル」とされるランクをオーダーした。

90分30万円!   (※交際クラブでのお金ではないので、明示してもよいだろう・・・)

約束時間となり、女性が到着した。
これまで見たこともないような美しさだ。スタイルも抜群に良い。テレビで見たことがある気がして聞いてみたら、最近バラエティー番組などで少し出ているとのこと。

「芸能人ってすごい」

一連のサービスを受け、終了時間となって女性は部屋を出ていった。
そして、ぼくは1人ベッドに横になり、強烈に思った。

「すごく、むなしい」

何なんだこの気持ちは?
刹那的な快楽に30万円も使ってしまったからだろうか、
ものすごい美人と出会ったからだろうか、
とにかく、今まで感じたことのないようなモヤモヤした気持ちになったことをはっきりと覚えている。

そして、ふと思った。
「90分間。あの女性は苦痛だったろうな」

ぼくの年齢は40歳過ぎ、身長は168cm、体重は84Kg。(当時)
控えめに言って「肥満おじさん」である。
女性は嫌な顔ひとつせず、サービスをしてくれた。
しかし、それはもちろん100%お金のつながりである。

心が通い合ってキスをしたわけではない。

淡い好意を抱いてSEXをしたわけではない。

そこにあったのは、ただ単に30万円という金額だけである。

ふと気づくと、ぼくはスマホで「交際 風俗ではない」というキーワード検索をかけていた。
そして、「交際クラブ」なるものが存在することを発見した。

「これかもしれない」

ぼくは、そう思った。

2,自らに課した条件 ~14キロのダイエット

交際クラブについてじっくりと読んでみた。

クラブはあくまで男女の出会いのセッティングを提供するものであり、その先のことは自由恋愛ということ。
入会金やセッティング料金がかかるということ。
利用にあたっては、男女とも身分証明を持って面談、面接をしてもらう必要があること。

初めて知った世界だった。

中でも「体の関係を持つことを女性側も拒むことができる」という点に興味を持った。

女性はタイプ別に、A・B・C・D等と分けられている。

Aは「食事などだけで、体の関係は持ちません」というタイプである。

以降、B,C,Dと進むにつれて、「体の関係を持ってもよい」という積極度が高まっていく。
詳しくは交際クラブのサイトなどでご覧いただければよいが、ここでのポイントは「たとえDタイプの女性であっても、嫌なら体の関係を持たなくてよい」という点である。

もちろん女性自身は自分がCやDを選択していることを自覚しているし、男性側がセッティング料金や食事代、ホテル代など少なくないお金を負担していることも分かっている。
だから「ちょっと気が進まないけれど、まぁここまで用意をしてくれているし、美味しいご飯もご馳走になったし、食事後のお誘いにも応じておこうかしら」とやや緩く考えてくれることもあるだろう。

しかし、「お金を払ってもらっても、体の関係を持ちたくない」と思うなら、遠慮なく断ることができる。
強制されるものではないのだ。

こういう関係なら「100%お金の関係」ではない男女の関係を楽しめるのではないかと、ぼくは考えた。
そして、すぐにでも交際クラブに登録したいと思ったものの、ふと思い出したことがあった。

自分が「肥満おじさん」であるという事実。

ぼくの容姿が全然ダメでも、値段が合えば体の関係を持ってくれる女性はいるかもしれない。
しかし、それではあの高級デリヘルの美女のときと変わらないじゃないか。
それに、自分が気に入ってオファーを出した女性に体の関係を断られるかもしれない。

そんなことをぐるぐる考えていると、高校生や大学生のときに思っていた感情が(そして、たいていの若い男子が抱いているであろう感情が)突然よみがえってきた。

「モテたい!」

お金による経済的な余裕。
経営者であることによる時間的な余裕。
社会経験を積んできたことによる精神的な余裕。
そして、
そこそこの見た目!

これを総動員して、お気に入りの美女に気に入ってもらいたい。
「お金100%」の状態ではなく、何%かの好意や場合によっては何%かの恋心を抱いてもらったうえでSEXしたい。
そのように強く思った。

そこで、交際クラブにすぐさま入会することは止め、まずは「自分磨きをしよう」と決めた。具体的には、そう、健康的なダイエットをしようと決心した。

自らに課した交際クラブ入会の条件は、2ヵ月で体重を70kg以下に落とすこと。
つまりは、14kg減量を目標とした。

40歳を過ぎて、毎年の健康診断では「太りすぎ」と言われ続けてきた。
メタボだし、体脂肪率も高いし、高脂血症だし、体質改善はいつも医者に注意されてきた。
ただ、いくら医者に言われても努力をする気にはならなかった。

しかし、「モテたい!」という思いは、ぼくを劇的に変えてくれた。

なんと、目標を達成してしまった。
2ヵ月で16kg減量に成功。体重は68kgになった。
しかも健康的に痩せたので、すこぶる体調も良い。

三段腹で横に割れていたおなかは、腹筋でやや縦割れになった。
太っていたため履けなかったズボンが履けるようになって、さらにブカブカになって結局履けないズボンとなった。
※どのようなダイエットをしたか、興味をお持ちの方がいらっしゃればまたの機会にお話ししたいと思います。

そして、満を持して交際クラブに入会した。

3.交際クラブは「自分磨き」の場

ぼくにとっての交際クラブは「自分磨きの場」と考えている。

なかなか出会えないレベルの美女と食事をしたり、街を歩いたりするわけだが、
そんなとき「あ、あそこの男女はパパ活に間違いない」なんて思われたくはない。

「確かに男性の方がかなり年齢が上のようだが、男性は男性で魅力的な雰囲気があるし、あのカップルはお似合いの歳の差カップルだな」って思われるくらいになりたい。

女性にもぼくのことを気に入ってもらいたいし、楽しんでもらいたい。
「容姿も素敵な男性と会えて、普段は聞けないような話も聞けて、美味しい食べ物もご馳走になって、気持ちよく抱かれて、その上お金もいただけるなんて、最高!」ってくらいに思ってもらいたい。

自分自身の枠も広げていこうと思う。

お気に入りの女性のプロフィールに准看護師とか看護師、助産師なんてキーワードがあったらその業界のことを調べてみる。
美術鑑賞が好きって書いてあったら、ちょっと美術の本を読んでみる。

男性にとっての「モテたい」欲求は知的好奇心を掻き立て、男性自身を成長させてくれるのではないだろうか。

実はこの文章を書いている前日に、初めてのデートをした。
どういう結果になったのか、機会をいただけるのであればまた書いてみたい。


みなさんに素敵な出会いがありますように。

 

 

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