恋愛ワクチン 第八十一話 処女鑑定士への道(後編)

「パパ活で処女を卒業したい」という娘がときどきいる。
果たして彼女たちは本当にセックス未経験なのだろうか?
お手当て額を上げたいがために嘘をついているのかもしれない。
ここを見極めるのに、どんな知識が男性側に必要かを考察しようというのが、今回のテーマである。
交際クラブで処女を卒業することの是非とか、俺は処女なんて面倒だとかといった話は、ひとまず措いておいて、科学的・論理的に処女というものを考えてみたい。
先回の記事では、1)女性の話の信憑性、2)肉眼または写真による処女膜の確認、3)パパ活女子仲間を介しての聞き込み、の3つが重要であることを記した。
この3つで、よほど大丈夫、俺は処女鑑定士一級だと自負していたのだが、ある「処女」との遭遇で、あっけなく自信が崩れてしまった。
彼女の名前を麻耶ちゃんとしよう。
二十代前半の女性で交際タイプはB。
初回顔合わせで、処女と判明した。
また、BL(ボーイズラブ)が大好きないわゆる「腐女子」でもあった。
なぜ初顔合わせでそこまで掘り下げられるかと不思議に思う人もいるでしょうが、そこがマックさんの会話力である。
全ての女性に通じる技ではないのだが、歯車の噛み合う場合には、どんどん話が深まっていく。
麻耶ちゃんは中学生の頃にBLに目覚めて、以来それをオカズに一人エッチしているそうだ。
ところで最近マックさんは、新しい遊びに飢えている。
何か面白そうなアイデアは無いだろうか。
そこで思いついた。
マックさん「麻耶ちゃん、処女卒業したくて焦ってるってわけじゃ無いんだよね?」
麻耶ちゃん「はい(笑)」
マックさん「僕も処女の娘は嫌いじゃないけど、単に卒業させるっていうのはちょっと飽きた。処女ってワンストローク挿入してしまえばそれで終わりだしね。それよりも、麻耶ちゃんの処女を温存したまま、いろいろエッチなことをして、処女膜の奥をジュクジュクに熟成させるっていうのはどうだろう?」
麻耶ちゃん「いいですよ。なんだか面白そうですね(笑)」
改めて書き起こしてみると、恥ずかしくなってくる。
初対面の女性と、ホテルのロビーラウンジで、よくこんな会話を交わせたものだ。
たぶん語っている時のマックさんは夢中で、表情は真剣かつ熱意に溢れているのだろう。
情熱は最大の媚薬と言う。
いや、お金の方が効果ありそうだから、第二の媚薬かな。
とにかく、このひたむきさでもって、マックさんは仕事相手や女性を口説き落としてきたのであった。
次回は、いっしょにラブホに行って、まずは処女膜の写真撮影をさせてもらう約束をした。
お手当ては、セックスするわけでは無いので、3万円。
この時点で、麻耶ちゃんの処女の信憑性は高いと言える。
なぜなら、処女詐欺であれば、こんな遊びに付き合ってはくれないだろうから。
詐欺師は「処女」の演技を高額で買ってくれる男性を探しているのであって、マンコの写真を3万円で売る話には乗ってこない。
それに撮影されることで、処女で無いことがバレたら、まずいじゃないですか。
マックさんの妄想は広がる。
麻耶ちゃんをハプニングバーに連れて行って股を広げて、常連のみんなに処女膜を見せてやろう。
はっきりと見たことのある人は、あまりいないだろうから、マックさんが「この小さな穴が膣口で、その周りにドーナツ状にあるのが、これが処女膜で」と解説すれば、ドヤ顔が出来る。
そして、有志の男女が麻耶ちゃんにリアルなセックスを見せて、それをオカズに麻耶ちゃんがオナニーする。
処女膜付きのマンコから愛液がたらーっと滴り落ちるだろう。
その写真や動画を撮影したい。
世の中でまだ誰も撮った人いないんじゃないかな?
さて二回目デートの当日。
麻耶ちゃんとラブホに行って、パンツを脱がせて開脚させた。
陰毛の手入れは、まったくなされていない。
さすが処女。
しかしあそこは綺麗なピンク色で、ほんのりと女の子の匂いがする。
ああ良い香り。
マックさん「麻耶ちゃん、両手で引っ張って、あそこを広げてくれる?そうそう」
小陰唇が左右に開いて膣口が見えた。
うーん。
マックさんは唸った。
なんか、しっかり穴が開いているように見える。
ちょうど指が一本入るくらい。
その周囲は、肉厚の処女膜かもしれないのだが、この画像だけでは処女とは断定しにくい。
はっきりとした処女膜が見当たらないのだ。
挿入して広がった後と比べれば、ああ、この部分が処女膜だったのか、と言えるかもしれないのだが。
とにかく、ハプニングバーで、処女についてドヤ顔で語る素材としては、ちょっと心もとない。
マックさん「麻耶ちゃん、膣に本当に何も入れたことない?」
麻耶ちゃん「無いですよー、タンポンも使ったこと無いです」
なんとなく納得のいかないまま、取りあえず写真撮影した。
その後、おみやげに持ってきたウーマナイザーの使い方を教えてオナニーさせたのだが、愛液が出るわ出るわ。
とめどなく溢れ出る。
マックさん「あそこ舐めてもいい?」
麻耶ちゃん「いいですよー」
舐めついでに、膣口に舌先をちょっと入れてみる。
麻耶ちゃん「あっ、それちょっと痛いです」
マックさん「そうだよね、ごめんごめん」
しばらくこんな感じで、また挿入無しで都度3万円で遊びましょうという約束をして別れた。
撮影した画像をパソコンで拡大して、他の処女の娘のマンコと比べてみる。
うーん、何かおかしい。
別の交際女子の由里ちゃんに相談してみた。
顔が映っているわけでは無いし、マンコの写真は誰に見せてもいいと麻耶ちゃんの了解を得ているので、由里ちゃんに画像も見せた。
マックさん「どう思う?このマンコ。本当に処女かなあ?」
由里ちゃん「その娘、BL好きなんですよね?」
マックさん「うん、そう言ってた」
由里ちゃん「だったら、きっと指入れてオナニーしてますよ」
マックさん「あ、そうか・・でも、タンポンも使ったことないって言ってたけど」
由里ちゃん「タンポン使ったことなくても、指は入れてますよ。私も実はBL好きで、中学3年の時に初めて指一本、第一関節のあたりまで入れたかなあ。高校3年の時は、まだ処女だったけど、指3本入れてオナニーしてましたから。」
マックさん「なんで麻耶ちゃん、そのこと教えてくれなかったんだろう?」
由里ちゃん「もちろん恥ずかしかったからですよ。私はもう何でもマックさんと言い合える仲になったけど、その子はまだそこまで言えないんですよ」
マックさん「そうかあ。じゃあ、処女膜が無くても、非処女とは言えないってことかあ。ところで由里ちゃん、指3本も入れて広げちゃってると、初めてのセックスの時はあまり痛くなかった?」
由里ちゃん「痛かったです。指って、長さが無いじゃないですか。膣の奥の方は狭いままなんで、そこが初めて広げられる痛みはありましたよ。だけど、指で届かなかったところにオチンチンが入ってきた時は『あ、これこれ、これが欲しかった!』とも思いましたね」
ということで、写真撮影して、処女膜が見当たらなかったとしても、即、非処女とは言い切れない、というお話でした。
「スポーツをすると、処女膜が破れることがある」って話を聞いたことありませんか?
あれ、私は昔から不思議でした。
いくら股を開脚するからといって、それによって膜が破れるなんてことあるんだろうか?
そうじゃなくて、スポーツ選手はタンポンを使うからだそうです。
特に水泳なんかは、競技に専念すると、生理中でも練習しなければならないので、タンポンは必須。
そのため膣口が広がって、処女膜が無くなるらしい。
話を元に戻して、そうすると、処女とはいったい何だろう?
狭い意味、あるいは解剖学的には、処女膜が温存されている女性をいうと考えられるが、広い意味、あるいは本質的には、膣にペニスを挿入したことの無い女性を指すのであって、処女膜の有無を問わないということになる。
後者の「処女」をはっきりと客観的に鑑別する方法が思いつかない。
となると、処女かどうかは、結局のところ本人のみにしか分からないし、もしも本人自身が、記憶を上手に書き換えてしまっていたら、それはまったくのところ処女でしかない、ということになる。
一時的な記憶の書き換え、それこそが「演技」だ。
そう考えると、処女詐欺する女子は、演技の最中は「処女」になり切っているとしたら、それは一時的にではあるが、もう処女そのものと言っていいのではないだろうか?
膣だけに深い問題だ。また、深いようで、実はどこまでも浅い問題でもある。解決したところで世界が変わるわけでもないし(笑)。
私の好きな言葉に「少女とはどこまでも続く浅瀬である」というのがある。
処女もまた然り。
どこまでも永遠に続く浅瀬のような、処女鑑定のお話でした。
日本は平和でいいですね。

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