タイプBとのデートと、A氏の素晴らしい出会い

1.タイプBとのデート

タイプBとは、「2回目以降」である。

恋愛において、興奮する瞬間は、初回デート・初回キス・初回エッチ ではないだろうか。

中でもA氏が一番興奮するのは、初回デートである。

初対面、お酒が入って緊張が緩和し、お互いの事を探り合う時間。

マナーや人間性などは、クラブからの前情報があるので、大きく外すことは少ない。

女性にとっては業務の一部のようなものなので、こちらのつまらぬ話を「きちんと」聞いてくれる。

プライベートで話を「きちんと」聞いてもらえる機会が少ない者にとって、とても癒されるのだ。

キャバクラや風俗店では、このニーズを満たす女性に指名が入る。何も嫌疑を挟まず、話を聞いてもらえる女性はモテるのだ。
 

2.BタイプからOKをもらうと幸せな気持ちになる

A氏は、交際タイプBの方に対しても、初回デートの後に必ずこう聞いてみる。

「今日は解散しますが、次回以降この後ってありますか?」

「もしOKなら、○○さんのご希望はどのくらいですか?」


今の所、断られたことはない。

ご希望に関しては、大まかには、「お任せします」というパターンと、具体的な数字を出すパターンに二分される。

これは、どちらが正解ということは無いと思う。

A氏的には、具体的な数字は、高いなと感じることが多い。

それは、A氏の中で「この後」に対するプライオリティが低い事の裏返しでもある。

正直なところ、A氏は女性からこの答え「OK」を引き出した瞬間、実際のセックスを上回る快感を得る。

そして、その後のことが少しどうでもよくなる(これは多分一般的ではないと思う)。

嘘であっても、自分が「受け入れられた」という、男としての自信が与えられるのだ。

一般的に、恋愛において一番気持ちが盛り上がるのは、エッチをする直前までではないだろうか。

実際のセックスでは、趣味嗜好の常識のズレも明らかになるし、裸の付き合いであるが故にふとした瞬間に素が見える。

悪い素でなければいいが、そうでない事もある。

また、お相手は性風俗業界にいらっしゃるいわゆるプロの女性ではないわけで、当然ながら性行為においても素人女性として丁重に扱うのがマナーということになり、これも善し悪しでる。

A氏にとって、疑似性愛に至る可能性を持った疑似恋愛を体験すること、そしてエッチそのものではなく、エッチOKを引き出すプロセスが、クラブに求めるものであるのかもしれない。

蛇足ながら、セックス有りであろうが無しであろうが、女性の貴重な時間をお借りしているわけであるから、相応の気遣いは必要であると考える。
 

3.マズローの欲求5段階説

アブハム・マズロー(米)によれば、人間の欲求はピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が満たされた後に、高次の欲求を欲するとされる。

下の階層から記すと、

・生理的欲求
・安全欲求
・社会的欲求(帰属欲求)
・尊厳欲求(承認欲求)
・自己実現欲求
・(自己超越)


となる。

クラブに入会する男性会員は、社会的欲求は概ね満たされているものと思われる。

クラブにおいては、生理的欲求(エッチする。食事する)に加え、安全欲求(リスクテイクしなくてよい)、尊厳欲求(お話を聞いてもらう。自分を知ってもらった上で、この後OKをもらう。また、A氏が家庭で求めるが満たされないもの)を満たすことができる。

そうなるとクラブの存在は、比較的低次の欲求が満たされ、自己実現、ひいては自己超越の助けになる可能性がある。
 

4.素晴らしい恋愛

A氏はクラブを通して、いくつかのパターンで、いくつかのデートをした。

中には、素晴らしいデートを体験した。

A氏の社会的行動半径内には現れ得ない女性と、オファー一つで出会うことができたのだ。

クラブが無ければ、彼女と食事を共にし、会話をし、知り合いになる事はあり得なかった。

このくらいの相手になると、セックスの有無は、一つの要素でしかない。セックスがゴールではないのだ。

彼女とは、メールをすれば、いつでもコンタクトが取れる状態にある。

それだけで、A氏は現在、とても満たされた状態にある。入会前にあったモヤモヤも、今の所、なりを潜めているようだ。

彼女との(疑似)恋愛はまだ始まったばかりである。しかし、今後恋愛が愛になり、愛情になり、深い情へと変化するかもしれない。

クラブが存在する限り、リスクを抑えた素晴らしい恋愛への道は常に開かれている。
 

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