Shingoの常時情事④ カナダ人の女性から学んだこと【後編】
こんにちは。コラムライターのShingo Lee(シンゴリ)です。
今回は前編からの続きとなります。
前回はこちら
Shingoの常時×情事③ カナダ人の女性から学んだこと【前編】
<あらすじ>
有楽町の高架下で声を掛けたカナダ人女性の「メグ」とそのまま飲みに行き、お互いの価値観のすり合わせをし、次回は焼き鳥を食べに行こうと約束したところからの続きとなります。
大敗北の新宿ゴジラ前と再戦のチャンス
秋もすっかり終わり、吐く息が白くなるころ、私はメグと再会を果たしました。
新宿の美味しい焼き鳥屋で以前の約束を果たそう、と誘い出したのです。
お互い、少し仕事を早く切り上げて、水曜日の18時半にアルタ前に集合しました。
前回と異なり、今日はホテルに誘おうと決めていたので、新宿のラブホテル街近くの焼き鳥屋を予約していました。
メグ、とても感動していました。
ホテルに誘う日の会話は基本的にルーティン化(パターン化)されており、前回と異なり、この日はその内容に沿った会話運びとなった。
彼女はとてもよく笑い、僕たちはたくさん会話してから焼き鳥屋を出ました。「もう少し飲みたいね」というと、メグは「そうだね」と言ってくれました。
焼き鳥屋を出てから自然な流れで手を握っていました。談笑しながら歌舞伎町の雑踏へと足を進め、新宿歌舞伎町のゴジラの前まで来た時に、私は切り出しました。
ゴジラの裏にはラブホテル街が並んでおり、切り出すならここだと思いました。
「メグ、今日は素敵な時間をありがとう。これからバーに行くのもいいけど、誰にも訊かれたくないから2人だけで語り合いたいんだ。正直、君と2人きりでホテルに行きたいんだ」と、ストレートに伝えました。
全てを訊いたメグの表情は重く、ホテルに誘ったことで幻滅されたのかと思いました。みるみるメグの表情は怒りの表情へと変わり、勢いよく口火を切りました。
「Shingo、今日は木曜日よ!?明日働くのよ?そんな日に軽い気持ちで誘うべきではないわ!?土日ならわかるけど、平日に誘うのは失礼よ!」
まさか、メグがそこまで怒るとは想像しておらず、あっけにとられてしまいました。なんとなく、これは言いくるめてなんとかなるレベルではないと思い、その日はあきらめて解散となりました。
それから何とか土日誘ってみたりしたものの、メグが土日のうち、土曜は仕事になったこと、また前回の事件で明らかに積み上げてきたものが崩れてしまい、予定の調整はつかないまま、次第に気が付けば、メグに連絡することはなくなっていました。
前途多難の再会
「ザオラル」という言葉はご存知でしょうか。ゲーム「ドラゴンクエスト」に登場する死んだ仲間をある一定の確率で蘇らせることの呪文です。
転じて、最近では連絡の途絶えた相手に一か八か再びメッセージを送ることを指します。私はある年のクリスマスが近づくにつれて、何人の女の子に「ザオラル」を送っていました。
そんな中、メグに送った「ザオラル」に反応がありました。
「最近はどう?」と尋ねると、「好きなアイドルのライブがないから暇しているわ。仕事も大変で「boring(うんざり)だわ」と。
そこから身の上話をして、「久々に楽しく飲みに行こうよ!?」と誘うと、「OK」と。そこから3週間後に飲みに行く約束をしました。
約束の4日前、念のため「もうすぐだね!〇〇を予約したよ!楽しみ」という旨のメッセージを送ると衝撃的な内容が。
「ごめん。私、あなたのことを仲の良かった日本人の女の子だとおもってたんだけど、正直メッセージ消えてて誰だかわからないの」
なるほど、トラブルによって幸運にも約束してしまったわけか。
「僕は有楽町のガードで出会ったShigoだよ。赤ちょうちんに行ったり、新宿で焼き鳥を食べに行ったの覚えてない?」
「あー思い出した!有楽町の人ね。新宿でセックスに誘ってきた人ね?」
「あーそうそう」
「正直、私は間違えでOKしたけど、あなたとはセックスしないからキャンセルしたほうがいいと思うわ」
「セックスしたくて誘ったんじゃないよ。久々に積もる話もあるしさ。それにせっかく良い店予約したし、boringなら行ってもいいでしょ?」
「セックスしないって約束する?」
「俺は口説くと思うけど、君はイヤならイヤって言う女性だし、僕は無理矢理するような男じゃないの知ってるでしょ?」
「そうね 笑。ホテル行かないと思うけど、飲むのは久々だし、いいわよ。行きましょう」
何とか、危機は脱して、無事約束は果たされました。
メグとの再会
約束当日。メグは以前のライダースコートを着ていたころに比べて、フェミニンンな装いで現れました。
「間違いで約束しちゃったけど、本当に久々ね」
朗らかなムードで再会を果たしました。
私はその日、メグを楽しませることに徹しました。
カウンターに横並びで腰かけエスニック系のレストランで食事をし、たくさん話をしました。
2軒目は日本駐在の外国人が良くたまるバーで飲みました。色んな男が絡んできましたが、和みながらも彼女にちょっかいを出したときは毅然な態度で接して、アピール。こういうときに、他の男に媚びたりビビる男はモテないので、そこは注意しました。
かなり込み合ってきたので、「シーシャでチルしよう」とシーシャバーに出かけ、まったり。すっかり終電はなくなりました。
「メグ、そろそろいこう。」
「カラオケとかどう?」
「カラオケができるラブホあるから、そこでお酒飲みながらまったりカラオケしようよ。靴脱いでさ」
「セックスしないわよ?」
「僕は無理矢理しないよ」
抵抗があるかと思いきやすんなりホテルに。
ホテルに着くと意外と真面目な話で1時間ほど話しましたが、最後は湯船にゆっくりつかり、2時間ほど熱く交わりました。
ベッドで抱き合いながら、色々話しました。
その中で、過去の恋愛について話しました。
「メグが付き合った人数が意外と少なくて驚いたよ。」
「私は自分が、日本人が好きな雰囲気の白人だって知っているわ。小柄で、華奢で、細いから、アジア人に近いのだと思う。カナダの男が見たら、胸もお尻もなくて子どもみたいだって思われるわ。カナダではモテないもの」
メグが教えてくれたもの
私たちは女性を見たとき、それが同じ日本人だとしても様々な「勝手なイメージ」を作り出して、相手に当てはめてしまいます。
私は、「メグ」はとてもモテててきて、順風満帆で、恋愛に慣れていて、自信に満ち溢れている女性だと思っていました。
しかし、実際はカナダに住んでいてた20数年間はモテずに、自信は少なく、自己肯定感は少な目でした。それなりに自分の容姿に対する悩みもあり、決して恋愛上手ではなかったようです。
日本人相手でも、黒髪ストレートでファッションが「普通」だと、勝手に、素直で、気が弱い女性で、守るべき対象のように当てはめてしまうし、ギャルだったら馬鹿でヤリマンで頭悪そう、などと勝手な前提を作ってしまうものです。
モテるためにはこういった「イメージ」を持たずに、相手に向き合うことが大事ですし、そういった姿勢を持たないと相手を傷つけてしまいます。
読者の男性も、パパ活で色んな女性に会うことかと思いますが、一人ひとりパパ活を始めた理由も異なりますし、外見と内面やバックグラウンドはもはやパターン化することはできません。
是非、相手と対話し、相手の「本当」に向き合うようにすることで、お互いにとって快い関係が築くことができれば、それこそが幸せなのではないだろうか、と思います。