パパ活の裏側①

初めまして、アットと申します。

ご挨拶が遅れ失礼致しました。
新たにコラムにてパパ活を舞台にした小説をスタートします。相手の気持ちに寄り添う、寄り添って欲しいそんな中で揺れ動く心の中を描きます。登場する内容はリアルをベースにしております。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

闇                                                

誰もが知るこの言葉闇のイメージはどうだろう、暗い?怖い?
それとも闇には興味がある?
そう覗いてみたい、暴いてみたい、そこを見てみたい。
そう闇はわからないからこそワクワクする。
そんな誰もが抱くどこか知りたい欲求が

闇にはある

夏の夜、各地で開かれる花火大会

闇の中で

明るい花火はなぜか心惹きつける。
花火は昼間に上がっても誰も見に行かない。
闇夜であればあるほど花火の眩しさの虜となる。
花火の下では、浴衣の華とどこから現れたのか出店の香りが鼻に残る。
花火の下に集う男女の闇

欲望の闇に駆られた男女の裏側

花火大会

『ドーーン』 『ドーーン』

夏の花火大会、浴衣の美女を連れてベビーカステラを片手に持ち見上げる闇に瞬く時間。
そんな花火大会に僕も美女を連れてみたい。
誰もが思うが、僕は自分のスペックではどうせありえないと斜に構えていた。

7月の初旬、今日も暑い

僕の名前は【アツト】、出向先の銀行での仕事を終えて、弱冷房の電車からおり改札からいつものルーティンでファミマに入る。
片手で汗を拭いながらコンビニ弁当を片手に贅沢に缶ビールを買うか迷いながら結局買った。                                     

僕「ただいま。」

一人暮らしの自分の部屋のただいまのコダマが響く。
家の中は蒸し暑い、玄関の電気もつけずに、真っ先にエアコンのボタンを押し風量!急!ボタンを連打する。

テレビをつけるとちょうど就活のニュース、

売り手市場などうんぬんのインタビューより型通りのリクルートスーツと黒髪
そしてインタビューに答える若さ溢れる女性の声

何故かなまめかしい。

僕はふと、お昼の食堂での新人行員の会話のシーンが頭に浮かんだ。
男性行員「お金で買えないものはない。」

女性行員「いやある。」

そんな会話は1年目社員のお昼の食堂トークの定番だ。
僕は2年もするともうそんな会話に飽きるよ、そう心の中でつっこんだ。
15年も銀行にいる僕はほくそ笑む。
昼の1年目社員のお金トークを横に聞きながら食堂で女性行員の会話が再び耳に入る。

女性行員「花火大会今年も中止かな」

食堂の花火大会のポスターが眼に入る。
僕はいつもは気にしない光景にポスターの存在すら気づいてすらいなかった。

耳でお金、

目で花火

鼻にはお昼ご飯の匂い

ポスターに映る浴衣

ふとなぜか僕はそこで何か違和感を覚える、その違和感
ここに集う男女にお金の関係ない存在はいないのでは。
確かにプラトニック、恋愛、家族愛、いろいろな関係もお金の行き来の無い関係は無い。

愛があればお金の行き来は気づかないだけで、与えてる貰ってると本気で思ってないだけでやりとりは存在しない関係がみつからなかった。

そう花火大会に集う男女の関係は他の言葉に置き換えただけなのではないか。

お昼ご飯を食べ終え、銀行で午後の仕事でパソコンと接客を繰り返しながら頭の中は
男女のお金に頭はいっぱい。

そこから僕は銀行で男女の視点でお金の動きに
興味津々

大概のビジネスでのお金の動きは経験で驚かないが、個人の男女の動きはなんと面白い。世の中、愛だ恋だ、夫婦だ家族だ、お金の動きの無い関係は見つからない。
金融機関勤務の悪い癖かもしれない、何でもお金で計算してしまう。

結婚・離婚・不倫・養育費思いつくだけでも金融機関を利用する。では表に見えにくい個人はどうだ。
何だこの男女間のお金のやりとり、家族でもない振り込みは?

仕送り?養育費?

それとも・・・・

月曜日

恋愛評論家、恋愛アドバイザー曰く、恋愛経験豊富を売りにしている。
プロフィールは数々の恋愛遍歴と経験が書かれているが、

あれっ?

恋愛経験豊富って、よく考えたら今を除いて過去の全員別れている証拠やん。
良くもそれだけいい相手を見つけられませんな。

むしろ節穴証明やん。おっと本音には生まれの神戸弁がでる。
まあ純愛がいいとか、一人を大切に議論はそちらにまかせるとして。
結局自分が傷つかない言葉や雰囲気にしているが。。
お金に色はない、この議論には異論はないと、つまり男女にお金の関係は必ずある。
あとは双方、周囲、友達関係者が納得する言葉が入るだけ。

おっと本題何だっけ。

思い出したこのお金のやりとりは不自然だ。

あっ、銀行では本人確認で写真付きの身分証のチェックは必要なので顔がわかってしまうので決して不正ではございません。
ただわかってしまった。
これは男女の関係のある個人だと、
これが世にいう

そう

秘め事のお金のやりとりだ。
何でわかった。
残高億越えの個人名義口座の男性が個人女性に振り込みをしている。
金額バラバラ、相手の名字バラバラ
ただ法則に気づく、

常に月曜日に振り込み

6月9日に10万円振り込んだのに、
また翌週の6月16日の月曜日に振り込み今度は3万円
その翌週の23日は別の女性に5万円、
6月30日の月曜にまた10日の女性に10万円

こんな不自然な個人への振り込みありますか?

男性は59歳、見た目はお笑い芸人ずんの飯尾みたいどこにでもいるおじさん

僕はあだ名を【月曜日さん】と命名
これは何かある。

ってか男女の関係は確実だろう。
あとはどうやったらそうなる。
援助交際や風俗なら振り込みで銀行使うはずない。
そんなもやもやの中週末の仕事を終える。

翌週7月6日の朝、今日は朝ご飯を食べ損ねる。

寝坊した、急いで身支度してなんとか会社に到着、
セーフ。

週初の朝礼で上司の話を聞いているふりをしながら息を整えようやく落ちく。
時計は10時を回りお昼ご飯の時間を待ちわびるその時
銀行の自動ドアが開き見慣れた姿がカウンター越しに見える

【月曜日さん】がいる。

普段は気づかないおじさんだが、もう今は昔からの友達のように一目でわかる。

【月曜日さん】
突然、女性行員に話しかける、

月曜日さん
「・・・・・。」

僕は何言っているか聞こえない、必死に聞き耳を立てる。

月曜日さん
「どうも振り込み先を間違ったらしく、お金がどうなるか?」

こうしたケースは女性行員から必ず私に相談がくる。
チャーンス
私は不自然に【月曜日さん】から目をそらし、平静を装う。

そして、案の定女性行員から私に

女性行員
「振込先が誤ったようです。」

僕はすぐに、女性行員に
「私が対応します。」と伝え対応を代わる。

月曜日さん
「今日振り込みをしたのですが、振込先を誤ったようです。こうしたケースはどのように対応いただけますでしょうか。」


「なぜ、振込先誤ったと気づいたのでしょうか?」

月曜日さん
「実は振込先の女性に振り込んだ連絡をしたのですが、振り込み確認できないとそれで銀行に確認しに来たんです。」

私の表情がどこか妙だったのか。
月曜日さんは私の社員証に目を向けて

月曜日さん
「アツトさん」


「はい」

月曜日さん
「パパ活ですよ。」


「えっ。。。」

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