恋愛ワクチン 第三十六話 いとしのエリー(中編)
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ジョーさんとのしりとりコラム合戦、「いとしのエリー」中編、ロリ巨乳の衣里(えり)ちゃんとの海外旅行記である。
海外とは言っても、どこの国かは敢えて書かない。
差し障りがあるからだ。
マックさんではなく、衣里ちゃんの側にある。
あとで判明する。
マックさんは仕事で海外に行くことがあまりない。
珍しく女子社員数名を連れて出張することになった。
そうだ。
どうせなら、パパ活女子を3人くらい連れて行こう。
里香ちゃんと、加奈ちゃん。
あの二人は、奨学金返すのに苦労していて、海外に行ったことが無い。
ああいう娘を、海外の一流ホテルに連れて行って、目を丸くさせてやるのは面白そうだ。
もう一人・・そうだ、衣里ちゃん。
あの娘は、前にパーティーしたとき、里香ちゃん加奈ちゃんと中学が近所だと判って、三人で盛り上がっていたっけ。
確か行先の〇国の△市には、別のパパの会社があるので、よく行くと言ってたな。
面白いから声をかけてみよう。
そしてメンバーが揃った。
女子社員数名。
マックさんがパパ活で遊んでいるのはよく知っていて、相談相手でもある。
女性のことは、女性に聞くのがいちばんいい。
そして里香ちゃんと加奈ちゃん。
加奈ちゃんに至っては、飛行機に乗るのも初めてだ。
緊張しているが、女子社員たちとは顔なじみである。
お昼デートのあとで、マックさんが会社に連れて来るからだ。
どんな職場なんだ?と不思議かもしれないが、女性向けの商品を扱う会社である。
深くは詮索しないでほしい。
とにかく、緊張する二人に、お母さんほどの年齢の女子社員たちが話しかけて和ませている。
ほほえましい光景だ。
衣里ちゃんだけは、旅慣れている。
鞄やトランクもブランド物で、他の2人とは違う。
パパ活女子も格差の時代だなあ。
マックさんから見ると、三人とも同じくらいの可愛さなんだけどね。
到着。
空港についた。
ここからが、マックさんの演出である。
ファーストトラックサービスを予約してあるので、ネームプレートを持った係員が待機している。
そして全員電動カートに乗せてもらって、優先入国手続き。
一般のゲートには長い行列が出来ている。
それを横目に見ながら、係員の案内ですいすいっと通過。
この特別感が堪らない。
日本は、格差が出てきたとは言え、まだここまであからさまなサービスの差は無い。
お金の有難みと言うのは、海外でこそ味わえる。
空港を出ると、ホテルに連絡して手配しておいた送迎車が待機している。
黒塗りの7シリーズBMWが数台。
女子社員たちは歓喜の声をあげる。
里香ちゃんと加奈ちゃんに至っては、声も出ない。
衣里ちゃんはというと・・ドライバーと何やら笑顔で話し始めた。
何だろう?まあいい。
とにかく分乗してホテルまでドライブ。
到着すると、ホテルのマネージャー自らのお出迎えである。
全員ラウンジ付きのスイートルームだ。
マックさんの部屋は、特別にラウンジと同じ階を指定して、二部屋を連結してコネクトルームにしてもらった。
これでダブルベッドが二つとなり、マックさんと3人の女の子が一部屋で過ごせる。
問題は、女の子三人をどう配置するかだ。
ベッドはキングサイズなので、マックさんの両横に二人をはべらせることは出来るが、もう一人はどうしよう?
そんなことを考えながらチェックインしていると、またもや衣里ちゃんが、マネージャーと話を始めた。
女子社員の一人がマックさんに耳打ちする。
「衣里ちゃん、ここのホテルの常連さんらしいですよ。今日は□様は御一緒ではないのですか?と、しきりに聞かれてます」
マックさんは、このホテルには一回宿泊したことがある。
とても景色が良くて綺麗なホテルだったので、その話を衣里ちゃんにしたら、そうそう、私もあのホテル大好き、と言っていた。
それで、このホテルに決めたのだった。
しかし、まさか、ホテルのスタッフたちと、顔なじみとは思わなかった。
この国には、ラブホテルが無い。
というか、ラブホテルなんて便利なものがあるのは日本くらいだ。
だから、この国で愛人とデートするのは、こういったホテルか自宅でということになる。
どうも衣里ちゃんの太パパは、このホテルをラブホ代わりにしょっちゅう利用するお得意さんらしい。
後で聞くと、衣里ちゃんは、マックさんたちに紛れていれば気が付かれないと思っていたそうだが、甘かった。
何といってもロリ巨乳である。
目立つから、ホテルスタッフの印象に残る。
事情を察したマックさんは衣里ちゃんに声をかけた。
「大丈夫?衣里ちゃん、太パパにばれて、しくじったりしないかなあ?」
マックさんのせいで、衣里ちゃんの収入源が途絶えたら可哀想だ。
「大丈夫・・だと思います。もし聞かれたら、バイト先の社員旅行に連れてきてもらったって答えておきますから」
まったく動じない。にこにこしている。
メンタルはやや不安定なところがあって、ベッドでマックさんに時々泣いたりしてストレスを吐き出すのだが、こういう場合の度胸は据わっている。
女子社員たちは、二人一部屋だ。
それぞれの部屋に分かれて、荷物を解いた後、街に出かけることになった。
人数が多いので、公共機関を利用することにした。
そこで、衣里ちゃんの特殊能力を、皆が目の当たりにすることになる。
(後編に続く)