パパ活の裏側②

パパ活の裏側②

パパ活の裏側①(小説)の前回まであらすじ。
女性へ執着のある銀行で働くアツトが、男女のお金の流れに興味を持ち、お金の流れを追う。そんな中で不自然なお金の流れに気づいたアツトがひょんなきっかけで男性「月曜日さん」と知り合い、その男性の活動でお金の流れがパパ活と明かされ、パパ活に驚く。
月曜日の銀行でのやりとりのシーンの続きです。

パパ活は秘密じゃない

銀行内のクーラーが効いている中、僕の頭は思考止まる。

僕は
「・・・・えっと。」

月曜日さん
「パパ活なんですよ。アツトさんが何か疑っているように思ってるようですので正直にお話しているんです。」

アツト
「パパ活って、言葉は聞いたことありますが、その振り込みですか。」

月曜日さん
「さっきから伝えているじゃないですか。」

僕は心中、いやいやパパ活の意味は何となくわかるが、それをなぜこんな簡単に銀行員の見ず知らずの僕に話す。

こういうのは秘め事だと決めてドキドキしていた、これから探って行く楽しみは欲しかった。

でも、知りたい、知りたい、こんな感じでオープンにできるパパ活の中身を僕は知りたいの一心。

アツト
「振り込みの誤りは振込先の女性に連絡いたしますので、そちらより返金の依頼手続きを致します。」

アツト
「ところで、月曜日さん、パパ活ってちょっと後ろめたいイメージありますがなぜお伝えいただいたんですか。」

月曜日さん
「何も悪いことしてないですし、銀行で誤った理由伝えないと何か振込詐欺などトラブルといろいろ疑われると気まずいですから。」

僕の気持ちは、ぜひいろいろ聞きたい。
こんな振り込みをする女性のことを教えて欲しい、なぜそんな関係が構築されるのか。?が頭の中をぐるぐる回る。僕のような他人にどうどうと話せるのは普通じゃない、これは普通じゃない。その感覚で僕は思わず。

アツト
「月曜日さん、個人的な話ですが、パパ活のお話ってもっと詳しく教えて欲しいです。」

言っちゃった。

月曜日さん
「ここじゃ何ですから、この名刺の携帯番号に連絡をください。」と名刺を渡される。

僕は、このやりとりでもう月曜日さんを月曜日さまと呼びそう。

秘密を覗いてやろうと思っていたのに、逆にこちらが覗かれているかのような立ち居振る舞いに僕は思わず。

アツト
「格好いいです。」

月曜日さん
「ありがとう。」

そう言って、颯爽と出口に向かって言った。

月曜日の夜

月曜日の夜
今日は早くあがった、まだ8時過ぎ、電車の中でパパ活について調べたい、でもそんなところを周りに見られるのは恥ずかしい、急ぐ気持ちを抑えて銀行での仕事を終えていつものルーティンで帰宅する。

早くパパ活について調べたい、とりあえずググる。

『パパ活』と入れるとでるわ、でるわ、ページを開いても、成功方法の記事や失敗記事。どれが正解かネットではわからない。

関連ワードも『パパ活 インフルエンサー』、『パパ活 tiktok』と言葉がビッグワードになり過ぎてリアルよりこの記事や教えなどで稼いでいる雰囲気。

話もホントかウソかもネットではわからない。

女性側の話を聞きたい、でもそんな女性の知り合いはいないし、いてもきっと言わないだろう。

僕は月曜日さんの名刺を取り出す。

こんな夜の時間に番号を入れて発信ボタンを押そうとするが勇気が出ない。
何度か名刺とスマホの行ったり来たり。

でも知りたい度合いはどんどん増していく。

僕は勝手に決めつける。
あの名刺は連絡していいよのサインだと。

僕は名刺の携帯番号に電話する。

コール音が鳴るが出ない、そりゃ知らない番号にはでないか。
そうやって電話を切ると。

すぐに折り返し

月曜日さん
「電話いただいたみたいで。」

アツト
「本日銀行で名刺いただいたアツトです。」

月曜日さん
「あー、アツトさんどうしたの。」

アツト
「えっっと、あの、その、」

月曜日さん
「パパ活の話聞きたいんでしょう。」

僕はこの返しに思わず拍手、やっぱり月曜日さまだ。

月曜日さん
「今日、僕の女性と会ってるけど今から来る?」

この人は何を言ってるんだ、こんな展開ありえないでしょ。

女性といる、もうグーグルのどのビッグワードより僕には響く。

アツト
「はい、行けます。」

僕は先輩に誘われたら断らない後輩のように返事をする。

僕は誘われた店を教わりそこに向かう。

高鳴る胸

僕は高鳴る胸の響きを抑えて店に入る。

場所は銀座のBar、15人も入ればいっぱいになりそう。

お客はカウンターに2組、手前に女性2人組とその向こうの一番店の奥に大きなワインの絵画の隣に男女。

カウンターに月曜日さんと女性がいる。
「アツトさん、こっち。」

僕は立ったまま自己紹介、
「銀行に勤めるアツトです。今日はお呼びいただきありがとうございます。」

月曜日さん
「こちらの女性はパパ活の相手だよ。」

女性
「アツトさん、初めましてパパ活の相手です。」

アツト
「失礼ですが、お名前は?」

女性
「はるかです。」

アツト
「はるかさん、素敵なお名前ですね。」

月曜日さんは笑いながら
「アツトさん、はるかが自分でパパ活の相手ですって名乗ってるのにすぐに名前は聞かないの。もしくは、紹介の仕方につっこみなさい。」

アツト
「失礼しました。」

僕は、月曜日さんもはるかさんも普通じゃない、こんな初対面であっけらかんと話ができる、パパ活って何が起きてるんだ、頭の中は理解能力を超えている。

月曜日さんが僕の耳元で
「これがパパ活の醍醐味だよ。」

僕はただうなずく、ただ…はるかさんは見た目は25前後で細身にノースリーブの青のワンピースが良く似合う。

正直言うとタイプです。

はるか
「二人でこそこそ話しないで私も混ぜて」

アツト
「あのう、僕から連絡したんですがお呼びいただけたのはどういう流れでしょうか?」

月曜日さん
「固いっ!」

急に突っ込まれる

月曜日さん
「アツトさんはパパ活の話聞きたいんでしょ、だったら百聞は一見に如かずでしょ。だから直接見られる機会で話すると早いでしょ。」

アツト
「おっしゃる通りです。」

月曜日さんは笑いながら
「だから固いって、でも今日呼んだのは私も彼女が他のひとにどう接するか見たかったんだよね。アツトさん彼女にパパ活ってどう思ってるか聞いてみて」

アツト
単刀直入に「はるかさんのパパ活ってどういう関係ですか?」

はるか
「うーん、質問が難しい。」

アツト
「お二人はどういう関係ですか?」

はるか
「友達以上恋人未満?」

僕はいやいや、そんな純愛物語じゃなくてガチな話聞きたいのに思いながら

月曜日さん
「まずは乾杯しようか、」

いつの間にかカウンターにお酒が出されてる

僕は、月曜日さんあなたはいつの間にお酒の注文までスマート過ぎる。確かに女性は好きになるかも、こんな行動力と流れの良さ

あらためて、世間話から今日のいきさつをはるかさんにも伝える。

僕は月曜日さんに心を開いてる。

月曜日さんも楽しそうに彼女とのデートや行ったお店を教えてくれる。

僕は楽しい雰囲気の中思わず
アツト
「何で振り込みを使ってるんですか?」

一瞬空気が固まる

月曜日さん
「アツトさん、その話しますか?
いいですよ、私は隠してないのでね。」

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