文春オンラインで紹介された『ルポ パパ活』エピソード「24歳グラビアアイドルが交際クラブに登録する理由」

ユニバース倶楽部の会員様にインタビュー協力いただいた著書『ルポ パパ活』(彩図社)が2022年11月29日に発売になりました。

ありがたいことに、本の中からいくつかのエピソードが文春オンラインで紹介され、高PVをマークしました。

今回は、そんなエピソードの中から、私が勤めていた某老舗交際クラブに面接に来た、24歳のグラビアアイドルの女性について、お話ししたいと思います。

 

交際クラブ登録女性の芸能人率は?

私が勤務していたのは、20年近く運営している老舗交際クラブ。口コミだけで毎月100人以上の女性が面接にやってきます。

登録女性の多くは大学生やOLさんなどですが、私が面接した約300人の中にも、ちらほらと芸能関係の方がいらっしゃいました。

誰でも知ってるような、顔と名前が一致するレベルの有名人は残念ながらいませんが、「ちょっと可愛いな」と感じる子であれば「実は読者モデルやサロンモデル経験者です」という場合がほとんど。

大学のミスコンファイナリストもちょこちょこいて、売れないモデルや地下アイドル、チョイ役でドラマに出ている女優、企画単体のAV女優なども2、3ヶ月に1人2人は面接にやってくる感じでした。

ツイッターでプロフィールに「被写体」と書いて、撮影モデルをしてるような子や、「低予算映画のオーディションに行ったら監督に口説かれたから断った」なんて言う子もいて、どこからどこまでの範囲を『芸能人』と定義するかは難しいところではありますが、そういう子も含めると、あくまで私の肌感覚ではありますが、全体の3割くらいは、何かしらの芸能経験があるのかな、といった印象です。

 

天然Gカップバスト

そんなある日、面接にやってきたのは、過去にDVDを1枚出し、最近は撮影会にたまに参加する程度の活動しかしていないと話す24歳のグラビアアイドルMちゃん。

これまでに小さな事務所を転々としていて、今は割と有名な事務所のレッスン生もしていると言います。

ツリ目がちでキリッとした顔立ちなので好き嫌いは分かれるかもしれないけれど、天然のGカップバストを武器に、ギャラ飲みで生活費を稼いでいるそうです。

だけど、それだけだと心許ないので、もう少し稼ぎたい、とのことで面接にやってきたのでした。

 

芸能界のギャラ飲み事情

以前は業界限定のクローズドな存在だったギャラ飲みですが、最近では業界以外の人々もギャラ飲みと称して飲み会を開催しているようで、芸能人の卵とかアイドルレッスン生とかモデルとか、知り合いの知り合いといった遠いツテを辿って、女の子たちが集められているそう。

女の子を取り仕切る首領みたいな女性もいて、グループLINEで管理されている様子。

Mちゃんは、飲み会に参加して毎回1万円から3万円のタクシー代はもらえるものの、愛人のお誘いは滅多にされないらしく、交際クラブに登録しようと思ったと言います。

芸能関係の仕事をしている女の子は、交際クラブ面接の際に「枕営業できる子だと思われるのは困るので業界の人はNGで」とか「アパレル系の社長は紹介しないでください」「化粧品関係の男性は紹介しないで」などと制限を設ける子が多いのに、Mちゃんはどんな職種の男性でも紹介OKで、男性との交際希望内容も「積極的なお付き合い」に丸を付けていました。

 

芸能界の枕営業

芸能界では、仕事と引き換えに肉体関係を結ぶ、いわゆる「枕営業」というものがあると言われているけれど、Mちゃんは枕営業ができる子だと思われても良いのでしょうか?

「いやいや、むしろこうやって出会って気に入ってもらえたら仕事につながるかもしれないじゃないですか。枕営業って言われても、気にしなきゃいいんですよ」と、あっけらかんとしています。

「枕営業って、嫌々したり、させられたりするものなんじゃないの?」

「そういう人もいるかもしれないけど、私の周りでは、そういうの枕営業っていう認識はなくて、いろんな男性とお付き合いして経験を積ませてもらうって感覚かな。

Hすることで、自分じゃ行けないような会員制のホテルとかレストランとか旅行とか行けて、バックステージとか入手困難なコンサートにも行けて、ヘリとかクルージングで色んな景色見せてもらって。

その結果仕事までもらえたらそれはそれでラッキーだけど、仕事と引き換えにカラダを差し出す、みたいな考えだと、芸能界にいたら病んじゃうんじゃないかな。

セックスなんて、ほんと挨拶みたいなもんだよ。挨拶しただけで仕事くれとか、ありえないでしょ。可愛がってもらう方が大事だと思うんだけど」と笑って八重歯を覗かせました。

 

お小遣いの希望は2

「お小遣いの額はどうしようかな、2でもいいんだけど」なんて、謙虚な数字を言ってくるMちゃん。

「Gカップバスト」「24歳」「グラビアアイドル」というスペックなら、平気で8とか言う女の子もいそうなのに。

「それじゃあ、いつものギャラ飲みとかわらないんじゃないの?」と聞いたら、「それはそれ、これはこれ。出会いが増えればそれでいいかな」と、手元のアイスティーに視線を落として微笑みました。

なんだかちょっと、語尾に諦めているようなニュアンス。少しだけ、投げやりな言いかたのように聞こえたので気になりました。

ギャラ飲みにしろ、交際クラブにしろ、お金はある程度コンスタントに稼げているから、男性が持っているお金よりも、その男性が持っている人脈やバックグラウンドによる恩恵を受けたいということなのかな?

今はグラビアアイドルをしているけれど、ずっと芸能界にいようと思っているのかな?

グラビアアイドルを足がかりにして、いつかは女優になりたいとか思っているのかな?

お金持ちの彼氏を見つけて、芸能界を引退しようなどとは考えないのかな?

仕事をもらうより可愛がってもらう方が大事って言ってたけど、可愛がってもらうその先には一体何があるのだろう?

 

愛人になりたい

「Mちゃん、夢ってあるの?」

もしも、明確な夢があるなら、それを男性に伝えた方がステップアップして行きやすいかもしれない。

「う~ん……ほんとは、ちょっと、わからないんだ」

急な質問に不意を突かれたのか、それがMちゃんの本音のように思われました。

「あ、そうか、それで、愛人?」

面接の最初に、Mちゃんが「ギャラ飲みでギャラはもらえるけど愛人のお誘いは滅多にされない」と話していたのを思い出しました。

裏を返せば、愛人のお誘いが欲しいということではないでしょうか。

Mちゃんは、彼氏はいないのかな。いなさそうだけど、なんだかちょっと聞きにくい……。

「……誰かの愛人になって、夢を考える時間が欲しいかな」

Mちゃんが、つぶやきました。

 

ーーー多くの人と交わることは苦ではないけれど、心の中では、きっと、1人のパパとの心休まる関係を望んでいたのであろうMちゃん。

厳しい芸能界に身を置く彼女が、ゆっくりとこれからのことを考える時間を持てますように。

私たち交際クラブの面接官は、新しい女性が登録するたびに、いつも「どの男性会員様に紹介すればお互い幸せになれるだろうか」と思うのがクセになっています。

 

そんな、交際クラブスタッフの裏側や、苦労話も覗ける『ルポ パパ活』。

1章は、今回ご紹介したMちゃんのように、私が実際に働いていた交際クラブでの出来事を中心に書いています。

第2章では、実際に交際クラブを利用している男女へのインタビュー。

総勢14名へのインタビューのうち、半数以上をユニバース倶楽部の会員様にご協力いただきました。よろしかったらご覧ください。

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