人生を楽しむ方法 〜性の喜び 2~
サブタイトルに「性の喜び」としているのにちっとも喜べていない話が続いていて恐縮なのだが、喜びを知るためには苦しみ悲しみを知らねばならないことは、賢明な読者諸氏ならばご理解いただけるはずである。
前回の続き、業者の詳細である。
交際クラブにはいないであろうが、パパ活サイトを活用している方は読んでおいて損はないだろう。
5-1-1 援デリについて
これは「Sugar Daddy」とは別の出会い系サイトでの経験であるが、一般的に業者といえばこれであろう。
待ち合わせ場所に行くと別の女性がおり、そのままホテルで抜かれて終わりという流れになるらしい。
特徴的なのが待ち合わせ場所である、まずマイナーな駅を指定してくる。
「大塚」だの「鶯谷」」だの「御徒町」だの、なぜそこ?と思ってしまうような駅を指定してくる。
私の場合、「御徒町」の方(以後 御徒町さん)に引っかかりそうになった。
御徒町さんとは某ポイント制出会い系で知り合ったのだが、やりとりを重ねるうちにどうにも違和感を覚えていったことを記憶している。
「日によって使う絵文字が異なる」
「日によって文章表現が異なる」
このような違和感を感じた私は一つのテストを試みた。
メールでのやりとりに移行させ、サイト上で交換していた「何故御徒町指定なのか」という理由でカマをかけてみたのだ。
サイト上で彼女は
「御徒町に行きつけのネイルサロンがあるので、主人に対するアリバイになる」
と主張していた(御徒町さんは既婚者)。
そこで私はメールであえて
「御徒町にある行きつけの美容室って無休なの?」
と聞いてみたのである。
しかしてその回答だが、随分時間が経過してから
「ネイルサロンですよね?なんでそんなこと聞くんですか?」
だった。
このやりとりの背後を推理してみた。
私の推測では、サイト上のやり取りを行っている方(女性とは限らない)とメールでやりとりを行っている方とが別人である可能性が高いということになった。
サイト上でやり取りをしている方も一人ではない可能性すら感じた。
関係者間の情報の引き継ぎを考えると御徒町さんは随分大変な仕事をしているように思える。
すんでのところで回避に成功した私だったが、どっちもどっちだと苦笑するしかなかった。
5-2-1 個人事業主について
これは「Sugar Daddy」で出会った女性である。
プロフィール写真は口元を隠しているものの、相当な美人で体系もやや細目となっていた。
お誘いしてみると最初から大人希望で3でいいと言う。
顔合わせのために食事を入れようと提案すると
「食事後の大人だと匂いが気になるので、後で気が合えば食事に行きましょう」
と言う。
不思議なくらいに違和感がない断り方である。
そして当日、待ち合わせ場所に現れたのは写真を数年老化させた女性であった。
まぁ許容範囲と思うのと、その時点で放流するタイミングを与えてもらえない雰囲気だったのでホテルを探すことになった。
私は安宿が嫌いなので現場から少し離れたホテルを目指して歩き始めたところ、件の女性曰く
「私はどこでもいいですよ」
思えばこの時点で気づくべきだったのかもしれない、要するに時間を短縮したいのだ。
やむなく近場の安宿に入ったところ、件の女性の手際のいいこといいこと。
先払いで3を要求し、さらに交通費も欲しいという。
交通費は1欲しいという。
「サービスするさけ」
などと関西弁で言われては興ざめもいいとこである。
しかしもはや手遅れである。
3+αを渡しても、まだ金をねだる彼女に背を向けていると、諦めたのかおもむろに脱衣してシャワーを出し始めた。
先に浴びるのかな?と思っていたところ、どうぞとのこと。
なんでも自分は先に浴びてきたという。
ここで業者疑惑は確信に変わったのだが、時すでに遅し。
その時既に私の判断は「援デリか美人局か」という見極めにかかっていた。
援デリならまだしも美人局だった場合は面倒だ。
怖いお兄さんに踏み込まれて脅迫されては堪らない。
最悪、個人を特定できる物は全て施錠済みのカバンに入れてあるので、手持ちの現金をばらまいて逃げるとしようという算段を立てていた。
ビビりまくる私に、彼女は
「怖いんならここにおるから」
と言ってシャワーブースの横に立った。
さっさとシャワーを浴びた私は彼女の差し出すバスタオルで体を拭いてベッドへ向かった。
さてそこからだ。
彼女はいきなりキスしてきたのだが、なにやら食後の匂いがする。
「食事の匂いが気になるから食事は後で」じゃなかったんかい!
と突っ込む間もなく彼女はマイサンを咥えこみ、猛烈に刺激し始めた。
口と手を使って猛攻撃を仕掛けてきたのである。
今思えば「あわよくばこの時点で昇天させて去る」のが目的だったのだろう。
辛うじてそれを回避した私は彼女に乗っかり挿入を果たした、もちろんゴム付きである、この上性病をうつされてはかなわない。
しかし先ほどの猛攻撃がたたり、間もなく昇天。
すかさず彼女から「出た?」と確認され、うなずくと彼女はすぐにバスルームの方に消えた。
シャワーを浴びるのか・・・と悠長に構えていると、なんと彼女は既に着替え始めており、間もなく「ありがとうございましたー」と言い残し部屋を出て行ってしまった、この間実に30分である。
後に残されたおじさん一人、しかも腹ペコである。
この時の私の心情がお分かりいただけるだろうか?
渋谷の安宿の狭くて派手な部屋に中年男が一人である。
逃げるように受付で鍵を返したとき、受付の男性がニヤリとしたような気がするのだが気のせいだろうか・・・?