南米コロンビアでパパ活もどき(前編)

はじめまして。新しくコラムを書くことになったベルベルといいます。どうぞよろしくお願いします。

日ごろの生活は1週間放置したフランスパンなみに固く、真面目な出版社でDr. STONEにも通じる科学の連載を持ってたりもします。そして暇を見つけては海外に出かけ、その土地ならではのアトラクションを楽しんでいます。コラムのタイトルにしたパパ活もどきは、コロナ禍が始まる少し前に、「美女の首都(Capital of Beauty)」とも呼ばれるコロンビアのメデジンで体験したものです。

アトラクションの中には女性が主役なものがあったりするのですけど、身のまわりにそれをシェアする人がいません。面白いネタを誰にも話せないのって、ロバ耳王さまの髪型を整えた床屋さんと同じ気分です。そして地面に穴を掘って叫びたくなり、ユニバースさんのコラムライター募集に応募しました。イソップの「王さまの耳はロバの耳」はトルコの寓話が元ネタですから、床屋を意味するトルコ語のベルベルをペンネームとしました。

コラム本編のテーマはパパ活ですが、舞台となったメデジンの怪しげな魅力をシェアできないと雰囲気が伝わらないので、この辺りから書き始めます。背景説明が少し長くなってしまいますが、前戯と思ってご容赦ください。

《伝説の落書き》

その昔、バンコクはチャイナタウンにある安宿の壁に刻まれた落書きが、バックパッカーの間で伝説になったことがありました。いわく、「金の北米、女の南米、歴史のアジア、耐えてアフリカ、何にも無いのがヨーロッパ」。もちろんヨーロッパに何も無い訳がなく、“お金もステータスも無いバックパッカーにはつまらない目的地”と解釈するのが妥当です。また、“1日総額500円以下の便所コオロギのような生活を「楽しい」と感じるアジアの底辺暮らしをする若者にもアフリカ旅行は耐えなければならないくらいに辛い”など、シンプルな表現ながら奥行きは深いものがあります。

さて、南米です。女性の美しさを求めるのであれば、目的地は他にも沢山あります。個人的な経験から一つだけ選ぶとしたら、エチオピア女性の造形美かな。でも落書きの主人が旅先に求めたモノの中で、美しさは一部でしか無かったはず。お金もステータスも無く、一生暮らすのではなく、日本人の一般的な容姿とコミュニケーションという制限された条件の下でも南米は女性を求める目的地として成立する、ここに真意があったのでしょう。

《美人の国と呼ばれる“3C”とは》

“女の南米”であるポイントは、「それなりの美女がそれなりにフレンドリー」であること、そして「大人の関係への抵抗が少ない女性と触れる機会がある」の二つです。これ、頭を切り替えると、パパ活の条件と同じではないですか。そうなんです、南米ってパパ活に向いているんです。もちろん万人向けではないので、コラムを通じて雰囲気を少しでも感じていただけたら嬉しいです。でもその前に、広い中南米の中からメデジンを選んだ理由からお話します。

伝説の落書きと同じく、80年代の旅行者には「中南米の3C(コスタリカ、コロンビア、チリ)」が美人の多い国として知られていました。ミレニアム以降のアメリカでも同じような観点からサンホセ(コスタリカ)、メデジン(コロンビア)、カラカス(ベネズエラ)が「美女の首都(Capital of Beauty)」として下世話な旅のコミュニティで取り上げられていたので、時代と国を超えて共通するコスタリカとコロンビアはかなり期待が持てそうです。

コスタリカは幾度か訪問したことがあるけれどコロンビアは初めてなこと、そして旅の主目的であるスキューバダイビングサイトからのアクセスのしやすさも考慮して、メデジンを選びました。

《気になる情報を見つけたけれど》

目的地が決まったら、次のステップは情報収集です。メデジンのナイトライフを発信する日本人はゼロでは無いですけど、つまらない置屋の話ばかり。その道のプロフェッショナルではない女性と知り合うアプローチを探すなら、必然的に情報収集は英語またはスペイン語となります。パパ活アプリに相当するものが絶対にあるはずだと、アメリカ人旅行者のブログを中心にちょろちょろ眺めていたら、気になる情報に行き当たりました。

その建物はアメリカ人がオーナーで、(条件が合致した)地元の女性には無料のお酒と軽食が振る舞われるのだそうです。建物はゲストハウスも兼ねていて、男性は滞在している人間だけが出入りできるとのことです。そして、地元女性と旅行者の間で、大人の会話が毎夜繰り広げられているみたいなのです。

この情報に、最初は好奇心がかき立てられ、でもすぐに猜疑心に取って代わられました。パパ活ポテンシャルの高いコロンビア、この話が本当であれば大人の条件交渉がスムースに進みそうです。でもしかしメデジンはかつて、世界最怖だった麻薬カルテルの中心地でもありました。現代では情勢が落ち着いてきたとはいえ、不確かな情報に基づいて怪しいゲストハウスに泊まって、果たして大丈夫なんだろうかと。

まあでも悩んだところで良い結論が出る訳もなく、まずはメールで問い合わせ、返信対応を見てから考えることにしました。(後編へ続く)

このカテゴリーの関連記事

  • 外部ライターさん募集
  • ラブホの上野さん
  • THE SALON
  • join
  • ユニバースサポート