突然の豪雨が二人を近づける
人の一生は短い。
かくいう私も、30半ばを過ぎて常々感じている。
ご縁があってこのコラムダーリンにも記事を執筆させていただく運びとなったのだが、初回記事公開から早5か月も過ぎてしまった。
本当はすぐにでも書きたいネタは山ほどあったはずなのに、、、と言い訳をしながら反省と自戒の念を込めて、今この記事を執筆している。
職場の可愛い後輩
先日、職場の可愛い後輩(20代♀)から、「先輩、今日ちょっとだけ時間ありません?」と誘ってきた。
どうやら、お酒を飲みながら、本人いわく下世話な相談話があるらしい。
その後輩ちゃんから持ち掛けられる相談のほとんどが、デートした男性とのベッド話などのディープな話。
もちろんいいよと返事をし、19時に東銀座で待ち合わせをした。
注文した1杯目のビールがテーブルにくるまえに、後輩ちゃんはさっそく話し始める。
「この間、取引先の人から誘われてなんとなーく、プライベートで飲みに行ったんですよ。
次の日、お互い休みだったし、予定もなくて。んーまあたぶん、下心あるんだろーな~~ってわかってたんですけど~~
私も、ナシじゃないなーって思ったんで」
「まあ、そういう人、不定期でいるもんね?そういえば、この間のあの人とはその後どうだったのよ?」
「え?この間って、、、最後に先輩と飲んだのっていつでしたっけ?あああ!8月のお盆最終日でしたね!
いや、あの人とはとっくに連絡とってないですよー。忘れてました。そんなことよりも、今日は違う人の話です!」
○○ちゃんは、身長165センチですらっとしており、会社にいたら、男性陣は意識的に目で追ってしまうような、ビジュアル的にも目立つ存在。
表情豊かではないけれど、姿勢よく凛とした佇まいは、同世代の女の子たちよりも、本人は意図せずに「格が上」な雰囲気を醸し出している。
「で、待ち合わせをして、けっこう良いお店でお寿司ご馳走になりまして、お腹いっぱいだから、そのあと軽く飲みに行こうとなったんです。
で、雨降ってきちゃったから、タクシー乗って、とりあえず恵比寿まで移動したんですね~~行ったことあるバーがあるからって。」
「うんうん、普通に大人のデートだねえ」
「そうですよね。話もしてて楽しかったし、まああと1軒ぐらい寄って帰る感じかな?とこちらも考えていて。
そしたらなんとそのバーが臨時休業だったんですよ。お互い、え、、、ってなっちゃって。そしたらこれまたタイミングよく雨が凄く強くなってきて、
男性が言ったんですよ。お店探すのもあれだよね、ここホテル近いし、ちょっと入ってみる?って。
で、正直なところ、んーーーー微妙~~って感じだったんですよね。ホテル行くまでには、まだそこまで酔っぱらってないし!
行くなら、バー挟んで酔ってから行きたいなーと。でも、この強い雨の中、足元とかずぶ濡れでお店入るのも面倒だし、
とはいえ、このまま駅まで戻るのもなーとか。確かに恵比寿のホテル街がもうすぐそこだったんで、まあまだシラフに近いけど、今日はいっか♪!
みたいなテンションで行ったんですよねー」
「なるほど、で、それで??」
「ホテル入って改めて思ったんですけど、ほぼシラフだから、何か急にすごい恥ずかしくなってきちゃって!!ここまできて経験もある方なのに、
そういえばこういう時、いつも酔ってテンション上がってSEXをしていたわけなので。ふわふわしてる中で、流れに乗ってしてるからめんどくさくないじゃないですか。」
「なるほど」
「で、結論からいうと、、、、、すっっっごい良かったんです!!!!!!」
「どんな風によ??」
私も思わず真剣に聞き返す。二人とも、とっくに届いたビールの存在は忘れて、追加注文もしていない。
「あ、言い忘れてたんですけど、その取引先の人、49歳?来年50歳?だったから一回り以上離れてるんですけど、
なんか、歳の離れたイケオジとのSEXがあまりに良すぎてちょっとハマっちゃいそうで。。。笑 最近年下、とか年が近い人ばっかりだったから忘れてたんですけど、年上のオジサマやばいですよね。
なんていうか、、、可愛いって思っちゃって。行為中も優しいのはもちろんなんですけど、なんか行為に集中しているところが一緒にしてるって感じで良かった~~~雑じゃないし丁寧だし。
ギブ&テイクの精神がしっかりあるから、ある意味公平で、お互い満足できるようなSEXだったんですよ」
そういって、後輩ちゃんがその時を回顧しながら饒舌に話し続ける。なんだ、相談じゃなくてただのお惚気じゃんと心の中で少し安心した。
その後
「で、そのSEXが良かったイケオジとは今後どうするのよ?また会うの??」
「いや、どうですかねえ。あの日以来、連絡してないし、向こうからも来てないしー。絶対結婚してると思うんですよね~~だから変に追ってもね~~~
ぶっちゃけて言っちゃうと、また飲みに行きたいとかじゃないんですよ、会うならヤリたいって感じなんです。
あんまり普段ここまで思わないんですけどねー、シラフ×急な豪雨×久々の年上男性 ってところが、自分にドンピシャだったんですかね」
「ドンピシャって今の20代も使う表現なの?」
「ふつうは使わないんだろうですけど、私は、先輩から盗んだんで 笑」
ふと頭の中で考える。
なるほど、一部の若い女の子たちが、利害関係抜きで年上のイケオジ達とのSEXを楽しんでるのもリアルなのだと。
たしかに、かつての私もそうだったなー。イケオジってベッドでの相性も良いと、その非現実性に、なんだか心持ってかれちゃうんだよなーと。
そんなとき思い出すのは、やはり最初の記事で書いた例の男性だ。あの人とのSEX良かったなとにやけてくる。
「先輩、聞いてますーーー???」
その一言で私は、記憶巡りの旅から現実世界に戻ってきた。
「とりあえず、このビールもうぬるいから新しいの頼みなおそう。
それにそろそろ食べ物もオーダーしないと、店員さんの視線が痛い」
日常生活で、交際クラブを意識してしまうような男女のいろいろが あちこちに転がっている。
そのおかげで、私はネタに困らないということだと強く感じた夜だった。