前回(パパの子を妊娠してしまった①)の続きです。
妊娠発覚
あの日から約4ヶ月が経ったころ、ちかちゃんの体に異変が起きていました。
熱っぽい日が続き、好きな焼肉を「食べたい」と思わなくなりました。
その時、私は始めて過去の出来事を聞いて、妊娠を疑いました。
医療関係の仕事ではないのですが、仕事柄詳しい分野だったので、万が一妊娠であれば、今後どのような壁が立ちふさがっているのかは安易に想像ができました。
妊娠検査薬を行えば「陽性」
生理不順の人は妊娠に気がつきにくいと言われますが、その典型的なパターンでした。
産婦人科に行くと妊娠20週で堕胎手術もギリギリの状態でした。
当時、彼氏と言うパートナーもいたのですが、妊娠期間から逆算した結果その期間、ちかちゃんの彼氏は1ヶ月の長期出張であえていませんでした。なので、幸か不幸か、おなかの赤ちゃんの父親は、大谷さんと判断されました。
私はこの出来事を一番最初に知りました。
親にはもちろんいえない、彼氏にも言えない、大谷さんにも薬代などフォローをしてもらっているので言えないという結果でした。
自殺を考える
誰にもいえない、かと言って簡単に堕胎の決意がちかちゃんには出来ませんでした。
私もちかちゃんも教育免許を取得しているので、さまざまな知識がありました。
親の身勝手な理由で施設に入ったり、また金銭問題などで育児困難になったり・・・その一方で不妊治療を一生懸命頑張っている人がいたりすることも・・・
私は客観的に、「産むこと」には反対でした。
堕胎をしたくないと言う気持ちも痛いほど分かります。
自分の身勝手な行動が招いた結果なのも堕胎したくない理由の1つになりました。
かと言って「出産したあとどうする?」と言うのが大きな問題でもあります。
彼氏に言うと恐らく破局、親に言うと応援はしてくれるかも知れないが「パパ活」をしていたこと「大谷さんの存在を知られること」など辛いことも言わないといけなくなりました。
そこでちかちゃんは、自分もろとも子どもと一緒に命を絶つことを考え始めました。
このとき、私とは会っていましたが、そのような考えを持っているとは思うことなく、ちかちゃん自信も私には言っていませんでした。
そのような状態が続き、堕胎可能期間が終了してしまうまではあっという間の出来事でした。ここまで来てしまっては、もう大人の力が必要でした。
その間も、ちかちゃんは大谷さんとは連絡を取り続けていたので、次会うときに伝える決意をしました。
しかし、会う約束をしていた前日「仕事が入った」と大谷さんからキャンセルの連絡があり、よくあることなのですが、切羽詰っていたちかちゃんにとっては、崖から落とされたような感覚でした。
このときには「自殺」を一番よい方法と捕らえるようになり、この日自宅で睡眠薬を大量摂取しました。