2021年3月26日
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SNSで渦巻く『綺麗になりたい』の危険性

多様性が認められたはずなのに生きづらくなった社会

また自分の悪い癖なのだが、さっさと本題を書けばいいのにこうやって↑前置きを置こうとするからいつも長くなって、結果よく分からない内容のコラムになってしまう。

事実、書きたいことを書きまくっていたら何を言いたいのかよく分からなくなってしまい、絶賛お蔵入り中のコラム原稿が既に5本くらいある。

なので、この前置きは書くことをグッと絞って簡潔に書くことにする。

要は、ジェンダーだとかセクシャルマイノリティだとかその他趣味嗜好だとかで様々な考え方を許容する社会になり始めているはずなのに、情報があまりにも溢れすぎて窮屈な社会になっているということだ。
一昔前なら「僕は男だけど男性が恋愛対象だ」なんて言えばひとたび昼の下卑たワイドショーで嘲笑の的になり、歩けば石を投げられる時代だったんじゃないかと思う。
それを思えば現代は個々の「これが好き」「あれを言いたい」がだいぶ許容されるようになってきたかに見えるが、逆に「言いたいことが言えない」ギスギスした雰囲気になっているのだ。これは日本だけの問題ではなく、アメリカなど他国でも同様の現象が起きている。

なぜそんな状況になっているのかとかをここで書き始めるとまた長くなるので、パプワがユニバース俱楽部とは関係ないところでやっているnoteとかに個人的に書くことにしようと思う。

Twitterの「美容垢」という、底なし沼

Twitter。パプワが小6だか中1だかの頃はほんと、アニメアイコンのGeekか中高年の一部の芸能人しかやっていなかったのに、今では女優・モデル・歌手から総理大臣までやっているのだから、生まれたての頃の青い鳥を知っている身としてはいまだに信じられない。
ちなみに私がTwitterを始めて初めて送ったリプライは、元YMOの高橋幸宏氏への「こんにちは!」だった。謎すぎる。

そんな(どんな?)Twitterだが、いわゆる「クラスタ」と呼ばれるグループというか、かたまりがあるのはユーザー諸氏ならご存知かと思う。
恋愛、メンヘラ、整形、アニオタ、水商売、犬猫好き、「自称(←ココ重要)」フェミニスト、子育てママ、ジャニオタ、芸人マニア、etc.

ざっと思いつくままに挙げてみたが、この中でもTwitter界で常時、異様な存在感を放つ「クラスタ」は「整形」ではないか。以下、化粧やファッションなども含めて「美容垢」と呼ぶことにする。

パプワは美容アカウントがお嫌い

ところで、残念ながらパプワのTwitterのフォローフォロワーには美容垢は一人もいない。
意図的にフォローしていないし何かの間違いでTLに流れてきたら即ブロックする。
きちんと真面目に美容情報を発信している方も、そしてそれを参考にしている方も大勢いることはそりゃもう百も承知で申し上げると、何となく美容垢界隈が放つ「私は絶対に綺麗になってみせる!」「美のためなら努力を惜しまない!」という圧が怖いのだ。

別に綺麗になりたくないとか、化粧面倒くさいとか嫌いとか思っているわけではなくて、むしろ美容には関心があるほうだと思う。
もし仮に石油王と街角でばったり遭遇して1億円を貰ったらそのうち500万円くらいはエステやら医療脱毛やらに是非ともつぎ込みたいと思う。(妄想)

でも、Twitterを見ている間くらいは肩の力を抜きたいのだ。要は、日ごろ美容垢界隈に住んでいる人とはTwitterに求めている価値観がまるで違う。
私はTwitterでペキニーズのぺったりした横顔とか小泉進次郎のコラ画像とかを見ていたい一方で、美容垢界隈の女性たちは顔タイプ、体型タイプ、メイク術、整形、美に関するあらゆる情報を吸収して日々自分の美意識をアップデートしていきたい。
しょーもないコラ画像を見て笑っている暇があったらパプワさんもマッチングアプリくらいやって彼氏作りの努力くらいすれば?と言われたら、「はい、その通りです」なんだけど。

Twitterの特性に見る、美容垢の危険性

Twitterのタイムラインというのは、いわば自分だけのベストナイン。
ちょっとでも気に食わないアカウントは即ブロックできるし、最初はいいなと思ってフォローしたけどだんだん自分に合わなくなってきたアカウントはフォロー解除したり、角を立てたくなければミュートだってできる。

パプワもTwitter始めたての頃は「こちらのアカウントをフォローしてみませんか?」に表示される有名人をとにかく片っ端からフォローしていったけど、今ではその大半は邪魔くさくなってフォローを解除し、それよりも自分が心の底から「面白い」と思えることを発信している個人アカウントの方達をフォローしている。きっと皆さんもそんな感じではないでしょうか。

こうすると冒頭で「ベストナイン」と書いた通りタイムラインを自分好みにカスタマイズできる一方で、「それ以外」の情報は入ってこなくなる。
「わたしのお気に入りか、それ以外か」状態だからである。
こうなった時、美容垢ばかりフォローしているのはかなり危険ではないかと私は感じている。

「犬好きか、それ以外か」
「車好きか、それ以外か」
「アニメ好きか、それ以外か」

ここら辺はまだいい。もちろん好きが悪い方向に高じて「新参者にマウンティング」とか「萌え絵を興味ない人に押し付け」とかそういう事態を引き起こすこともあるけど、美容垢にどっぷり浸かってしまった場合に起きうることと比べたら大したことではない。

美容垢~「自立した強い女」を目指した結果生まれた「量産型女子」たち

意識高い系の美容垢がアイコンによく使っているイラストがある。
残念ながら著作権等の関係でここに貼れないのが悔やまれるが、Google画像検索で「強い女メーカー」と打っていただければピンとくる人は多いと思う。このイラスト、一度は見かけたことないですか?

要はかつて「強い女メーカー」という個人利用可能な似顔絵を作成できるフリーソフトがあって、どんなパーツを選んでもイマドキで美しい女性の顔を生成できたので一部の女性層に爆発的にウケたのである。今はなぜか利用できないようなのだが、今でもこの「強い女メーカー」で作ったイラストをTwitterのアイコンにしている美容垢の女性は非常に多い。

でも、「自立した女、強い女」を標榜する割に結果どれも「同じような没個性的女子」に見えるのは皮肉なものだ。もうこれが既に美容垢のマイナスな面を象徴していると思う。

美容垢というのは至極簡潔に言えば「美意識が高い女性の集合体」だけれども、その中にはその意識がおかしな方向に暴走してとっくに常識的な美的感覚が崩壊している女性もゴロゴロいるというのを、日ごろ美容垢をチェックしている女性は意識したほうがいい。

だって美容垢界隈って恋愛クラスタ・メンヘラクラスタ・水商売クラスタともかなり重なり合っている。人の目を時に過剰に意識し、「整形」「死にたい」「男ウケ」というワードの使用率が高いという点で共通点があるからだ(もちろん全員がそうではありません)。

過剰な「男ウケ意識」「他人に愛されたい意識」は心を殺す

なんか面倒な人に匿名質問箱あたりで突っかかられても嫌なので予め断っておくと、パプワは割と男性ウケを意識しているほうだと思う。
そのうえで書くと、過剰な「男性に愛されたい欲・モテたい欲」は心を殺す。

自分自身も一時期、美容垢ではないが恋愛コラムを読み漁る時期があった。
「男性に愛されちゃう小悪魔女子の特徴5選♡」
「こんな女子はNG!男が『ないわ~』と思う女性の特徴3つ!」
「モテる女子とモテない女子の違いはずばり○○にあり!?」
こんなの読んでもキリがないし、読んだからモテる、読んだから彼氏ができる、そんなわけない。
それでも「こんな女子はNG」「男が『ないわ~』と思う女性」「モテない女子」という一つ一つのワードは確実に自分の心を腐敗させていった。彼氏ができない自分に存在価値はないのだと本気で思いそうになった。

美容垢もそうだ。
自分は美容クラスタの中で有意義に情報収集してるだけ!と思っていても、その中で貴女が目にする一つ一つの言葉は無意識下で貴女を苦しめ、視野を狭めている可能性がある。
ただでさえTwitterの美容垢は(申し訳ないけど)攻撃的で上から目線の人が多い。
「なんかこの人、偉そうだな」そういう気持ちを抑えつけて「わ~○○さんほんとお美しくて尊敬します♡」なんて、せっせこリプライ送ってませんか?

実在するのかどうかもよくわからない虚像の女性に媚売る前に自分の顔面鏡でよく見ろ。冷静に自分の顔だけまじまじと見ることで、はじめて見えてくるものもあると思う。どこまでが化粧でカバーできる範囲で、どうしてもどうしても絶対に整形したい箇所を一つだけ挙げるとするならどこなのか。

「他の人がどう思うか」ではなく「自分がどうしたいか」

ここで前置きに戻る。
「現代は情報が溢れすぎていて窮屈になっている」と書いた。
美容垢もその通りで、整形が身近になり、整形に関する情報が簡単に手に入るようになったことで逆に「私も整形しなければいけないんじゃないか」と思い詰める女性も多いと想像する。

また予防線を張るが、パプワは整形賛成派だ。極論を言えば、他人に押し付けさえしなければ自己責任で好きなだけやればいいと思う。

ただ、恋愛コラムを読み漁り自分の価値を見失いそうになったかつてのパプワのように、美容垢界隈に足を踏み入れたばっかりにネットの言葉に心を疲弊させ、頭の中が「もっと可愛くもっと可愛くもっと可愛く…」ばかりになって今の自分の魅力がわからず苦しむ女性が出てきてほしくない。

そもそも顔面が美しくなったからといって「ハイあなたは顔が綺麗になったから今から幸せになれますよ~♪」って、残念ながら今までもこれからも日本社会はそんな甘っちょろいもんじゃない。そんな社会が存在するなら「整形依存症」なんて病気、生まれてないって。

Writer: 
羽ばたく友が落とした夢の数を 独りきりで数えた夜

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