真面目街道まっしぐらに来た私が、訳もわからず「アプリ」登録したところから、混乱の日々が始まった。
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登録
まず「パパ活」と検索してみる。
各社アプリの比較が出ていた。
女性の年齢が40代までとあった「Sugar○addy」について調べてみた。
安全そうなのと、40代女性会員が在籍していそうなので、とりあえず決定。
身分証明が必要なので、年齢は嘘がつきようがない。
顔写真は絶対に避けたかったので、顔出し無しで当たり障りのない名前で登録した。
顔出ししていないと男性からのメッセージ数がガクンと減ることと、使える機能が限られることは下調べで把握済。それでも写真なしで登録。
登録初日
予想外に多くのメッセージが届くことに驚く。
メールアドレス登録しているため、メールチェックするとメッセージ着信が分かるようになっている。
メッセージの相手は37歳~65歳。
年下と同年代は、いわゆる「ガチ恋」の方が多かった。
「癒しになってほしい」「本気で定期的に会ってほしい」「普通のデートで手をつないだり抱きしめたりしたい」という本気のメッセージばかりで、正直いってかなり驚いた。
顔写真は載せていないので、聞いたら年齢で選んでいるとのこと。
40代の需要にいささか驚いた。
やり取りする中で、男性はすぐに御自身の写真を送ってくる。決してイケオジでもイケメンでもない場合でも、送ってくる(その場合はほぼ、、優しそうと言われます。のコメント付き)。
この心理たるや何ぞや??まず、混乱である。
自信あるのか???自称イケオジ??
写メ見て直感で(生理的に)気持ちが乗らない場合は、当たり障りのない返事をするか、「だめですか?」の 問いかけに「ごめんなさい」と返事すると、あっさりと終わっていくので、さすがアプリというか、とにかく次!!的な雰囲気が楽だった。
繰り返しになるが、自信のある自称イケオジなのか?さすがである。
一方、ぐっと年上の方は、「食事してホテル、3。月2」「月2。5。食事デートあり。趣味デートあり」「月 片手」などと明確に書いてくることが多かった。これまた赤裸々、単刀直入。そんな性急に!!
登録初日でもあり、まだ自分が本当に何を求めているのか明確でなかったのもあり、引いてしまった。
実は、
「この人たち、、、出来る相手がいれば、誰でもいいんだ・・・」そう受け取ってしまったのである。
実際のところは分からないが、顔写真なし、特徴は多少の記載はあるものの、年齢・職業(これさえ虚偽に近い申告)・身長・体重などだけで「体の関係お願い」と書いてくるのね。。。
そう受け取ってしまったのである。
数日の放置
初日のメッセージの嵐に少々疲れてしまったため、数日の間、サイトを開けることが無く過ごした。
久しぶりに開くと、数人からのメッセージが溜まっていた。
中には、返信がないことを一方的に怒っていた方もいたが、初日の「やりたい!!」雰囲気は鳴りを潜め、「まずデートしよう~~」「まず話して飲みともから~」の方が残っていた。
このアプリをよくわかっていなかったので、この日からず~っとサイトを開いたままにしていたようで、 いつもログインしている「男探し女」みたいに受け取られた雰囲気もあった。実際に、そういうメッセージがきたため、あわてて閉じた。
イケオジからの連絡
その中でも非常に積極的でグイグイ来る方と、お茶することになったが、これが大失敗だった。
メールでフルネームが分かったので「検索してみてよ」の言葉通り検索したら、めっちゃイケオジだった。
クルーザーでカジキ釣った記録などが確認できたので、内心ちょっと嬉しい気持ちを抱きつつ、待ち合わせにむかった。
待ち合わせ場所にいたのは、写真の男性とは似ても似つかない○オジで一瞬固まったものの、社交辞令の笑顔で席についた。
からくりは簡単で、その写真はクルーザーオーナーと釣り師の写真、大きく前面に映っていたのがイケオジ釣り師で、後方で小さく見えないくらいに入り込んでいたのが本人だった。これは多分、わざとだろう。
「やられた・・・・」
それでも、楽しい時間であれば良かったが、ずうっと根掘り葉掘り個人情報質問を続け、「何が欲しいのか?」「どうしたいのか?」「おれとどうなりたいのか?」と詰問が続いた。
さすがに、これはないなあと思いながら、クルーザーがあるマリーナまでドライブすることになった。
そこにイケオジがいるからと、これまた付け加える。
「ははあ、、いつもイケオジ餌に誘ってるんだな」
それがわかった時点で笑顔を保ちつつ、最大レベルの警戒を張った状態で過ごすことにした。
中を見に入ったクルーザー内の寝室を頑なに覗かなかったのは、私の中の危険信号が激しく点滅したからである。
背後に回ろう回ろうとする○オジをかわしつつ、なんとか元の場所に戻った。
「次は会員制の店のランチいこう」の言葉に笑顔で返事しつつ、メールアドレスを迷惑登録にした。
顔出し・知り合い経営者からの連絡
相変わらずの「放置」でいると、非常に丁寧なメッセージがきた。
プロフィールを確認すると、何と同業の偉いさん、、しかも顔出し。。ある意味、あこがれの方だった。
このアプリでは職業を偽って登録しているので、先方は気づくわけもないし、あまりに偉いさんなので私のことを御存じなわけがない。
「お会いしたい」「絶対に踏み込んだら駄目なことだ」
しばらく葛藤していたが、結構な強引さで急遽お会いする日がきまった。その日の午後である。最寄り駅まで秘書の方が迎えに来るという。
嬉しさと驚きで指定の場所にいくと、秘書さんがおられ、待ち合わせのお店まで同行してくれる。
数時間後、私はあまりにもスマートな流れで両手握手され交通費を渡され、駅の改札口を通過した。
電車が来るまでの数分にすでに、御礼のメッセージ。
もてる男は違うわ。。。
これが素直な感想であった。本音は、お誘いにのって御付き合いしたかった。
けれども、実感したのは、やはり偽り登録は苦しいということ。
様々な感情を殺して、フェイドアウトした。(今でも少し後悔・・・)
撤退
かなりの方からメッセージを頂き、最後には心躍る出会いもあったものの、まだ勇気が出なかった。
それに、ガチで婚外恋愛なるものを求めることにまだ抵抗があった。
結局、尻尾まるめて撤退を決めた。
この経験から、まず自分が何を求めているのか再度、考えようとおもいつつ、少々精神的に不安定だったため、さらなる混迷へとはまっていった。