"わたしたちは買われた"
そう後々パパ活女子が言い出すのではないかと怯えている、というツイートが目に入った。
ツイッターは治安が基本的に悪いので、簡単に罵詈雑言を吐く人間がいる。それに、至る所で火事が起きていて、みんな消化活動に必死だ。炎上してはバトルして、時々面白いツイートでほっこりして。まるで毎週更新のジャンプみたいに、あらゆるエンタメが詰まってる。そんな中で、このツイートが目に入った。
よく一部の男性たちは「女性はずるい!」とか「寝るだけでお金もらえるんだからいいよな!」と言う。すると今度はツイフェミと呼ばれる、過激なフェミニストたちがキレる、の繰り返し。不毛な争いを繰り返しているけれど、当のパパ活女子のひとはどう思っているのだろう?といつも疑問だった。
ツイッターでパパ活女子っぽいアカウントを見つけては観察しているけれど、特に言及することもなく、彼女たちはただ目の前の業務をこなしているように見える。LINEを返して、プレゼントをねだって、メンケアして、新しいパパを探す。そのルーティンに、彼女たちにとってどうでもいい話題は入ってこない。本人不在の戦闘現場は、いつもどこかズレている気がする。
実際に「わたしたちは買われている」のだろうか?確かにお金を出してくれて、美味しいものを食べさせてくれるのは、間違いなくパパだ。時には学費、家賃、携帯代。生きていくためにはお金が必要だから、パパたちに頼るしかない現実。と言っても、楽しくてやっているひともいるだろう。LINEのやり取りは苦手じゃないし、マメに会うのも苦じゃないし、簡単にお金を稼げるからラッキー!なんて思ってるひともいるらしい。
今、お金をもらえる手段として、合理的なのはパパ活だと思う。いわゆる女の賞味期限が切れる前に、稼ぐだけ稼いでおこう、と思ってるひとは多い。切り上げるタイミングが分かっているひとなら心配はないのだけど、ずるずるパパ活をしてしまうひとも中にはいる。年齢を重ねるたびに落ちる需要が受け入れられなくて、最終的にはカラダの関係がなければお金をもらえなくなる。
夢を持とう、人生を計画しよう。そして引き際を見極めよう。でないと、いつか「買われた」と言うハメになるから。
買われた、と言うことが間違っていることだとは思わない。実際、買われているし。性を切り売りし、若さを切り売りし、対価にお金をもらってる。間違いなくわたしたちは買われている。
いつか、稼げなくなったとき、お金がたくさんある日常の夢から覚めたとき、"買われた"ことを初めて自覚するひともいると思う。その時に、昔パパ活したときのことを思い出しては、苦しくなったり傷ついたりするかもしれない。知らないおじさんと一晩夜を過ごしたことも、好きでもないのに好きと言ったことも、後悔する日が来るかもしれない。
だから、パパ活を始めるひとは、きちんとそのリスクを承知しておいてほしい。いつか後悔する日が来るかもしれないことを、いつかしなきゃよかったと思う日が来るかもしれないことを。
でも、わたしたちが生きていくために、パパ活という手段はあっていい。もちろん何もしなくてもお金が入るなら、しなくていいけど、生活のためには頑張らなきゃいけない。パパ活が悪い仕事だ、なんて言うひともいるけれど、広く言えばパパ活だって接客業みたいなものだ。そう言う人たちは、一生風俗もキャバクラも、ホストも女風も、行かないのだろうか?
よく親世代のひとたちは言う、「たいへんな時代になったものね〜パパ活なんてしちゃダメよ!」そんな言葉は正直クソ喰らえだ。だって、昔、援助交際が流行した時も、同じことを世の中は言ったと思うから。ブルセラが流行った時も、パンツを売る女子高生が大量発生した時も、みんな同じことを言ったはずだ。もちろん未成年はダメだけど。
世界で一番古い職業は、実は性風俗らしい。昔からあった性への欲求は、三大欲求のひとつだし、わたしたちにとってなくてはならないものだ。だから、汚いなんて思わないし、そういう職業に就いているひとがいることも事実なんだから、受け入れてよ、世界。
知り合いの女の子は、スナックで働いている。海外に留学するための費用を稼ぐために。付き合っている彼氏はやめなよ!と言ったらしいけれど、彼女は即言い返した。
「じゃあ、あなたが払えるの?」
それきり黙ってしまった彼氏を、傷つける意図は彼女にはなかったらしい。ただ事実を述べただけ。夢を追いかけ、現実と闘うための手段なんて多ければ多い方がいいし、生きる時間も限られているわたしたちは、こうやって生きていくしかない。
「私たちは買われた」そう言って、過激なフェミニストたちは叫ぶ。あなたは心の動く方につけばいい。わたしたちは買われたなんて嘘だ!女は最低だ!なんて叫ぶ、嫌な人たちは無視しよう。買われたとしても、あなたはあなただから。むしろ自分から売り込んだっていい、あなたの価値は人が決めるものじゃないから。
高級ホテルの最上階、美しい夜景を眺めながら美味しいカクテルを傾けて、乾杯、とチリンと鳴らす。素敵なアフタヌーンティーをして、ベリーの香りの紅茶でティーパーティー。おしゃれなブランドバックに、同級生じゃ買えないブランドのお洋服。
そんな夢みたいな時間を過ごすために、値札を自分につける。
価値を決めるのは自分自身。
あなたはきっと、もっと、強くなれる。