2021年8月17日
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「年上補正」?いやいや「同世代補正」もあるだろ

巷に「年上補正」という言葉がある。

年上の男性は、人生経験豊富そうで魅力が倍増して見える、という意味。

中高生が学校の先生を好きになったり、自動車教習所の教官を好きになったりするアレだ。


質問箱を見ていると、どうやら一周回って「年上補正」ならぬ「同世代補正」にかかっている女が多過ぎるように感じる。

同世代はこんなに優しいのに。同世代の彼氏はこういうこと言ってくれるのに。

こんな風に、同世代ガー!同世代ガー!と言いながら、交際クラブを嫌々続けている女性は哀れだなと思う。

確かに、純粋に恋愛や結婚をするなら同世代が一番いい。

物に対する考え方から体力に至るまで、最初はラブラブ状態で気にならなくても、やはり長期の結婚生活となると「年齢」「世代」という埋めようのないギャップはボディブローのようにじわじわ効いてくると思う。

しかし、同世代だからといって全部が全部オッケーかというと、全然そんなことはない。

特に、交際クラブの世界でやぶれかぶれになって、「あーやっぱりオジサンって気持ち悪い、同世代じゃなくっちゃね、同世代の彼氏が今すぐ欲しい」とヤケになって考えている女性は要注意だと思う。

キャバ嬢や風俗嬢でホストに自分の給料を大量につぎ込んでいる人も、近い心理状態にあるように思う。


まず私感として、こちらで出会った男性の8割は、個性に寛容で、他人とは違う変わった部分にも興味を持ってくれる人が多かった。

残りの2割は偉そうに説教してくる典型的な老○であったが。

翻って、パプワが通っていた無名駅弁大学というのは、やはり無名駅弁が無名駅弁たるゆえんなのか、他人の服装や持ち物に突っかかってくるカッペ根性の田舎者が多かった。

確か大学1年か2年の時であるが、ブランドバッグ(といってもトリーバーチの型落ちで、大して高くない)を新しく通学用として持っていったら、ある一人の女友達にじろじろ見られて、「ふーん、ブランドもの好きなんだね。

私はブランドとか好きじゃないけど(笑)」と馬鹿にしたように言われた。

その同じ子にはまた別の時に、少しメイクの雰囲気を変えていっただけで「なんでメイク変えたの?そもそもなんで大学に化粧して来るの?」としつこく聞かれてウンザリした。

ある時はカローラアクシオに乗って大学に来たら、「あんな車に乗っていながら運転が下手過ぎる」と男友達に爆笑された。

ちなみにその時はエンジンをかけたままレンタカー会社に「返却する時間を変更したい」という電話を掛け、目的地にカーナビを設定していただけだったんだけど。

どうやらそれが「エンジンをかけたはいいけどそこからどう発車するかが分からなくて困っているアホ女」に見えたらしい。

他にも細かいことで陰湿エピソードは多々ある。


不思議なことにこうやって表立ってバカにしてくる人間に、イケてる奴はいない。
みんな揃いも揃って冴えない。

中高生時代の不遇への不満を「よし、この女になら何言ってもいい!」と言わんばかりに勝手にゴリラの糞みたく投げつけられているようである。

大学はいろんなタイプの人間が集ってくる場所であるから、都会の大学もそれはそれで違う苦労があるのは重々承知である。

ここで言いたいのは、田舎の大学に通う層には陰湿な連中が多いということだ。

偉そうに書いていると思われるかもしれないが、パプワだってそんなご立派な家庭に生まれた人間ではないし、生活の節々で「あ、今の自分、行儀悪いなー」と感じることもある。

それでも他人を面と向かってバカにするようなことは言わずに生きてきたし、ましてや他人の服装、持ち物、人よりちょっと派手だからって、高そうだからって、それを鬼の首を取ったようにグチグチ言うなんて理解ができない。

人が何使ってたっていいだろ。

こうした同年代の視野の狭い連中も、歳を重ねいろいろ経験すれば考えも変わるのだろうか。

それとも、カッペ根性のまま鬱陶しい年寄りになってしまうのだろうか。

自分より弱い立場の人間に説教をしたがるジジイババアは、こうした若者が誰からも咎められず無為に歳を食った姿なのだろうか。


突然だが私はイオンモールが嫌いだ。

「安い食材や服を買って慎ましく生活する女はいい子、節約しないで高いものを買いたがる女はクソ!悪人!」という偽清貧的な価値観を有したクローズドな家族ばかりがそこで買い物をしているような気がして、大学時代の陰湿な友人達を思い出して気が重くなるからだ。

あんなに日本中にいっぱいある癖に、入っているテナントはどこもかしこも判を押したように同じような店舗(それもイマイチ憧れない安っぽいブランドばかり)しかないのも、「個性なんか出すな、みんな同じでみんないい」と薄気味悪い価値観を押し付けられているようで気分が悪いのだ。


しかし、ふと思う。

陰湿な田舎の学生もイオンモールも、この時代が生み出したモンスターではないかと。

服にお金をかけるのはダサい。

ブランドものを買うのはダサい。

背伸びをするのはダサい。

贅沢をするのはダサい。

「欲しがりません、勝つまでは」
「ぜいたくは敵だ!」

の戦時中の思想となんとソックリなことだろうか。

一応書いておくが、私はブランド至上主義ではないし懐古厨でもない。

かつて一世を風靡した蛯原友里はどちらかというと苦手だし、エビちゃんOLみたいな服装の女性を地方で未だ見かけると、その絶妙なダサさには笑ってしまう。

当時の雑誌の写真を見ると、ヴィトンヴィトンヴィトン!!!!!!!!!!!グッチグッチグッチ!!!!!!!!!!!とブランドロゴがゴッソリと主張していて見ているだけで胸やけがしそうだ。

要は、とにかく安いものを安いものを…と求めるのが「正しい」と考えるのは違うよね?ということである。


なぜ私があの大学に入ろうと思ったのか、今では理由も思い出せない。

もちろん4年間の学生生活は充実していたし、学生時代を過ごしたあの街に戻りたいなと思うことも多い。

しかし、同世代だからといって、田舎の純朴そうな子だからといって、誠実に接してくれる人ばかりではないのだと気づけたのは、個人的に収穫だと思っている。

 

Writer: 
羽ばたく友が落とした夢の数を 独りきりで数えた夜

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