彼女のなりきり具合に圧巻
こんにちは、夏雪です。
先日映画を見ていたのですが、『ドラゴンタトゥーの女』という映画ご存知ですか?
『ミレニアム』という原作本がハリウッドでリメイクされて映画になっているのですが、
その話に登場する主演の女性は、全身タトゥーだらけの、ピアスだらけの、漆黒の髪で、ガリガリで、真っ黒の服を着ている、エモ(emo)なんですね。
ぶっきらぼうで笑わないし、少食なわりにハンバーガーのようなジャンクフードばかり食べて、激しいセックスして、バイク乗り回して、一匹狼で…
パンク系バンドのキャラクターみたいな女性です。イメージ湧きますよね?
でね、その後、その女優さんが気になって色々調べていると、彼女、別の映画にも出演しているんですが、なんと全くキャラクターが違うんです。
どんなキャラクターで出演した言えるかというと、SNSを使いこなす頭の回転が早そうな鋭い女子大生役(しかも、主役の「彼女」という設定だったような…)で、Facebookで話題になった映画『ソーシャルネットワーク』に出てくるんです。
こちらの彼女といえば、標準体型の大学生で、地味なシャツとジーンズを履いたような、本当にパッと目立たないようなタイプの見た目。
清楚というか、地味というか、そんな印象なんです。
ここでびっくりなのが、この2つの作品に出て来る全く印象の違う女性2人を、同一人物が演じているということ。
調べなければ、この2人が同一人物だなんて気づかないくらいの迫真の演技。
というか、それぞれの映画の中の人格があまりにも自然的すぎて、本当に別人に見えてしまう、彼女のなりきり具合に圧巻でした。
男性の憧れの的にもなる「究極の人物」
そして、なんでこの話をしたかというと、
女性、特にパパ活をしている女性にも、何らかの形でこの「なりきる能力」が備わっているいて、日々コントロールをしているんじゃないか、というところに行き着いたからです。
何になりきるかというと、もちろん「理想の女性」です。
その「理想」というのは、自分の理想の頂点であって、男性の憧れの的にもなる「究極の人物」です。
多分、それは演技でもあり、仕事でもあり、自分らしさでもあるんです。
例えば、キャバ嬢やホストを見てみると、売れる人気のキャストは、演技力が違うんです。
両者とも、きっちり顔を仕立てて、ドレスを着て、髪の毛もしっかりセット。
理想の容姿になったなら、その人物になりきるのです。
ここで彼らのなりきり技は、接客する相手の性格をうまく見極めて、自分のキャラクターを変えていくことです。
強気の人には甘え上手になってみたり、甘えて来る人にはちょっとSっ気が強い王子様や女王様を演じてみたり、
異性がくすぐられるポイントを見極めて上手くブッシュをかけていきます。
自分のキャラクターをコントロールするのと同時に相手もうまくコントロール。
お客さんを徐々にこちらのペースに引き込んでいけば、リピーターにつながる接客ができる、これが彼らのプロの技です。
2つの顔を持っています。
ここでとても役に立つのが、「源氏名」です。
源氏名があるのとないのとでは、その人物になりきる完成度が気持ち的にも全く変わってきます。
私も2つの顔を持っています。
夏雪は、以前キャバ嬢をしていたので、その時にもらった源氏名を今でも大切にしています。
ひとつは、本名の自分:小さい時からいる親も知っている顔の自分。
もうひとつは、源氏名の自分:源氏名を持った時から生まれた新しい自分です。
もっぱら、わかりやすく私の場合は、本名の自分は「ホワイトの道を歩む自分」、源氏名の自分は「ブラックの道を歩む自分」です。
私の場合は、もはや演技ではなく、それぞれの自分が、両方とも自分自身の姿です。
ホワイトな本名の自分は、すごく真面目で勉強が好きで、親に従順で成績優秀なガリ勉タイプでした。
実は夏雪、こんな自分が学生時代からずっとコンプレックスでした。
何でもかんでも親の言いなり、反抗もせず、親の期待を裏切らないようにだけ静かにいきて行くような人物。
今でも、実家に帰ったりすると、本名の、「本来の自分」が現れ、全てを露わにできず、静かになります。
そんな中、大学を卒業して、上京。
これまでの柵から離れ、自分の歩む道を自分で決めるようになっていきました。
私にとって、源氏名をもらい新しい人物になりることは、コンプレックスだった自分からの解放を意味します。
源氏名をもらって誕生したもう1人の私は、本当の私の気持ちや感情をストレートに表現できるようになりました。
周りの目を気にせず、昼でも夜でもやりたいものを見つけて進んで生きます。
怖いもの無しのブラックです。
私は、源氏名を名乗って生きて行くほうが、今ではより堂々と自分らしくいられるような気がします。
大切なのは、バランスとコントロール。
私が、自分自身の2つの自分の存在を確信するのは、友達に会う時です。
学生時代より以前に付き合いのあるの友人や家族に会うと、「ホワイトの自分」が出てきますし、キャバ嬢になってから付き合い出した友人や仕事関係者に会うと、「ブラックの自分」が出てきます。
私の「ホワイトの顔」を知っている人は、私の「ブラックの顔」を知りませんし、私の「ブラックの顔」を知っている人は、私の「ホワイトの顔」を知りません。
こんな風に、夏雪も2つの顔を持っています。
そして、私は、この源氏名のブラックの自分でパパ活を楽しんでします。
演技をしているというよりも、本来の感情がストレートにでる自由な自分のままの姿でいられる自然な姿です。
そこに少しプロ意識を持って、デートを楽しんでいるのです。
違う言い方をすれば、ブラックの自分に何かが起こっても、ホワイトの自分が別に存在するので、逃げ場もあるから大丈夫という気持ちの余裕も出てきます。
私は、人間ってそれでいいと思うんです。
壇蜜だって、TVではあんなにやらしいオーラを出してセクシー格好をしているような完璧な女優さんですが、
私生活では、部屋でジャージを着ながらボテチを食べてポケモンゲームをしているかもしれません。
マリリンモンローもセックスシンボルと呼ばれた大女優ですが、そのド派手なスキャンダラスな印象とは裏腹、「マリリンモンロー」ではなく本当の自分に戻ると、すごく清楚でひっそりとした素朴な生活を好んで送っていたそうです。
みんな仕事の顔と、素の顔と、2つ以上の顔を持ち合わせているのです。
大切なのは、バランスとコントロール。
最後に、私が好きな本で『マカン・ラマン』というシリースものがあるのですが、その中で、シャールさんというオカマ(ドラーグクイーン)がいう言葉をご紹介。
大病を患ったり、おかまになったり、いろんな人生を歩んで着たシャールさんがハッスルこの言葉の深い意味に感動しました。
「素顔を見せたくないなら、隠したっていいのよ。この世の中は、本音だけで生きていけるほど甘くないもの。」
パパ活への挑み方や心の構え方が少し変わったのではないでしょうか?
夏雪