「趣味はなんですか?」
交際クラブ、パパ活サイトなどで
お相手をもっとよく知る足掛かりになるのが
この質問だ。
複数の趣味をバランスよく楽しんでいる方。
ひとつの趣味を極めている方。
趣味はしたいけれど、忙しくてできないと仰る方。
かくいう私も、極めていきたい趣味はあるが
日々の雑事に追われ
なかなか極めるところまでいかないというのが現実だ。
そんななか、ゴルフを趣味にもつ知人がいる。
といっても、私自身はゴルフはしない。ゴルフ以外の場面で知りあった方だが
細く長く知人という立場でおつきあいをさせていただいている。
そんな彼にいつだったか、パパ活の話題をふってみた。
私よりも少し年上の方のため
「ナニ?それ」と言われるかと思っていたら…。
「俺の友達がしているよ。」と意外な答えが返ってきた。
自分も、パパ活でパパとつきあっている身ではあるが
こういうことは、どこか知らない地域に分散されていると考えてきた。
私の近くに、そんな環境の人はいないと思い込んでいた。
ああ、聞きたい。
どんな感触なのか。
女性側からではなく
男性側の事情や感情をぜひ聞いてみたい。
ということでさっそく
そのリアルパパと呑む機会を
セッティングしていただいた。
~リアルパパあらわる~
約束の時間よりも、若干早くついてしまったワタクシ。
直接の知りあいでもないのに、果たして来てくださるだろうか。
いや、自分が話を聞きたいからといって
なんだか、無理なお願いになってしまったかなあ。
などと考えていたら
リアルパパがいらっしゃった。
「遅れてごめんなさい。」
開口一番、穏やかな笑みを浮かべて私をみつめるこの方は
現在自営業で、2人のお子さまをもつ既婚の男性だ。
独立する前は、海外勤務が長かったとのこと。
英語が堪能で、現在の仕事にもそれが生かされているらしい。
なんともうらやましい経歴の持ち主である。
~パパ活にいたった理由~
さっそく、本題のパパになった理由を聞いてみた。
海外企業でがむしゃらに働く日々。
アイディアも認められ、仕事は楽しかったそう。
努力することが好きだという彼は
実力主義でのしあがってきた。
そしてその後日本の関連会社へ戻ってきた。
ところがだ。
足の引っ張り合いに巻き込まれることになったようだ。
なまじ、実力を伴うため
周囲からの風当たりも強くなり、心が疲弊してしまったとのこと。
日本の会社の風土にはなじめないとも感じたようだ。
転職すべきか、それとも独立してみるか。
そんな悩みを抱える日々がやってきた。
そんなとき、ゴルフ仲間から聞いたことのある
パパ活サイトが思い浮かんだ。
最初は出会いなんかあるはずがないと、登録だけして放置していたようだ。
ところが、久しぶりにサイトを開けたところ
かなりのメッセージが届いており。
その中の一人と会ってみたそう。
他を頼れない事情のある女性に会い
心が動かされてしまった。
一度の食事、しかもそれほどの金額でもないのに
とても喜んでくれ
子供のようにはしゃぐその女性に、すーっと癒されていったそう。
「俺のことを、こんなに純粋に頼ってくれてると思ったら
嬉しくてね。なんとか助けてあげたいと思ったんだ。」
と、懐かしむ表情で彼は話した。
頼られると、放ってはおけない。
そんな気持ちから、パパ活を始めたと言っていた。
これが彼の初めての「パパ」体験である。
この彼女とは1年ほど続いたらしい。
ただ、彼女の側で介護という事情ができ
転居が決まったそう。
遠距離でも会えるということも考えたそうだが
彼女のほうで、気持ちに余裕がなくなったそうだ。
その後は他に2人の女性と出会い
それぞれパパになってあげたそう。
この2人も、事情を抱え切羽詰まっていたようだ。
お子さんもいて、経済的にも困り、そのせいで
メンタルでも問題を抱えていたようだ。
彼はこのときも経済面、加えて精神面で支えになっていたようだ。
そして今。
次の彼女ができたそう。
メッセージを重ねて、会ったのがつい先日。
次の週末に2回目に会うらしい。
彼のなかでは、メッセージの段階でパパになることは
もうほぼ決まっており
あとは、相手との話次第とのことだ。
~パパになるのをやめるときがくるのか?~
この質問もしてみた。
いつか、パパを卒業するってこと考えたことがありますか?と。
「正直、最近年を感じてきて体力もなくなっている。
色んな要求に応えられない時期が近いと思う。
そうなったら、引き際なんだと思っている。」と答えてくださった。
入学したら卒業があるように
パパにも卒業があるんだ。
卒業まで何年かかるかは、そのパパ次第だ。
ただ
少なくとも、在学期間中は
どちらも幸せであってほしいし、精一杯楽しんで活動してほしい。
~会いたくなっちゃった~
彼にリアルパパの生の声を聞かせてもらい
その日の夜は、なんだか考え事をする瞬間が多かった。
私のパパは、最近多忙を極めており
あまり会えていない。
だからこの夜は、無性にパパに会いたくなってしまった。
パパに心身ともに頼ってしまう自分。
そして今回、頼られる側のパパの心情もわかった。
人って独りでは生きられないものだなと
改めて考えた。
寂しい、話をしたい
そんな沸き上がる感情を受け止めてくれる
パパになってくださる男性には
感謝の気持ちでいっぱいだ。
みんないっぱい、違う事情を抱えて生きている。
男性に頼るということイコール決して甘えではないと思う。
手を差し伸べてくれた人に、ひっぱりあげてもらう。
そうじゃないと、沈んでしまうから。
辛いことを辛いと言える相手がいるから
また明日も生きていけるのかもしれない。
他の誰でもなく、私だけのパパに。