SNSに溢れるブランド物や札束の写真…。#稼げる、#P活などのハッシュタグとともに投稿されるキラキラ系パパ活のアカウントに、誰もが一度は「こんなに稼げるの?」と興味を惹かれたことはないでしょうか。
このようなキラキラパパ活アカウントにDMやコメントで「どこでパパ活をしていますか?」と質問する女性は多いと思います。
彼女達は本当に稼いでいるパパ活女子なのでしょうか? 今回は「底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる」の著書で、パパ活についても取材している、ライターのカワノアユミさんに聞いてみました。
SNSにあふれるキラキラパパ活アカウントの正体とは?
カワノアユミさん
ーSNSでよく見かけるキラキラパパ活女子についてですが、彼女達の正体は何なのでしょうか?
カワノアユミさん(以下:カワノ):SNSで見かけるキラキラパパ活女子の正体は、パパ活のあっせん業者やスカウトマンであることが多いです。彼らの目的はブランド物や札束の写真や整形費用を稼げることを書き込み、パパ活に興味を持った女性を集めることです。
興味を持った女性がDMやコメントで、「どこでパパ活をしていますか?」と質問します。すると、女性のフリをしたあっせん業者やスカウトマンが「直接、パパを紹介してくれるコミュニティに紹介してあげる」と誘い込みます。
コミュニティとは、あっせん業者がパパと女性をマッチングさせるというもので、パパ側の男性はコミュニティの入会金に入るための入会金を払っています。私が聞いた話だと、男性の初回入会金は10万円、コミュニティ内から女性を1人紹介してもらう度にパパはスカウトマンに2~3万円の紹介料を払っていました。
パパ活あっせん業者は安全ではない
ーあっせん業者にパパを紹介してもらうことは危険なのでしょうか?
カワノ:あっせん業者を通じてパパを紹介してもらうことは、女性からしたらSNSでパパを見つけるよりも安全と思うかもしれません。しかし、あっせん業者とパパは直接、面談を行っているわけではないので素性の知れない人も中には多いです。
あっせん業者はあくまでも仲介するだけなので、トラブルが起きたときにアフターケアをしてくれません。性感染症のリスクがないとも言い切れません。
また、コミュニティの女性の情報は風俗系のスカウトマンと共有されています。はじめのうちは女性とパパをマッチングしますが、パパから人気のない子や稼げない子には地方の風俗への出稼ぎ話を持ちかけることもあります。
最近だとTwitterでもよく見かける、アメリカやマカオなどの海外出稼ぎの案件を紹介することもあるようですね。
援デリ業者が紛れ込んでいることも
また、SNSのキラキラパパ活アカウントの中には違法の援デリ業者もまぎれていることがあるとカワノさん。
カワノ:援デリ業者とは、援助交際やパパ活に見せかけて客をとるデリヘル業者を略したものです。実態は風俗営業の許可を取得していない無店舗型のデリバリー型風俗で、主にマッチングアプリや出会い系サイトを使って男性客を募集します。
サクラや打ち子と呼ばれる人物が女性のフリをしてメッセージを書き込み、男性と会う約束を取り付けます。男性に会いに行くのは女性で、パパ活と同じように性交渉を行います。最近では2月に元YouTuberを含む男女5人が、マッチングアプリを利用して性行為の相手をあっせんして売防法違反の疑いで逮捕されています。
あっせん業者にしろ違法援デリにしろ、売春する女性をSNSで勧誘したり、客側の男性を勧誘するキャッチ、それらをあっせんする周旋行為は売春防止法に違反します。
元YouTuberのように女性も芋づる式に逮捕される恐れもあるので、SNSのキラキラアカウントにパパ活を紹介してもらうのには危険がつきものと考えたほうがよいでしょう」
SNSのキラキラパパ活アカウントに要注意
こういった業者のほかに、キラキラパパ活アカウントの中には「パパ活で簡単に稼ぐ方法」などの商材を販売していたり、パパ活で稼ぐためのアドバイスをして料金を請求する「パパ活コンサルタント」なんかもあります。自分が納得して購入する分にはいいのですが、オイシイ話には必ず裏があるものです。
中には「パパ活で稼いだお金は税金がかからない」などと謳って、女性を勧誘するSNSアカウントもありますが、パパ活で稼いだお金には贈与税がかかります。年間で110万円を超える贈与を受けた場合には贈与税の申告をしないといけないので注意が必要です。
キラキラパパ活アカウントの言葉巧みな勧誘に騙されないよう、十分に注意しましょう。