浦野けいすけです。普段はまじめな雑誌の記者をしています。
自分のパパ活の体験や、これまで会った女性から聞いた話、過去に取材でパパ活や援助交際の関係者から聞いた話をもとに、パパ活初心者の女性が危険に遭わないための注意点を、十か条にまとめました。
前々回(パパ活初心者女性に向けた、安全を守る十か条──その1)、前回(パパ活初心者女性に向けた、安全を守る十か条──その2〔待ち合わせ・デート編〕)の続きです。
Contents
ホテルに入った後
[第九条]必ず一緒にシャワーに入る
「一緒に入るのが恥ずかしい」「男性と一緒に入ったことないので別々がいい」という、女性がいます。当然のことと思いますし、恋人ならばそれでいいでしょうが、パパ活のような関係で、初めてホテルに入ったときは、一緒にシャワーに入ったほうがいいです。
まず、自分がお風呂に入っている間に、身分証や個人が特定できる物を見られるかもしれませんし、お金を取られるかもしれません。GPSを仕込むこともあるでしょう。
ありがちなのは、盗撮の準備をされること。それを有料サイトなどにアップするやつがいるのです。いずれにせよ、「監視できないような時間」を作るのは最小限にしましょう。
そして、これは風俗系の仕事をしている女性に教えてもらいましたが、一緒にお風呂に入るというのは「性病チェック」という意味合いがあるそうです。梅毒にかかっていて病気が進んでいれば、バラ疹という赤い発疹が背中などに見られます。また、性器の観察も重要です。変なできものができていないか、変なにおいがないか、膿などが出ていないか、ちゃんとチェックすべきです。
なかなか慣れない女性にはハードルが高いと思いますが、「洗ってあげましょうか」などと言えば、喜ぶ男が多いしょう。さすがにそれが恥ずかしいなら、「男性の、久々に見ました……」などと言って恥ずかしながら見るそぶりをすれば、男性は喜ぶはずです。そのすきに、観察すればいいでしょう。
[第十条]ゴムは必ず着けてもらい、ちゃんと着いていることを何度も確認する
実際に会ったパパ活女性のなかで、ゴムを着けずにした経験がある人がいました。地味めで清楚系の銀行員の女性だったので、とても驚きました。彼女が言うには、「相手はちゃんとしてそうなサラリーマンだったので、大丈夫かと思った」とのことですが、その後、クラミジアになったそうです。
パパ活のような関係で「生でする」なんて、絶対にやめてほしいです(オーラルセックスも本当はゴムをつけたほうがよいでしょうが、僕は相手によっては生でしてしまいます、これは仕方がないかな……)。Twitterなどで見かける裏垢女子のツイートを読んでいると、最近はピルが広がっているせいか、生でする女性が多くて、非常に驚きます。
僕は、結婚してから外の女性と生でしたことがありません。生のほうがお互い気持ちがいいのは当然ですが、最近は装着感のないコンドームもありますし、ローションなどをつければよいし、慣れれば全然大丈夫です!
生でしていいのは、付き合いが比較的長く、相手の素性が分かっている彼氏のみだと思います。いや、彼氏ですら、生でしないほうがよいと思います(僕も20代のときは、コンドームなんて着けませんでしたが、笑)。
さて、最初にゴムを着けたからといって、安心してはいけません。行為の途中で外すやつがいます。なので行為中に、愛撫のつもりで男性器を定期的にさりげなく触り、確認したほうがいいです。相手が不審に思うことがないよう、また萎えることがないよう、流れのなかで確認するのは、ある程度のテクニックが必要かもしれませんが、自分を守るために身につけてほしいと思います。挿入中に自分の性器をいじっているような感じで、確認するのもよいでしょう。
射精後にも、「きちんとゴムの中に射精されているか」を確認するのも重要です。「出ました?」などとかわいく言えば、不審に思う男はいないと思います。「私で気持ちよくイってくれましたか」というニュアンスを込めて聞くのがポイントです。あるいは、いたずらっぽく「精子触るの好きなんですよー」などと言って、コンドームをぷにぷにする手もあると思います。
まとめと番外編
ここまで、パパ活初心者の女性に向けて、パパ活に潜む危険と対応策について述べてきたました。ちょっと極端な例をあげたので、怖がらせてしまったかもしれません。「考えすぎ」と思う人も多いでしょう。
確かに、これまであげたような危険に遭う可能性は、それほど高くないと思います。冒頭にも言いましたが、僕が出会った女性たちに聞くと、それまでに出会った男性は「いい人ばかりだった」という声も多いです。優しくエスコートしてくれて、美味しい物を奢ってくれて、たまに買い物もしてくれる、そんな男性も多いというのが、実際のところなのかもしれません。
しかし、ストーカーに遭ったという声は何度も聞いています。これまでニュースで報道された痛ましい事件の数々を思い出して欲しいとも思います。
「とてもそこまでできない」ということもあるでしょう。
ただ、頭のすみで「そんなこともあるかも」と考え、さりげなく、しかしきちんと警戒するだけで、リスクを回避できる確率は高まるはずと思います。どうぞ、安全に、そして男性と女性がウィン・ウィンになるような、パパ活ライフを送って欲しいと思います。
[番外編]警戒はさりげなく
最後に、警戒するのはいいが、こんな方法はかえって危険という例を紹介します。僕が実際に会った女性です。彼女とは、ほとんどやりとりせずに、「大人」で即日会う約束をしました。僕は、何人かドタキャンが続き、少しムラムラしていました。それで、すぐ会ってホテルへということになりました。彼女は、20歳で大学生でした。
彼女は、約束が決まると、何度も何度もメッセージを送ってきました。
「ホテルはどこにしますか? 決まったら連絡ください」
「あ、お手当ですが、ホテル代は別ですよね?」
「ホテルは決まりましたか。人に見られる危険があるので、ホテルの前か、部屋で直接待ち合わせがしたいです」
「ホテルは決まりましたか。お返事いただいてから、家を出ることにします」
僕は、重要な会議中でした。会議が終わって、スマートフォンをみて、5件以上メッセージが入っているのに驚いて、「業者か?」とも思ったのですが、どうもメッセージがつたなく、首をかしげました。
すぐに「仕事中でお返事が遅れてすみません。ホテルは渋谷の〇〇にしましょう。地図、送りますね」と返信すると、すぐに返事が来ました。
「安心しました。これから向かいますね」
「あ、ホテル代別の件はOKでしょうか」
しかも、メッセージが何度も何度もメッセージが送られてきました。こんな経験は初めてだったので、正直、困惑しました。そして、少し腹が立ちました。外国人、あるいは外国系の業者か……とも思いました。
そして、極めつけが、このメッセージです。
「大人をするにあたっては、以下についてお約束ください。
1.お手当はホテルに入ったらすぐ渡してください
2.ゴムは必ずつけてください
3.行為の前に必ずシャワーに入ってください
4.行為の前に歯を磨いてうがいをしてください
5.過度のSMプレイや、あまりにハードなプレイには対応しかねます
6.体に傷が残るような行為はしないでください」
これを見たとき、絶句しました。
しかし、警戒しながら、実際にホテルの前で会ってみると、どこにでもいそうな普通の女子大生でした。少しギャル風でしたが、擦れた感じはなく、私大にいそうな女子大生でした。
彼女は、ものすごく緊張していました。話を聞いてみると、今までパパ活で男性と会ったことがなく、大人をするのも初めてとのことでした。あの、警戒心丸出しの、ぎこちなさすぎるメッセージは、怖さのあらわれだったのです──。
僕だから、良かったものの、SM好きの人などにあたっていたら、どうなったのかと思ったら、何とも言えない気持ちになりました。「過度のSMプレイや、あまりにハードなプレイには対応できません」というメッセージ、こんなのは絶対にダメです。裏を返せば、「ソフトなSMプレイ」や「ちょっとの普通じゃないプレイ」は、OKというになってしまいます。そうでなくても、奇妙で頻繁なメッセージのいらだちを、ぶつける人もいるでしょう。
また、相手に「慣れていない」ということが分かってしまうのも、危険です。「つけ込める」と思わせますから。
ホテルに入ってからも、彼女なりに警戒しているのですが、僕から見れば、無防備そのものでした。「第九条」に書いた、「男性と一緒に入ったことないので別々がいい」と言った女性は、この子です。ホテルに入って事が終わったあと、僕は、彼女が今後、安全にパパ活ができるように、このコラムで書いたいくつかの注意点を、話しました。
彼女とは、別れ際にLINEを交換しましたが、御礼の一往復をしたくらいで終わっています。あと数か月くらいしたら会って話してみたいとは思っています。その後もパパ活を続けているか分かりませんが、続けているなら、危険な目に遭っていないことを願っています。
◇
以上で、「パパ活初心者女性に向けた、安全を守る十か条」は、終了です。ここに書いた以外に、様々な危険やトラブルに出遭った女性も多くいらっしゃると思います。そんな経験や対策を、コメントでいただければうれしいです。男性と女性が互いに安全で、楽しく「パパ活」をしていきたいと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。