<前回のあらすじ>
パパ活をはじめて1か月。4人の定期の女性がいながら、「女子大生にも出会ってみたい」と考え、1人の驚くような美人と出会う。彼女は19歳ながら、大人な雰囲気をもつ妖艶な女性だった。
彼女の顔合わせの条件は「1万円+α」で、「もし気に入っていただけたら、その分、プラスしていただけると大変うれしいです」と追記されていた。そこで、会う時には1万5,000円を渡していたのだが、ひょんなLINEのやり取りから、「1万円+α」は顔合わせの際の金額で、食事では2万円が基本線と考えていたことを知る。
他の女性と1万円で会っていた僕は、迷った挙句、彼女と会うのをやめることにするのだが、彼女からは何度もLINEが来るのだった。
⇒前回の話 【実録】5,000円の攻防 その1
5,000円の攻防
彼女(美瑠さん)と会うのをやめよう決めた後も、彼女からは何度も、またいつもの調子で熱量の大きい誘いのLINEが来ていた。僕はその都度、仕事が忙しいなどの理由で先延ばしにしていた。そして、とうとう、昨年11月、最後の攻防が行われたのであった。
以下は、その時のLINEのやりとりである。■が僕で、◎が彼女である。
◎「まだ起きてるかな? 忙しいと思うけど、会えない間ラインだけでも出来たら嬉しいです!」
■「うーん、美瑠さんが、何で僕にそんなに連絡くれるのか、分かんない、苦笑 美瑠さんなら、もっといいパパ、見つかりますよ。美人だし😅」
彼女は、ちょっと性格にイジりやすいところがあって、いつも彼女のほうが少し下手で、僕のほうが強気だった。僕は、ちょっと心を鬼にして、今回は冷たくあしらうことにしたのである。会わないと決めた以上、もう、ここらが潮時だった。
◎「純粋にけいすけさんと一緒にいて楽しいからですよ! 簡単な理由!!」
■「忙しいのが一番の理由だけど、こんなことは言いたくないけど、ご飯で2万円は厳しいです。せいぜい最大で1万5千円かな。他の子は1万円なので😅 でも、条件は人それぞれだから、ご飯で2万円でも全然OKという人もたくさんいるだろうし、そのなかで楽しく話せる人もいると思いますよ🙄」
◎「そうなんですね! お手当についてお伝えした時、分かりました!って言ってくださったから良いのかと勝手に思ってました、、、💦」
「分かりました」というのは承認でなく、承知という意味だったということは、前回の話(その1)に書いたとおりである。この後、僕はラインを返さなかった。少し心が痛んだし、すごい美人で話が合うので惜しいと思う気持ちはあったが、条件が折り合わない以上、仕方のないことだと思った。
しかし、それから10日後、彼女からさらにLINEが来たのである。
僕としては、前回のLINEのやりとりでフェードアウトになる予定だった。
◎「もう会うのは難しいですか?」
■「え? 会いたい! けど、ちょっと今、バタバタしているので、またLINEします!」
なんで、このように返したかと言うと、あれだけのことを伝えた後のLINEだったので、彼女が「食事は1万5,000円」という条件を飲むのかと思ったからである。
◎「なら良かった😆 ✨ 全然大丈夫です~! わたしも今学業に追われているので、中旬以降はご都合如何ですか?💖」
ん? お金のことには触れていない……。そう思って、こう返した。
■「前に言ったように、他の女性のお手当が1万円なので、少し色をつける形で1万5,000円でいいですか? いや、まあ、美瑠さんが一番、美人で好きですけど、それはそれであれはあれで🙄 🙄 🙄」
一番はウソだが、気に入っていたことは事実である。
ただし、他の女性と2倍の差はつけられない。
◎「お手当は2にしていただきたいです🙇♀️! 美人税という事で(?)」
ここまで来て、その基本線を変えない彼女に、敬意を覚えた。僕が引いてから、あれだけ会いたい会いたいと言って来たのに、そこは変えない。素晴らしい。やっぱり、彼女は「いい女」だった。
■「だと、難しいです😅 だから、やっぱり、他によい人を😌」
◎「えーん😭 でもそこは私も妥協できないので分かりました。また気が変わったら誘ってください!!!」
その後、互いにお礼を言い合ったのが、最後のLINEである。
見事だった彼女
彼女は最後まで、とてもいい子だった。とても美人な彼女を、僕が切るようなことになってしまい、申し訳なく思う。
パパ活だから、もちろん営業なのだが、彼女が僕と会って楽しいと思ってくれたことは事実のように思うし、僕も彼女とは気が合って、楽しかった。だから、こんなふうに彼女を切ってしまったことに、少し胸が痛んでいる。今でも、彼女にLINEをしたくなるが、彼女が妥協しなかったように、僕も基本線は崩せない。予算の枠内で遊ばなければならないのである。風呂敷を広げると、ろくなことにはならない。
普通の女性だったら、途中で態度が変わるだろうと思う。しかし、彼女は最後まで姿勢を崩さなかった。そのうえ、自分の価値を守るために、あんなに「会いたい」と言ってくれたのにもかかわらず、妥協をしなかった。本当に見事で、いい女性だった。彼女は、今、どうしているだろうか。
5,000円の攻防。今でも心に残る、やりとりだった。
皆さんにはどうぞ、男がどの程度の心積もりでいるか、明確に探って欲しいと思う。そして、基本線があるのなら、言いにくいだろうが伝えて欲しい。
そして、男の「いいよ」「分かった」は、「承知」であり「承諾」ではない場合があるので、ご注意されたい。
※写真はO-DANの無料素材です。