■育ちのいい女、しっかり者の女の、ほんとうの”願望”とは・・・4

多くの男性は、こうした女性の第一印象に隠された願望を見抜くことができず、見当ちがいのアプローチをこころみて、失敗をくり返すのがつねである場合が多いのではないかと思います。 ところが、中には、この願望をじつにたくみにあやつり、女性を手玉にとるものがいる者が存在するのです。
一例をあげるなら、結婚詐欺師"などは、その典型といってよかろうかと思います。 だいぶ前の話しになりますが、以前、こんなニュースが話題になっちたことがありました。「自分はアメリカ空軍のパイロットであり、しかも同時にCIAの諜報活動にも従事し、毎日危険な任務を遂行している」などと偽り、多くの女性から多額の金を欺し取っていた男が逮捕される事件です。
いかにも奇想天外な話であり、こんな途方もないホラ話にのせられる人間が本当に居るのかと疑いたくなるのですが、じつはそうではないようです。女性の中には、こうした、いかにもそれらしい"男のロマン”に、心をくすぐられるものが、少なからずいるのです。
しかも世の中のこの男のホラ話に、もののみごとにひっかけられた女性のほとんどは、周囲から しっかりもの"という目で見られていたといいます。私の過去の経験から、私たちのまわりで、しっかりもので通っている女性は、まず例外なくシビアなリアリストだといっても過言ではありません。
彼女らは生活上でのムダを極度に嫌うから、暮らしぶりはたいへん質素で場合が多いです。つまり、実生活にほとんど"夢"がないわけです。こうした女性の前に、途方もなく大きな夢を語る男が登場したとしたらどうであろうか。 意外に思うかもしれませんが、彼女はそんな男に、すっかりのめり込んでしまう可能性少なしとなるのです。
要するに彼女は、たとえば、「マイホームを建てる」といったたぐいの〝計算できる夢"であれば思考の範囲におさめることができるのですが、 「敵のスパイと闘う」というホラ話しの〝男のロマン"はすでにその範ちゅうを超え、真偽の判断能力がストップし、すっかり魅了させられてしまうのです。
いったんこうなってしまえば、男との仲が崩壊するまで、眉ツバのロマンを疑うことはまずないと言っていいだろうと思います。 ほかに、第一印象と極端に違う願望を持っていやすいタイプの女性としては、"しっかりものの女性"に似てはいるのですが、”育ちのよい女性"と"堅くてまじめな女性"と言ったタイプをあげることができます。
概して育ちのよい女性は、自分に貼られたそのレッテルから、一度は脱出してみたいという”奔放願望〟を持っている場合が多い用です。だから、そうした冒険心をくすぐってやれば、印象とは異なり意外なほどあっさりと、こちらの土俵にのせることができると言うわけです。
若者の言葉で言えば、いわゆるナンパしやすい女性、つまり、「お茶でも」と誘ってもっとも陥落させやすいタイプが、この育ちのよい女性であると聞いた事がありますが、 私もそれは事実であろうと思います。 もう一方の、”堅くてまじめな女性”の方ですが、彼女たちの多くは、その深層真理には“悪女願望〟を持っているのです。
こうした女性は、ふだん男から、自分のセクシャリティを認められるチャンスがほとんどないと思って間違いありません。 だから逆に、女性からすれば男がもっとも魅力を感じる”危険な匂いのする女”になりたい、そういわれてみたいという極端な願望が、その深層真理の中に渦巻いているケースもけっしてめずらしくはないということになるのです。
■女の第一印象から、別の"真意"を読み取る法
ここまでは、第一印象の百八十度逆のところに隠されたものとして、第一にその女性の”本性”第二にその女性の“願望”をどう見抜くかについてお話ししてきました。 つぎは、第三にあげた表層と百八十度逆というわけではないのですが、 まったく別の意味が隠されている場合について話して見たいと思います。
たとえば、あなたの彼女が、流行にまったく無頓着だとしてみましよう。 これが、たとえ流行に反しても、自分の気にいったファッションを守るというのなら、個性的といえると思います。 しかし、ただ単に流行遅れのものを無造作に身につけているとなると、彼女の深層はいささか複雑なのではないかと思われます。
こうしたタイプの女性は、十中八、 九他の女性に対して何らかのコンプレックスを抱いていると思って間違いないと思われます。 つまり、流行に同化することで、他の女性と同じラインに並び比較されるような事態をつとめて避けようとしているのです。
この”勝負を回避する”という心理は、「人間関係の荒波に対して自己保身をはかる」という、”とりつくろい”に起因しているのです。 このとりつくろいの仮面が、男性より女性のほうが厚いことは、すでに述べたとおりです。
つまり、流行に無頓着な女性の多くは、そうでない女性との”本音の勝負”を恐れるがあまり、かたくなに表層のカラにとじこもろうとしているの場合がほとんどではないかと思われます。 この深層心理をしっかりと読みとらないと、彼女の流行遅れを、”ダサイ”などという一言で片づけてしまいかねないのです。
これでは、いつまでたっても、彼女の心の中で、男性側が認知されることはないといってよいと思います。 また、男の前でことさらに善女ぶってみせる女性がいますが、彼女の深層心理も、この範疇に属すると思っていいと思います。
たとえば、このタイプの女性は、自分が好意を抱いている男性との勝負をけようとしていることがあります。 女性の中には、愛人をつくった夫に対して、以前にもましてかいがいしく振る舞うものが少なくないようです。これは明らかに、愛情の欠乏による欲求不満という深層心理を別の形で表現したものなのです。
いい方を変えれば、先に愛情の飢えを満たしてもらいたいが、その本音を切り出して手ひどく拒絶されたら、もう生きてはいけないという不安が、かいがいしさという ”善女”ぶりをよそおわせていることになるのです。 もちろん、この心理は、夫と妻にかぎらず、すべての男と女の関係に生じてくるのです。
フランスのある哲学者は、「結婚まえは両目をあけて女を見よ。結婚したら片目をつぶって女を見よ」といった有名な言葉があります。 「両目をあける」とは、女性のパブリックとプライベートの両面をしっかり見よ、ということであり、「片目をつぶる」とは、プライベートな面を見すぎるな、という意味にとらえる事が出来ます。 この女性の深層を穿った言葉は、他のすべての男性にとって、じつに示唆に富んだものといえるのかもしれません。
■ 第一印象から女の本性を見抜く実例を11項目ピックアップしてみました。
なる程と同意していただけると嬉しく思います(笑)。
※女性が”善女”ぶりたがっているときは、相手の男に愛情の飢えを満たしてもらいたがっている証拠。
※プレイガールを気取る女性は、自分の性体験の未熟さをかくそうとしている。
※流行に無頓着な女性は、同調性が乏しく、女性としてほかの女性と勝負することを避けようとしている。
※男っぽい服装、ふるまいをする女性は、内心では女らしさに憧れ、女として認められたがっている。
※容姿をほめられても喜ばない女性は、自分の美しさを自覚しすぎているか、逆に醜いと思い込んでいる。
※堅くてまじめな女性ほど、その深層心理に〝悪女願望"がある。
※しっかりものの女性は、かえって眉つばものの〝男のロマン"に弱い。
※育ちのいい女性は、心のどこかでその”育ちのよさ"から脱出し冒険したがっている。
※高慢に見える女性は、じつはさびしがり屋である。
※インテリ女性は、自分と対極にある汗くさくて野卑なものに心ひかれることが多い。
※明朗快活に見える女性は、内面に人に知られたくない陰気な自分を持っていることが多い。
次回は女の中のこだわりを発見することが、深層心理を理解するキーになる。というお話をしたいと思います。