動作によって女心を読む法 (1)

 

■ 女が一人旅に出かけるとき 最新流行の服を着た若い女性が、夕暮れのひなびた温泉宿の前にじっと立っている。JRのジャパンのポスターなどによく見られるおさだまりの構図です。

日本の旅行産業を支える最大のお得意様は、若い女性。ことに経済的余裕のあるOLたちといわれております。 夏も近くなり、昼休みなどにOLが数人集まって、楽しげに話をしているときなどに、 「ことしの夏はどこに行こうかしら」といった話題が一度はきっと顔を出すものです。

これほど、日本の若い女性は旅行好きが多いのですが、その中でもとくに一人旅を好む女性には、ある一定のタイプがあるように思います。

つまり彼女たちの多くは、ロマンチックな現実逃避型である場合が多いのだと思います。だいたい旅行とは、日常からの脱出であり、一つの気分転換であって、人間を解放的な気分にひたらせるものなのですが、一人旅ではこの傾向がさらに徹底し、仲間同士の牽制や監視などからも自由になれるからです。

そこで単調な日常に耐えられなくなったり、何か心に傷手をおったりで、生活に意味を見失ったとき、女性は手軽な逃避である一人旅に、そのやりきれない気分のはけ口を見出すというわけなのです。

京都、金沢、高山、倉敷といったロマンチックな古都に一人旅の人気が集まるのも、それを証明しているわけです。

■ 他人の机の上を片づけたがる女

会社で、女子社員が職場をキチンと整理整頓し、花を生けたりしてくれるのは、男性社員にとって気持の悪いものではない。ところが、中にはこうした行ないを必要以上にやりたがる女性がいて、上役からは、「感心な女の子」と目をかけられていても、同僚からは逆に煙たがられていることがよくあるものです。

じつは、こういう「感心な女の子」の行動の裏側には、意外に孤独感が隠されている場合が多いのです。自分がだれからも相手にされず、疎外されていると感じているため、より他人との接触を求め、「ありがとう」と言われたくて、好意の押し売りをする場合もあるからなのです。

感謝されると、つかの間の幸せを感じ、その瞬間だけ孤独から解放されるという心理です。そして、その瞬間の幸福感が、さらに「感心な行ない」を重ねる原因ともなるのです。

この種の女性は、何も若い人だけでなく、主婦などにもよく見うけられる場合があります。 PTAの会合などで、受付や食事の準備をまるで、 「よくやるでしょう」と自慢しかねない態度で手伝っている女がそれであることはズバリです。

このように、必要以上に好意を振りまく女性は、自らの好意は、他人の好意で返ってくるという「ギブ・アンド・テーク」の原理で、人間関係をとらえがちな面があるからです。

その反対給付を求める心性が、じつは他人から孤立する原因になっていることに気がついていないのです。

■ 二、三人のグループで街を歩いている女

ライオンや豹など、肉食を主とする猛獣類は、ほとんどといってよいほど一匹一匹独立した生活を営んでいます。かれらはエサになるべき動物に対して、つねにチャレンジする生活であるからです。

一方、かれらのような攻撃性を持たないシマウマやシカのたぐいは、群れをなしているものです。もっぱら敵の襲撃から集団で身を守るためです。

この分類は、人間にもほぼそのまま当てはまるのです。 元来攻撃的な性質を持つ男性は一匹狼になりたがる傾向にあり、防衛的存在である女性は群れをなしたがるものなのです。

しかし、シマウマやシカが集団でいれば外敵からの襲撃に対して安全なのとくらべて、女性の集団は、群れをなすがゆえに外からの攻撃、すなわち、男からの誘惑に対してもろい面を持っているのです。

つまり、集団だから女として安全だという気持が働くとともに、女同士で共感する場が持て、いろいろと情報交換もできる上、集団として女性パワーが発揮できるような気にもなるから、つい警戒心が薄れて、少々の浮かれ心さえ出てくるというわけです。

ここを、男性につかれて、「みなさんいっしょだからいいじゃないですか」などと言葉巧みに誘われると、まんまと集団ガールハントされる破目に陥るのです。

また、グループ内の女同士の敵対意識も、集団の中の女が誘惑に弱い一因になっている者なのです。 たとえば、グループの中に、あなたが狙う本命嬢がいたとする。

その本命嬢を陥落させようとする場合、最初に直接彼女にアタックせずに、まずグループ内のべつの女性に話しかけてみるのが上等手段なわけです。

すると、本命嬢は嫉妬心を燃やして、かえってやすやすと、あなたの思うツボにはまってしまうことが意外に多いのです。よく、男性週刊誌などに、ガールハントの秘訣として、一人歩きの女より二、三人連れの女を狙えなどという記事が見られますが、こうした集団内の女の心理からすれば、当然出てくることだろうとおもいます。

グループにはいらずに、一人でいるときの女は、集団による防衛ができない分だけ、警戒心が強くなっていることを、よく知っておくべきだろうと思います。

■ 痴漢におそわれたとき騒ぐ女

痴漢がもっとも多く出没するのは、満員電車の中ですが、被害にあった女性の反応態度には二つのタイプがあるようです。一つは、黙って自分の体を横へずらしたり、停車駅であわてて飛び降りたりして、他人に気づかれないように自分だけで処理しようとするタイプ。

もう一つは、大きな声で「やめてください」と叫んだり、極端な場合には、男の手をつかみ上げて「この手はだれの手ですか! つぎの駅で降りてください。いっしょに駅の事務室まで行ってもらいます」などと、騒ぎたてるようなタイプです。

第一のタイプには、比較的とりすました美人が多く、こうした女性は神経質で高慢な性格の持ち主であるとみるべきです。彼女らは、美しいがゆえに痴漢にあうことに慣れている、といっては失礼ですが、とりたてて大騒ぎするほどのことだとは思っていないのです。

これに対して、大騒ぎするタイプの女性は、容貌の美醜はともかくとして、自己顕示欲が強い女性に多いように思います。毎朝毎晩、満員電車に乗っているにもかかわらず、なかなか”痴漢にめぐりあえない”ということに劣等感を感じており、たまたま、その被害にあうと、「私でも痴漢にあうのよ」といった気持を他人に表現したくてたまらなくなるといっても過言ではないだろうか。

■ 喫茶店やスナックで、まん中の席に坐りたがる女

彼女を喫茶店やスナックに誘ったとき、出口に近い明るい席や、まん中の広い席に坐りたがるようだったら、彼女の心はなかなか動かないと覚悟したほうがよいでしょう。

というのは、こうした席を好む女は、まだ幼児性が抜けきらず、男やセックスに対する興味がほとんどないからです。 すいた電車にのるときは、たいていの大人は、シートのまん中より、端のほうに坐るだろうと思います。

広い宴会場でも、席順が決まっていなければ、隅のほうの席から埋まっていくのがふつうです。 これは、人間が洞窟に住んでいた穴居時代の名ごりであるという人もおります。

自己防衛本能がしからしむるもので、人間は狭い空間や暗い場所のほうが心の安定感が得られるものなのです。 ところが、まだ危険ということを知らない子どもは、往々にして広い場所に出たがる。

小学生のころには、狭い教室より、広い運動場でかけまわって遊ぶのを好むし、ゴミゴミした都会で育った子どもを、広い原っぱに連れていくと、大はしゃぎする。

子どものうちは、むしろ暗闇や狭いところを怖がる ”閉所恐怖症” の傾向があるのです。これがだんだん大人になるにつれて”閉所恐怖症”か”所恐怖症”に変わっていくのです。

こう考えれば、大人になっても広い空間にいたがる女性は、まだ幼児性の抜けていない証拠で、アタックの方法も考え直さねばならないということになります。

■ 並んで歩くとき、 あいだに距離をおきたがる女

セールスマンの売り込みのテクニックの一つに、客と話をするときは正面に坐らずに、客の横に坐れというのがあります。

これは、向かい合って話をする場合は、団体交渉の場面などに典型的に見られるように、どうしてもお互いに対決をするという気分になりがちですが、横に並んだ場合は、分けへだてなく話をしたいという気持になりやすいという人間心理の動きを応用したものといえるだろうと思います。

事実、日ごろ私が客と接するときでも、向き合った位置にあると、客もまじめくって質問してきたりするが、並んで歩きながら話をするようなときは、いつもなごやかな雰囲気になりやすいのです。

知り合ったばかりの男女の場合も、喫茶店で向かい合っていたときは、なんとなく気づまりだったのに、外に出て並んで歩いているうちに、会話がスムーズに運ぶようになるというケースはよくあることです。

この場合、男性にとって気になっるのは、相手の女性が二人のあいだに距離をおきたがるような素振りを見せたときだろうと思います。

ひょっとしたら、相手の女性は自分のことを嫌 っているのではないかという懸念を抱くかもしれないが、これは、女性が連れの男性を観察したいというサインと考えてよいのでと思います。

というのも、並んで歩きながら話をすること自体、相手に対して好意とまではいえなくても、悪い感情を抱いていない証拠だからです。

それならば、わざわざ物理的な距離をおかなくても、相手をじっくり観察する手段は他にもあるではないかと思う人もいるかもしれませんが、それは男の論理ともいうべきものであろうと思います。

現実的なものを見る目しかもたない女性は、ちょうど展覧会で大きな絵を見るときのように、ある程度の距離をおかないと、相手に対する判断が下しにくくなるのです。

男性が視覚型であるのに対して女性は触覚的なこともあって、ふつうなら近づきたがるはずなのですが、それを離れて歩こうとするのは、なんらかの意図があると考えざるをえないだろうと察します。

■ 女がヒステリーを起こすとき

私の知人の例ですが、二番目の子どもが生まれたとき、突如として奥さんの腕が動かなくなってしまった。そこで、その原因を調べたところ、器質的な障害からくるものではなく、心因性の機能障害であることがわかったのです。

この夫は、出産のとき見舞にも行かなかったために、奥さんはがっかりして、ヒステリーを起こしたもので、マイナス(消極的)のヒステリーといえます。

夫としてみれば、初産のときほどの感激もないものだが、妻にとっては何度目のお産であろうと、たいへんな作業であることにかわりはないのです。

また、別の例ですが、ゴルフ熱心の夫が帰宅してみると、妻が縛られていた。しかし、よく調査したところ、これは夫のゴルフ行きに不満をもつゴルフ・ウィドウ(ゴルフ未亡人)の狂言強盗と判明した事件もありました。

この例などもヒステリーに由来する行動であるのですが、前例のように自分の身体が麻痺するというような消極策ではなくて、狂言をしくむというプラス(積極的)のヒステリーです。

宮城音弥先生によると、ヒステリーとは一種の原始反応で、動物が危険を感じたときの”擬態”によく似ているという。この場合には無意識的に夫の愛をひきとめようとする意図が含まれているが、一般に女性はヒステリーを起こすことによって、危険から脱しようとするので常であることを覚えておくべきです。

■ 女が急に食欲旺盛になったとき

男は失恋したり、仕事への不満が積もり積もったりすると、人事不省になるまで酒を飲んだり、あるいは、女遊びをして、ウップン晴らしをしようとするものです。

いわゆる心理学でいう「代償行為」です。 しかし、女性の場合は、いかに欲求不満がつのっても、”はけ口”が男ほど多くない。その少ない”はけ口”の中で、もっともよく見うけられるのが、食べるという行為です。

私の知り合いに、精神分析医をしている男がいますが、彼の話だと、失恋したショックで、情緒不安定になって彼のもとを訪れる女性のなかに、急に食欲が旺盛になったと訴える人がひじょうに多いというのです。

これなど、本人は気づいていないわけですが、性への欲求が食への欲求で代償されている例といえるようです。また、失恋だけでなく、夫への不満、子どもへの不満など、不満の多い女に限って、食欲が旺盛であるとも言われております。

今日のように栄養的に恵まれていなかった時代に、かえって太った女性が多かったのもこれと無関係ではないだろうと推測されます。

経済的に貧しく、夫に甲斐性がなく、子どもも言うことをきかない、といった不満のはけ口が、食べることに向かい、彼女たちを、どんどん太らせていったわけです。 経済的には豊かになったとはいえ、なんだか今日の団地の奥様族にもあてはまりそうな話です。

■ 映画やテレビを見て涙を流す女

映画やテレビの劇中、泣くシーンを撮るとき、演じる俳優は目薬をさして、涙のように見せるトリックを使うといいます。ところがある映画雑誌の中で一人の女優が、インタビューに答えて、こんなことを言っていました。

「私は、その役の女の立場に自分がなったことを考えると、自然に涙が出てきてしまうので、薬目なんか使ったことはありません」この記事を読んで、こういうタイプの女性は男の口説きに対して弱いに違いないと思ったものです。

一般に女性は感情移入が激しいと言われております。小説などを読んでも、そのヒロインと自分とを重ね合わせて、彼女の薄幸な運命には涙を流し、試練の末、恋が成就すると、心から喜んだりする。

十年ほどまえ、黒人問題を扱った『わかれ道』という映画を見た時ですが、上映館ではスクリーンにエンド・マークが出ても、しばらくは場内を暗いままにしておいたようでした。女性の観客に、感動の涙をふく時間を与えるためだったようです。

男でもこのような現象がないわけではないようです。深夜興行のやくざ映画などに行くと、主人公が狙われているシーンで「健さん、うしろが危い!」などという声がかかったりするわけです。

こういう男性にかぎって、映画が終わっても、肩で風を切って歩いているのです。 このように、映画やテレビドラマの登場人物と自分を同一視 (アイデンティフィケーション)し、感情移入するのは、現実と虚構を混同してしまうからです。

女性は、このアイデンティフィケーションの度が、男にくらべて高く、とくに、かの女優のように同一視の激しい女というのは、ひとたびヒロインの世界に没入すると、現実の自分の姿と、ヒロインという虚構が重なり合って、その区別がつけにくくなってしまう傾向が強いのです。

それだけに、男からうまくムードを盛り上げられて言葉巧みに口説かれると、恋に酔いしれるヒロインの気分になりきってしまい、たやすく射落とされる場合が多いので覚えておくとお得なことがあるかもしれません。

”動作によって女心を読む法”は3回に分けてますので、次回は2話目を語っていきたいと思います。

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